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京都大学 研究シーズDiscovery Saga
研究分野:化学 に関係する研究一覧:141
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情報学 情報学複合領域 複合領域環境学 環境学数物系科学 数物系科学生物学 生物学総合理工 総合理工工学 工学総合生物 総合生物農学 農学医歯薬学 医歯薬学
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発表日:2026年7月22日 この記事は2026年8月5日号以降に掲載されます。
1
気体に反応して色と光がスイッチする相分離材料を開発
―液体がしみ出す相分離を分子レベルの相互作用で制御―
この記事は2026年8月5日号以降に掲載されます。
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発表日:2026年7月17日 この記事は2026年7月31日号以降に掲載されます。
2
凝集するタンパク質をほどくRNA分子の開発に成功
―シヌクレイノパチーの進行抑制につながる新しい治療戦略―
この記事は2026年7月31日号以降に掲載されます。
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発表日:2026年7月15日
3
常識を覆す新材料で有機薄膜太陽電池の性能向上に成功
―低コスト、大面積化に向けた実用化研究が前進―
化学理工学専攻 大北英生 教授、広島大学大学院先進理工系科学研究科の尾坂格 教授、三木江翼 助教、日本電子株式会社の西山裕介 博士らの共同研究チームは、広島大学のグループが以前に開発したポリマー半導体であるPTNT2Tについて、その高い電荷移動度の起源を明らかにするとともに、有機薄膜太陽電池(OPV)において世界最高水準のエネルギー変換効率を達成しました。従来、ポリマー半導体では、ポリマー主鎖が規則正しく並んだ結晶構造を形成することが電荷輸送性向上に不可欠であると考えられてきました。しかし、PTNT2Tは結晶構造の秩序(結晶性)が低いにもかかわらず高い電荷輸送性を示すことが以前の研究...
キーワード:太陽/高移動度/電荷移動度/有機薄膜太陽電池/有機薄膜/電荷輸送/材料設計/太陽電池/電池/ポリマー/移動度/電荷移動/半導体/エネルギー変換/結晶構造/結晶性/フラーレン/誘導体
他の関係分野:数物系科学工学農学医歯薬学
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発表日:2026年7月10日
4
原子核の深い構造を「のぞき窓」から観察する新手法を実証
―パイ中間子やニュートリノの謎に迫る研究への応用に期待―
原子核は、陽子と中性子からできていますが、陽子と中性子が運動していることや、原子核が必ずしも球対称でないことなど構造は複雑です。こうした構造を深く理解するには、原子核が最も安定な状態(基底状態)からエネルギーが少し高い状態(励起状態)にして観測すると、さまざまな情報が得られることが分かっています。中でも「0⁻」(スピン0、パリティ負)という状態は、原子核を理解するための重要な手掛かりになりますが、実験で効率よく観測することは困難でした。 京都大学大学院理学研究科の堂園昌伯助教(研究当時:東京大学大学院理学系研究科附属原子核科学研究センター特任助教)、理化学研究所仁科加速器科学研究センタ...
キーワード:RIビーム/原子核/集団運動/陽子/加速器/素粒子/中性子/ニュートリノ/励起状態/スピン
他の関係分野:数物系科学工学
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発表日:2026年7月9日
5
白血病の「個性」を決めるエピゲノムを解読
―大規模クロマチン解析による新たな分類と層別化治療―
急性骨髄性白血病(AML)は難治性の血液がんの一つです。AMLでは遺伝子変異などのゲノム異常が認められ、病態解明とそれらの異常を標的とする治療薬剤の臨床応用が進んでいます。一方で、どの遺伝子が使われるかを制御する仕組みである「エピゲノム1」もAMLの病態に関わっているものと考えられていますが、その全容は明らかではありませんで...
キーワード:インテリジェンス/がん研究/ゲノムDNA/筋細胞/遺伝情報/塩基配列/ヒストン/一細胞/一細胞/診断法/クロマチン構造/シークエンス/ゲノム情報/スーパーエンハンサー/血液内科学/オミクス/オミクス解析/クロマチン/ヒトゲノム/マルチオミクス/マルチオミクス解析/遺伝子制御/治療標的/腫瘍学/心筋/心筋細胞/整形外科学/染色体/臨床応用/ゲノム解析/白血球/分子機構/分子標的/予後予測/エピゲノム解析/エンハンサー/骨髄/次世代シーケンサー/造血幹細胞/病態解明/DNAメチル化/RNA/がん細胞/メチル化/一細胞解析/幹細胞/急性骨髄性白血病/血液/血小板/細胞治療/細胞増殖/細胞分裂/上皮細胞/神経細胞/腎臓/赤血球/転写因子/転写制御/白血病/網膜/薬剤感受性/ゲノム/トランスレーショナルリサーチ/遺伝子/遺伝子発現/遺伝子変異/感染症/染色体異常/造血/分子標的薬
他の関係分野:情報学複合領域生物学工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年7月8日
6
肺がん脳転移の「免疫の壁」を併用免疫療法が乗り越える可能性
―脳転移の免疫抑制環境と免疫療法の作用を解明―
京都大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 細谷和貴医員(研究当時、現:同客員研究員/洛和会音羽病院 呼吸器内科 医員)、小笹裕晃講師、平井豊博教授らの研究グループは、名古屋大学大学院医学系研究科 分子細胞学 和氣弘明教授(兼:生理学研究所教授)らと共同で、非小細胞肺がん脳転移の免疫環境と免疫療法の効果を解析しました。抗PD-1抗体は非小細胞肺がんの標準治療の一つですが、脳転移では効果が限られることが報告されていました。本研究では、臨床情報、手術検体、マウス脳転移モデル、単一細胞RNAシーケンスなどを組み合わせて解析しました。その結果、脳転移巣ではCD8陽性T細胞や三次リンパ様構造が少なく、免疫が...
キーワード:構造形成/一細胞/CD8/小細胞肺がん/PD-1/マウスモデル/浸潤/微小環境/免疫抑制/免疫療法/RNA/T細胞/マウス/非小細胞肺がん/免疫細胞/がん患者/抗体/手術/生理学/肺がん
他の関係分野:総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年7月6日
7
光を熱に変える:海の珪藻が光合成を調節するしくみの解明
―新規光捕集タンパク質による過剰な光エネルギーの消去機構―
海洋の植物プランクトンである珪藻は、地球規模の炭素固定に大きく貢献しています。海洋では光環境が絶えず変化するため、珪藻は弱い光を効率よく利用すると同時に、強すぎる光から自身を守る必要があります。この過剰な光エネルギーを熱として逃がす仕組みは非光化学的消光(Non-Photochemical Quenching、略してNPQ)と呼ばれますが、NPQを担う光防御装置がどのように形成されるのかは十分にわかっていませんでした。京都大学大学院農学研究科のXING JIAN(邢 健)博士課程学生、同じく伊福健太郎教授、および北海道大学低温科学研究所の熊沢穣研究員(現大阪大学大学院理学研究科の助教)らの研究...
キーワード:アンテナ/珪藻/光エネルギー/海洋/光化学/光合成/環境適応/光環境/電子顕微鏡/変異株/プランクトン/植物プランクトン/クライオ電子顕微鏡
他の関係分野:情報学環境学生物学工学農学医歯薬学
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発表日:2026年7月3日
8
反応機構を語る収率予測AI
―自動反応経路探索・自動実験・機械学習の融合―
本研究成果は、2026年6月19日に国際学術誌「Journal of the American Chemical Society」に掲載されました。  化学反応の収率を予測する人工知能(AI)は近年発展していますが、多くは「なぜそう予測できるのか」という反応の仕組み(反応機構)までは説明できませんでした。 京都大学化学研究所 道場貴大 助教、北海道大学総合イノベーション創発機構化学反応創成研究拠点(WPI...
キーワード:経路探索/AI/機械学習/最適化/人工知能(AI)/反応機構/有機分子/ロボット/パラジウム/パラジウム触媒/配位子/分子変換
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発表日:2026年7月2日
9
液晶の物理学で解き明かす、哺乳類の胚が組織パターンを獲得するしくみ
―境界が導く細胞の並び方―私たち生物のからだは、個々の細胞が動ける柔軟性を持ちながらも、細胞同士が向きを揃えることで、複雑な組織の形を作り、高度な機能を獲得しています。これは、テレビの画面などに使われる液晶と似た性質で、液晶は液体のように流動性を持ちながらも、分子が一定の向きに揃う秩序を示します。近年、こうした物理学的な考え方を生物学に応用し、様々な生命現象を解き明かす試みが行われています。 哺乳類の発生において、将来のからだのもととなるエピブラスト...
キーワード:パターン形成/液晶/マウス胚/哺乳類/着床/内胚葉/胚盤胞/マウス/細胞分化/分子生物学
他の関係分野:数物系科学生物学農学医歯薬学
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発表日:2026年7月2日
10
「ごちゃまぜ法」でペプチドを修飾する新規酵素を一挙に探索
―ペプチドへの脂質付加を可能にする酵素レパートリーの拡張―
後藤佑樹 理学研究科教授、菅裕明 東京大学教授、佐竹真幸 同准教授、仙石徹 横浜市立大学准教授、濱田恵輔 同助教、岡田正弘 神奈川大学教授らの研究グループは、ペプチドに脂質を付加する酵素(プレニルトランスフェラーゼ)を効率よく探し出す新しい手法を開発し、多数の新規酵素の発見に成功しました。 ペプチドは、数個から数十個のアミノ酸がつながった分子で、生体内ではホルモンや神経伝達物質などとしてさまざまな役割を担っています。また、優れた生理活性を示すものも多く、医薬品としての利用が期待されています。一方で、ペプチドはそのままだと体内で分解されやすく、また、速やかに体外へ排出されるため、体内で長...
キーワード:機能性分子/生体内/機能性/モチベーション/ホルモン/神経伝達物質/アミノ酸/医薬品開発/生理活性/立体構造/立体構造解析/脂質
他の関係分野:総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年7月1日
11
酸化物中の水素を「プラス」から「マイナス」へ
―プロトン伝導体の水素を 「ヒドリド」に置き換えることに成功―
頑丈な酸化物の骨格内に、強い還元力と高い反応性を秘めたマイナスの水素イオン「ヒドリド(H⁻)」を組み込んだ材料は、アンモニア合成触媒や次世代燃料電池の鍵として世界中で注目されています。しかし通常、水素は酸化物中では、プラスの電荷をもつ「プロトン(H⁺)」として存在します。これをマイナスのH⁻へと置き換える場合、その量を精密に制御し、しかも高温で保持することは容易ではなく、ヒドリドの優れた性質を狙いどおりに引き出すうえでの課題となっていました。今回、化学理工学専攻の加藤大地 助教、陰山洋 教授は、東北大学大学院工学研究科の高村仁 教授らの研究グループとの共同研究により、プロトン伝導体...
キーワード:プロトン伝導/アンモニア/ヒドリド/プロトン伝導体/アンモニア合成/電池/燃料電池/酸化物/プロトン
他の関係分野:工学医歯薬学
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発表日:2026年6月29日
12
生きた細胞内で「液滴」の物性を非侵襲に測定する手法を開発
― 表面のわずかなゆらぎを物理モデルで解析し、表面張力・硬さ・粘性を数値化―
生きた細胞内で液体のように形を変えながら機能する生体分子凝縮体を輪郭のゆらぎの大きさと時間変化を物理モデルで解析し、表面張力・曲げ剛性・粘性を測定する手法を開発した。この手法を人工凝縮体、核小体、核スペックルに適用し、凝縮体にも表面の硬さ(曲げ弾性)があること、核小体が特に高い粘性を示すことを明らかにした。将来、神経変性疾患の患者さん由来iPS細胞から作製した神経細胞などに応用することで、疾患に伴う凝縮体の物性変化の理解や、候補薬の評価に役立つことが期待される。1. 要旨...
キーワード:臨界点/相分離/内部構造/分子集合体/リボソームRNA/界面物性/核生成/表面張力/物理モデル/摩擦係数/核小体/リボソーム/さんご/ヘテロクロマチン/層構造/iPS細胞/クロマチン/光制御/染色体/ゆらぎ/筋萎縮/RNA/アルツハイマー病/スプライシング/ミトコンドリア/ライブイメージング/遺伝子治療/共焦点顕微鏡/凝集体/細胞核/細胞骨格/神経細胞/神経変性/神経変性疾患/生体分子/創薬/分子集合/ゲノム/ストレス/遺伝子/加齢/筋萎縮性側索硬化症 /疾患モデル/非侵襲
他の関係分野:数物系科学生物学工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年6月26日
13
「赤と緑はなぜ見分けられるのか」霊長類色覚の分子構造を解明
~赤・緑錐体視物質の構造を原子レベルで決定、30ナノメートルの謎に迫る~
ヒトを含む霊長類の色覚は、赤・緑・青の3種類の「錐体(すいたい)視物質」によって実現されています。なかでも赤と緑の視物質は、アミノ酸配列の約96%が共通しているにもかかわらず、吸収する光の波長に約30ナノメートル(nm、1nmは10億分の1メートル)という決定的な差があり、このわずかな違いが赤と緑の識別を可能にしています。しかし、この波長差を生む立体構造上のメカニズムは、色覚研究における長年の大きな謎でした。 岩田想 医学研究科教授、野田岳志 医生物学研究所教授、杉田征彦 同准教授、今井啓雄 ヒト行動進化研究所教授、片山耕大 名古屋工業大学准教授らの国際共同研究グループは、霊長類(マカ...
キーワード:量子化/レチナール/分子構造/量子化学/量子化学計算/光応答/視物質/霊長類/双極子/3次元構造/ナノメートル/電子顕微鏡/親水性/アミノ酸配列/クライオ電子顕微鏡/SPECT/分子機構/病態解明/アミノ酸/ロドプシン/創薬/立体構造
他の関係分野:数物系科学生物学工学総合生物医歯薬学
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発表日:2026年6月23日
14
医療イメージング材料開発に新指針
―金ナノクラスターの発光特性を自在に設計―
大田航 福井謙一記念研究センター特定助教、佐藤徹 同教授、縄田拓己 大阪大学博士後期課程学生、坂本雅典 同教授らの研究グループは、金ナノクラスターの表面を覆う配位子との相互作用を利用することで、その発光特性が制御可能であることを見出しました。 金ナノクラスターは、数個から数百個ほどの金原子が集まった、非常に小さな粒子です。生体への負担が小さく、体の組織を通り抜けやすい「近赤外光」を出して光ることから、体内を観察する際の目印(生体プローブ)への応用が期待されています。 また、金ナノクラスターは、エネルギー的に近接した複数の励起状態を形成し、それに起因した特異な発光挙動が見られます...
キーワード:近赤外/励起状態/ナノクラスター/ハイブリッド材料/赤外光/センシング/環境応答性/生体内/環境応答/プローブ/近赤外光/配位子
他の関係分野:数物系科学工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年6月19日
15
CO₂から生まれ、肥料と原料へ還るプラスチックシステム
~炭素と窒素を循環利用する新しい高分子資源循環系を実証~
喜多祐介 エネルギー理工学研究所特定准教授、田村正純 同教授、仁木陸翔 千葉大学博士前期課程学生(研究当時)、青木大輔 同准教授、谷口竜王 同教授、神谷岳洋 東京大学准教授らの研究グループは、二酸化炭素(CO₂)を原料としてモノマーおよび架橋剤を直接合成し、架橋型脂肪族ポリカーボネート材料を創製しました。本材料はソフトマテリアルとして利用可能であるだけでなく、使用後にアンモニア水で処理することで、植物肥料である尿素とモノマーと架橋剤の前駆体へ分解できます。さらに、得られた分解生成物から再びCO₂を用いて元のモノマーと架橋剤を再生することにも成功しました。本研究では、CO₂由来炭素を高分子材料と...
キーワード:窒素循環/炭素循環/アンモニア/高分子/ソフトマテリアル/前駆体/プラスチック/高分子材料/資源循環/二酸化炭素/二酸化炭素
他の関係分野:環境学工学
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発表日:2026年6月19日
16
ナノダイヤ中シリコン欠陥、9ケルビンで最高品質の 「単一光子」特性観測に成功
―高効率・高品質の単一光子源実現へ-
従来のコンピュータでは時間がかかりすぎて解けない問題を解けると期待される光量子コンピュータや、量子力学の原理を用いることで物理的に安全性が保証される量子暗号通信の長距離化(量子中継)の実現には、光の波長(色)がそろった高品質な光子をひとつひとつ発生させる単一光子源の開発が重要です。特に、直径が数十ナノメートルの微小なダイヤモンド(ナノダイヤモンド)中の単一シリコン(Si)空孔(Vacancy)中心(SiV 中心)が注目されています。しかし、高品質な光子発生を可能にする特性の観測は、従来は極めて低い温度(絶対温度で2.3ケルビン)でのみ行われており、単一光子源の実現に大きな課題となっていました。...
キーワード:量子コンピュータ/量子暗号/分子構造/芳香族/単一光子/単一光子源/シリコン/スピン/ナノメートル/熱処理/量子力学/寿命
他の関係分野:数物系科学工学医歯薬学
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発表日:2026年6月16日
17
ゲノム編集の安全性を徹底検証
―LNPの優位性と新たな評価法を確立―
従来のAAVウイルスベクターを用いた送達ではゲノム編集部位にベクター断片の挿入が観察されましたが、脂質ナノ粒子(LNP)ではそのようなベクター断片の組み込みリスクが極めて低いことをマウス生体内で実証しました。予期せぬゲノム編集変異を検出するために、LNPをヒトiPS細胞に投与し、全ゲノムシーケンスを実施してゲノム編集に特異的な変異パターンを抽出しました。コンピュータ予測、試験管内実験、ヒトiPS細胞の全ゲノム解析を統合し、ゲノム編集による予期せぬ変異を高精度に検出する「多階層評価手法」を開発しました。こ...
キーワード:ベンチマーク/アノテーション/ノイズ/ゲノムDNA/遺伝性疾患/遺伝情報/評価手法/ナノ粒子/リスク評価/安全性評価/生体内/CRISPR-Cas/筋ジストロフィー/実験動物/遺伝子破壊/ゲノム配列/輸送体/新規治療法/AAV/CRISPR/DNA修復/iPS細胞/アデノ随伴ウイルス/ゲノム変異/ベクター/染色体/臨床応用/ゲノム解析/筋肉/骨格筋/評価法/AAVベクター/がん化/ゲノム編集/CRISPR-Cas9/DDS/PCR/RNA/ウイルスベクター/がん細胞/がん抑制遺伝子/マウス/ラット/遺伝子治療/再生医療/創薬/免疫応答/ウイルス/ゲノム/ヒトiPS細胞/遺伝子/遺伝子変異/脂質/全ゲノム解析/難病
他の関係分野:情報学数物系科学生物学工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年6月16日
18
1つで3役を担う金ナノクラスター触媒を開発
―階層構造が生み出す多機能性―
京都大学化学研究所 井芹建太 博士後期課程学生(研究当時)、關谷創太 博士前期課程学生、中村正治 教授、磯﨑勝弘 准教授らの研究グループは、立教大学理学部 山内颯斗 博士前期課程学生、三井正明 教授らの研究グループとの共同研究により、アルキニル配位子で保護された金22核ナノクラスターが、階層的な構造に由来する3つの異なる機能を同時に発現し、多機能性触媒として高い活性を示すことを明らかにしました。 これまで金属ナノクラスターは、内部のコア構造と表面構造に基づいて多様な触媒作用を示すことが知られていました。研究グルー...
キーワード:超原子/カップリング反応/クロスカップリング反応/ナノクラスター/有機分子/アミン/一重項酸素/触媒機能/触媒作用/脱水素/持続可能/金属ナノ粒子/ナノサイズ/ナノ粒子/階層構造/機能性/表面構造/層構造/カップリング/クロスカップリング/活性酸素/活性酸素種/酸化反応/配位子/分子変換/有機合成
他の関係分野:総合理工工学農学医歯薬学
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発表日:2026年6月15日
19
生命のナノマシンが「合成し、組み立てる」人工材料
―プログラマブル材料工学の基盤技術として期待―
角五彰 理学研究科教授、浜田省吾 東京科学大学助教らの研究チームは、DNAポリメラーゼと分子モーターという2種類の生体分子ナノマシンを使い、化学エネルギーを動力源としてDNAネットワーク材料をボトムアップで動的に形成するシステムを開発しました。 生命は、自らの身体を形作る複雑な材料を、化学燃料を消費しながら合成し、自在に組み合わせることで動的に作り出します。こういった概念を人工的に模倣する試みとしては、人工代謝系で動く分子ロボットの開発などが既に実施されています。しかし生体内で行われているような、複数種類の酵素や分子モーターなどを組み合わせた多段階プロセスは、限定的にしか再現されていま...
キーワード:分子ロボット/構造形成/自己集合/DNAポリメラーゼ/キネシン/ボトムアップ/ネットワーク構造/モーター/ロボット/長鎖DNA/生体内/分子モーター/ナノマシン/微小管/ATP/生体分子/分子設計
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発表日:2026年6月12日
20
半値幅5nmに迫る超狭帯域発光を示す分子を開発
―次世代ディスプレイ創出とLEDの応用範囲拡大に期待―
畠山琢次 理学研究科教授、儘田正史 同准教授、越智純毅 同助教、片岡宏太 同修士課程学生(研究当時)、Lee Taehwan 同博士後期課程学生らの研究グループは、「多重共鳴」とよばれる分子設計を発展させ、極めて小さな半値幅の発光を示す有機材料の開発に成功しました。 一般的な有機材料の発光は、40nm(nm、ナノメートル、10億分の1メートル)を超える半値幅(ピークの半分の高さでの幅)を有します。広い半値幅は、さまざまな色が混ざった光を意味し、ディスプレイが表現できる色域を制限する要因となります。有機発光材料を用いた有機発光ダイオード(OLED)は、スマートフォンなどのディスプレイで広...
キーワード:スペクトル/発光スペクトル/励起状態/ディスプレイ/発光材料/分子振動/有機材料/LED/ナノカーボン/発光ダイオード(LED)/カーボン/ナノメートル/レーザー/励起子/分子設計/スマートフォン
他の関係分野:数物系科学工学医歯薬学
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発表日:2026年6月11日
21
分子設計の常識を覆す高スピン有機化合物の合成
―[4n]π電子系の軌道エネルギーを自在に操り、特異な芳香族性を基底状態で実現―
化学理工学専攻の山田孟 修士課程学生(研究当時)、篠塚智仁 博士課程学生(研究当時)、清水大貴 助教、松田建児 教授らの研究グループは、従来の定説では低スピン(一重項)状態が安定になると予想されるKekulé(ケクレ)型の分子構造を有する有機分子に高スピン(三重項)基底状態を実現する新しい分子設計戦略を発見しました。閉殻構造式が描けるKekulé型構造を有する有機分子は一般に電子が2つずつペアを組んで安定化するため、磁性を持たない低スピン(一重項)状態をとることが常識とされてきました。しかし本研究グループは、分子の構造ではなく、フロンティア軌道のエネルギーを精密に制御することでこの常識に収まら...
キーワード:量子情報/π電子/分子構造/芳香族/有機分子/スピンエレクトロニクス/光励起/スピン/寿命/分子設計
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発表日:2026年6月11日
22
平面シートが「変身」して曲面に
―生物の「かたちづくり」をモノづくりに―
マイクロエンジニアリング専攻 井上康博 教授、森川健太郎 同 助教、中村拓未 同 修士課程学生(研究当時)、松本嘉彦 同 博士後期課程学生、九州大学大学院医学研究院 松田佳祐 助教、富山大学学術研究部理学系 秋山正和 准教授、早稲田大学大学院情報生産システム研究科 山﨑慎太郎 教授、国立遺伝学研究所 近藤滋 所長らの研究グループは、植物や動物が用いる「偏差成長」の仕組みを、熱収縮フィルムと3Dプリンタで人工的に再現することに成功しました。偏差成長は、組織の場所ごとに成長の速さを変えることで、平らな組織が立体に立ち上がる、生物の形態形成の根幹原理です。生物が「どこでどれだけ成長するの...
キーワード:人工知能(AI)/フィルム/樹脂/紫外線/マイクロ/生産システム/形態形成/遺伝学
他の関係分野:情報学工学医歯薬学
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発表日:2026年6月5日
23
細胞内相分離が制御する組織ダイナミクス
―三細胞結合点の物性が多細胞生物の形作りを支える―
上地浩之 薬学研究科准教授(研究は東北大学学際科学フロンティア研究所でも実施)らの研究グループは、細胞内相分離(水と油が分離するように、生体高分子がダイナミックに区画化することで分子会合体や細胞内小器官を形成する現象)が、上皮組織の形態形成を適切に導くことを明らかとしました。上皮組織は細胞膜上の細胞間接着分子群により、バリア機能と協調した細胞運動性を獲得します。なかでも3つ以上の細胞が接する「三細胞結合点」には、特定のタンパク質が局在し機能することが知られていますが、特異な分子局在や生理機能を発現するしくみは不明でした。本研究ではショウジョウバエ上皮形態形成の生きたままの観察と、試験管内再構成...
キーワード:相分離/高分子/細胞内小器官/ダイナミクス/生体内/変異体/ミオシン/細胞間接着/細胞膜/細胞運動/生理機能/ショウジョウバエ/形態形成/細胞接着/生体高分子/生体分子/接着分子
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発表日:2026年6月5日
24
電気と酵素の力で補酵素NADを再生
―新規DET型酵素による高速化と省エネルギーの実現―
紀之定玲司 農学研究科修士課程学生、武部幸佳 同修士課程学生(研究当時)、足立大宜 同特定研究員、宋和慶盛 同助教、北隅優希 同准教授、白井理 同教授、株式会社村田製作所の生出伸一博士(研究当時)らの共同研究グループは、Methylorubrum extorquens AM1というメタノール資化性細菌由来ギ酸脱水素酵素のβサブユニット単独発現体(FoDH1B)を用いたニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)再生系を構築しました。 NADは生物の異化代謝において必須の補酵素であり、NAD依存性酵素を用いた物質生産にも利用されています。本物質生産において、酸化型NA...
キーワード:酸化還元状態/アミド/電子移動/酵素電極/脱水素/省エネ/電極反応/電池/バイオミメティクス/酸化還元/省エネルギー/物質生産/生体内/メタノール/大腸/ラット/大腸菌/細菌
他の関係分野:数物系科学総合理工工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年6月2日
25
ビニルポリマーの立体構造を制御する新戦略
―弱い相互作用で側鎖の方向を思い通りに―
化学理工学専攻の西川剛 助教、鈴木宏史 博士後期課程学生(研究当時)、大内誠 教授の研究グループは「非古典的水素結合」と呼ばれる弱い相互作用が鍵となってビニルポリマーの立体規則性(側鎖の方向)が制御される現象を見出しました。立体規則性はプラスチックをはじめとする高分子材料の結晶性や材料の硬さや強靭さといった力学特性に影響を与えることが知られており、さらに安定性や分解性にも影響する可能性があります。しかし、立体規則性を制御する手法はいまだ限られています。本研究では、高分子材料(ポリマー)の原料となる分子(モノマー)として独自に研究を進めてきたホウ素が二重結合部分に直結した分子に対し、ホウ素上の保...
キーワード:弱い相互作用/ポリビニルアルコール/高分子/保護基/立体規則性/プラスチック/ポリマー/結晶化/高分子材料/ホウ素/結晶性/アルコール/立体構造
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発表日:2026年6月2日
26
鉄と水素の結合を結晶内で安定化
―レドックス非対称性で鉄系酸水素化物を実現―
酸水素化物は、酸化物中に負の水素イオン(ヒドリド)を導入した材料で、触媒などへの応用が期待されています。特に、組み合わせる遷移金属種が機能を決める重要な要素であり、安価で低毒性な鉄は有望視されています。一方で、鉄系酸化物を強く還元すると、ヒドリドが入らずに酸素が抜けた酸素欠損相へ変化するため、鉄系酸水素化物は未開拓でした。化学理工学専攻 陰山洋 教授、笹原悠輝 特定研究員(学振PD)(研究当時、現:北海道大学大学院工学研究院 助教)、九州大学大学院工学研究院材料工学部門 藤井進 准教授、名古屋工業大学物理工学類 壬生攻 教授、東京科学大学理学院化学系 八島正知 教授らの研究グループ...
キーワード:対称性/非対称性/タンタル/酸化還元反応/ヒドリド/酸素欠損/遷移金属/ペロブスカイト/還元反応/材料設計/水素化物/酸化還元/酸化物/水素化/レドックス
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発表日:2026年5月28日
27
キナーゼをリン酸標識化剤として用いたタンパク質高次構造変化の大規模計測法を開発
タンパク質の高次構造は、その機能と密接に関連しています。細胞内でタンパク質は他のタンパク質や核酸との相互作用、翻訳後修飾などを通じて絶えず構造変化を起こしており、これらの構造ダイナミクスがシグナル伝達や細胞機能の制御に重要な役割を果たしています。このため、細胞内プロテオームの構造変化を網羅的に解析する「構造プロテオミクス」は、生命象の分子基盤を理解する上で不可欠です。しかし、従来のタンパク質構造プロテオミクス手法では、標識ペプチドの不均一性や標識化されたペプチドの検出感度の低さがプロテオーム規模の解析の障壁となっていました。 前田朝登 薬学研究科博士後期課程学生、小形公亮 同助教、石濱...
キーワード:タンパク質構造/ダイナミクス/酸化酵素/リン酸/オミクス/タンパク質リン酸化/不均一性/in vitro/RNA/RNA結合タンパク質/キナーゼ/プローブ/プロテオミクス/リン酸化酵素/構造変化/高次構造/酸化反応/生体分子/創薬/翻訳後修飾
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発表日:2026年5月26日
28
環状分子の“協同作業”を可視化することに成功
化学理工学専攻の生越友樹教授(兼 金沢大学ナノ生命科学研究所 特任教授)、金沢大学理工研究域物質化学系の淺川雅教授、ナノ生命科学研究所(WPI-NanoLSI)の柴田幹大教授、大学院生命科学研究科の炭竈享司特定講師(兼 金沢大学ナノ生命科学研究所研究協力員)らの共同研究グループは、基板上に集まった環状分子が協力して他のゲスト分子を捕まえる様子を単分子レベルで可視化することに成功しました。本研究では、微小な孔を持つ環状分子を基板上に高密度に並べ、その孔に別のゲスト分子が取り込まれて形成されるホスト–ゲスト錯体を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて直接観察しました。その結果、単独の分子で...
キーワード:オープンアクセス/分子構造/機能性分子/超分子化学/単一分子/安全・安心/AFM/環境問題/原子間力顕微鏡/分解能/分子システム/生体内/機能性/高分解能/APC/超分子/構造変化
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発表日:2026年5月25日
29
分⼦を識別し、⾊・⼤きさ・硬さが変わる多孔性ゲル
京都⼤学アイセムス(⾼等研究院 物質ー細胞統合システム拠点:WPI-iCeMS)の⽴⽯友紀 ⽇本学術振興会特別研究員 PD(当時、現・東北⼤学学際科学フロンティア研究所助教)と古川修平 教授らの研究グループは、特定の分⼦を⾒分け、「どの分⼦を取り込んだか」という分⼦レベルの識別情報を、「⾊」、「⼤きさ」、「硬さ」の変化として出⼒する多孔性ゲル「MOPEG ゲル」の開発に成功しました。 分⼦を識別する仕組みはガスの分離から⽔質管理、薬剤分⼦の輸送など、私たちの⽣活・社会に密接に関連しており、これまでにもさまざまな分⼦認識材料の開発が進められてきました。似通った構造の分...
キーワード:化学物質/弾性率/配位結合/ポリエチレン/材料設計/センサー/ナノサイズ/ナノメートル/ポリマー/統合システム/ポリエチレングリコール(PEG)/エチレン/機能性/分子標的
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発表日:2026年5月13日
30
地球の外核に大量の水素が存在する可能性
―世界初、液体鉄中の水素量をその場観察で直接決定―
地球の中心にある核は、主に鉄でできていますが、その密度は純粋な鉄よりも低いことが知られています。これは、核の中に鉄より軽い元素が混ざっているためであり、その候補のひとつとして「水素」が考えられています。これは、水素は宇宙に豊富に存在し、高圧下では鉄と結びつきやすい性質を持つためです。地球の核にどれだけ水素が含まれているかを知ることは、地球の成り立ちを理解するうえで非常に重要です。 有馬寛 複合原子力科学研究所准教授、高橋直生 東北大学大学院生、坂巻竜也 同助教らの研究グループは、大強度陽子加速器施設J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の超高圧中性子回折装置「PLANET」を用い...
キーワード:陽子/J-PARC/加速器/高温高圧/相転移/中性子/中性子回折/超高圧/化学組成/アンモニア/その場観察/原子力/水素化
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発表日:2026年5月8日
31
水中でのRNAの光損傷経路の解明
―C=C結合のねじれと電子分極がもたらす損傷―
私たちの遺伝情報は二重らせん構造を持つDNAに記録されていますが、その情報を読み解きタンパク質を合成する役割を果たすのが1本鎖のRNAです。DNAは紫外線を吸収するとその一部が化学変化を受ける(損傷する)ことが知られていますが、RNAはDNAよりも容易に紫外線で損傷を受けます。具体的には、RNAを構成するウラシルやシトシンのC=C二重結合に対して、細胞内の水分子がOHおよびH原子として化学結合する(水和)反応が起こります。水和反応の存在は1960年代から知られていましたが、そのメカニズムはいまだ解明されていませんでした。 鈴木俊法 理学研究科教授らとイタリア・ボローニア大学(Unive...
キーワード:水分子/計算機シミュレーション/分子構造/赤外分光/らせん構造/光化学/遺伝情報/赤外分光法/光照射/紫外線/水和反応/シミュレーション/メチルシトシン/RNA/ヌクレオシド/核酸塩基/構造変化
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発表日:2026年5月3日
32
高効率かつ高耐久で円偏光を示す新規発光ラジカルを開発
―3Dディスプレイ、バイオイメージング、レーザー応用に期待―
赤色から近赤外領域で円偏光発光(CPL)を示すキラルな有機小分子(SOMs)は、3Dディスプレイやバイオイメージングなどへの応用が期待され注目されています。しかし、これまでに報告されているCPL材料の発光は青~緑色に集中しており、赤~近赤外領域のCPL材料は多くありません。その主な要因として、広いπ共役系を有するキラル分子の合成が困難であることや、一般には赤~近赤外の発光では理論的に発光が起こりにくく発光効率(PLQY)が低いことが挙げられます。 佐藤徹 福井謙一記念研究センター教授、アルブレヒト建 九州大学准教授、中村和宏 同博士課程学生、石割文崇 東京都立大学准教授、櫛田創 筑波大...
キーワード:3Dディスプレイ/量子情報/スペクトル/近赤外/π共役系/円偏光発光/キラリティー/キラル/スチレン/ディスプレイ/ポリスチレン/円偏光/レーザー/微粒子/バイオイメージング/ラジカル
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発表日:2026年5月3日
33
NAT1はクロマチン制御因子の選択的翻訳を介して成体腸管幹細胞の恒常性と分化を支える
翻訳開始因子eIF4G2(別名NAT1)を失うと、腸管幹細胞の維持と分泌系細胞の成熟が損なわれ、腸上皮は胎児様/再生様状態へ移行した。 eIF4G2欠損により、クロマチン制御因子の翻訳が選択的に低下し、ヒストンアセチル化低下と腸管幹細胞関連制御領域におけるクロマチン状態の選択的再編成が生じた。この変化は炎症や統合的ストレス応答が主因ではなく、翻訳制御とエピゲノム制御の連携が成体組織アイデンティティを支えることを示した。...
キーワード:時空間制御/タンパク質合成/翻訳開始/オルガネラ/ヒストン/アイデンティティ/リボソーム/形態変化/Lgr5/プロファイリング/細胞運命/CREB/アイソフォーム/翻訳制御/differentiation/DNA損傷応答/iPS細胞/クロマチン/ヒストンアセチル化/遺伝子発現解析/自己複製/発現解析/mRNA/胎児/Wnt/オルガノイド/細胞系譜/不均一性/分化制御/DNA損傷/RNA/アセチル化/ストレス応答/スフェロイド/ヒストン修飾/マウス/幹細胞/再生医療/小腸/上皮細胞/神経変性/神経変性疾患/阻害剤/ゲノム/ストレス/遺伝子/遺伝子発現
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発表日:2026年4月30日
34
フラットバンドが生む世界最大の横磁気熱電伝導率
―磁気秩序下での遍歴フラットバンドを初めて実証―
機械理工学専攻の見波将 助教(研究当時:東京大学大学院理学系研究科 特任助教)、東京大学大学院理学系研究科のYangming Wang博士課程学生(研究当時)、中村紘人博士課程学生(研究当時)、酒井明人講師と中辻知教授らの研究グループは、同大学大学院有田亮太郎教授(兼:理化学研究所創発物性科学研究センターチームディレクター)、理化学研究所創発物性科学研究センターの大岩陸人基礎科学特別研究員(研究当時、現:北海道大学講師)、東北大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)の相馬清吾准教授、佐藤宇史教授らと共同で、フェリ磁性体GdCo5において、室温で過去最大の横磁気熱電伝導率を観測しました。また...
キーワード:カゴメ格子/角度分解光電子分光/光電子分光/磁気秩序/熱電効果/波動関数/磁性体/材料科学/電子分光/フェリ磁性体/スピン/スピントロニクス/第一原理/第一原理計算/干渉効果/結晶構造/ラット
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発表日:2026年4月28日
35
重力崩壊直前の恒星内部自転進化モデル
―磁場が握る星の自転の命運―
嶌田遼太 理学研究科博士後期課程学生、Lucy O. McNeill 同助教を中心とした国際研究グループは、大質量星内部での自転率進化を支配する新たな物理モデルを構築しました。 恒星は一生を通じて自転率を減少させると考えられていますが、従来の理論では観測されている自転率を正確に再現できないという長年の課題があります。本研究では、重力崩壊直前の大質量星内部の酸素燃焼殻に関する3次元電磁流体計算の解析を行いました。特に、自転率進化をもたらしている磁場による角運動量輸送が、太陽型星で知られる角運動量輸送理論を満たすことを発見しました。この結果を踏まえて、磁場による角運動量輸送の新たなモデルを...
キーワード:重力崩壊/マグネター/恒星/恒星進化/磁場/太陽/大質量星/ケイ素/物理モデル/寿命
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発表日:2026年4月28日
36
“ねじれた電子の流れ”が生む常識破りの芳香族性
―4π電子系でも安定化する重元素分子の新原理―
本研究成果は、2026年4月24日に国際学術誌「Angewandte Chemie International Edition」にオンライン掲載されました。  京都大学化学研究所 水畑吉行 准教授、内田大地 大学院生、山田容子 教授らの研究グループは、ゲルマニウムを含む重元素環状分子において、従来の理論では説明できない新しい...
キーワード:高エネルギー/軽元素/π電子/芳香族/ジエン/芳香族分子/ゲルマニウム/電子構造/分子設計
他の関係分野:数物系科学工学医歯薬学
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発表日:2026年4月24日
37
水完全分解光触媒における初めてのオールインワン助触媒を実現
―サステイナブルな水素社会の実現に向けて―
光触媒による水完全分解(OWS)は、持続可能な水素生産に大きな可能性を秘めています。OWS では、光触媒表面での水素発生反応(HER)と酸素発生反応(OER)の双方の促進が極めて重要であり、おのおのの反応に、個別に高い活性を示す HER および OER 助触媒を、光触媒上の狙いの位置に選択的に修飾することが高活性化の鍵になります。しかし、煩雑な多段階光析出プロセスと逆反応を阻害するための酸素遮断層の必要性、逆反応を完全に抑制することの難しさ、遮断層の耐久性に関する懸念など、依然として大きな課題が残っています。化学理工学専攻の鈴木肇 助教、阿部竜 教授、東北大学大学院理学研究科の坂本...
キーワード:自己組織/金属有機構造体/酸素発生反応/持続可能/光触媒/水素発生/ナノメートル/耐久性/導電性/組織化
他の関係分野:工学医歯薬学
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発表日:2026年4月24日
38
人工胸腺オルガノイドによるヒトiPS細胞由来CD4⁺T細胞療法の開発と評価
ヘルパーT細胞による免疫細胞の活性化機能とキラーT細胞などでみられる細胞傷害機能の両方を併せ持つ、ヒトiPS細胞由来のCAR-CD4+T細胞(CAR-iCD4+T細胞)を作製した。ヒトiPS細胞由来CD8+T細胞(iCD8+T細胞)と比較して、iCD4+T細胞は高い増殖能とよりメモリー様の表現型を示した。血液系腫瘍モデルにおいて、CAR-iCD4+T細胞の単独使用は、CAR...
キーワード:免疫機能/持続性/生細胞/メモリ/遺伝子改変/生体内/CD8/キメラ/CD19/胸腺上皮細胞/抗原受容体/生体組織/エピトープ/メモリーT細胞/抗原提示/CD40/iPS細胞/PD-1/インターロイキン/がん免疫/がん免疫療法/胸腺/細胞株/微小環境/免疫抑制/臨床応用/mRNA/3次元培養/オルガノイド/フローサイトメトリー/ヘルパーT細胞/腫瘍微小環境/発生学/免疫療法/B細胞/NK細胞/PCR/T細胞/がん細胞/ファージ/マウス/マクロファージ/遺伝子導入/幹細胞/共培養/血液/抗原/抗原提示細胞/細胞・組織/細胞増殖/細胞培養/細胞分化/細胞療法/受容体/樹状細胞/上皮細胞/制御性T細胞/転写因子/白血病/分化誘導/免疫応答/免疫細胞/ウイルス/サイトカイン/トランスボーダー/ヒトiPS細胞/遺伝子/遺伝子発現/抗体
他の関係分野:複合領域工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年4月24日
39
構造情報と計算科学を駆使して膜酵素を可溶化
―酵素を利用した生物電気化学デバイスの機能向上に貢献―
市川小夏 農学研究科修士課程学生(現:同博士後期課程学生)、足立大宜 同特定研究員、北隅優希 同准教授、白井理 同教授、宋和慶盛 同助教、宮田知子 大阪大学特任准教授、牧野文信 同招へい准教授、難波啓一 同特任教授らの共同研究グループは、Gluconobacter oxydansという酢酸菌由来の膜結合型アルコール脱水素酵素(ADH)の膜結合領域を同定し、界面活性剤フリーのADH可溶化変異体を開発しました。また、本変異体の電極触媒活性が野生型組み換えADH(rADH)の約2倍程度に向上していることを明らかにしました。 酸化還元酵素は、常温・常圧・中性で高い選択性を有す...
キーワード:タンパク質構造/電子移動/酸化還元酵素/酵素電極/電極触媒/アルコール脱水素酵素/生体触媒/脱水素/選択性/ボトルネック/電極反応/電池/燃料電池/エタノール/界面活性剤/酸化還元/電気化学/電子顕微鏡/組み換え/変異体/バイオ燃料/クライオ電子顕微鏡/アルコール/酸化反応/立体構造
他の関係分野:生物学総合理工工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年4月18日
40
硫黄が光で動く新反応
―硫黄種が自律的かつ触媒的に働き、難反応基質を活性化―
化学理工学専攻の大宮寛久 教授、村上翔 助教、薬学研究科の柳田瞭 大学院生、Institute of Chemical Research of CataloniaのValero Gimeno Alfonso大学院生、University of TorontoのJustin Ching大学院生らの研究グループは、硫黄を含む分子が光を受けて自律的かつ触媒的に働き、反応しにくい有機分子を活性化する新しい反応手法を開発しました。炭素ラジカルは医薬品や機能性分子の合成に役立つ重要な反応中間体ですが、従来は高価な光触媒や金属試薬を必要とすることが多く、簡便で汎用的な方法の開発が課題でした。今回の研究では、...
キーワード:機能性分子/有機分子/可視光/活性種/持続可能/光触媒/機能要素/機能性/エポキシド/ラジカル/有機合成
他の関係分野:総合理工工学農学医歯薬学
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発表日:2026年4月13日
41
「光らない」常識を覆す!アゾベンゼン微粒子から鋭い発光を世界初観測
―次世代光デバイスへの重要な一歩―
京都大学化学研究所 山内光陽 助教、水畑吉行 准教授、山田容子 教授、関西学院大学生命環境学部 町田恵利子 博士前期課程学生(研究当時)、増尾貞弘 教授らの研究グループは、大阪大学大学院基礎工学研究科 五月女光 助教、量子科学技術研究開発機構 藤田貴敏 博士らの研究グループとの共同研究により、”光らない”と認知されていたアゾベンゼン微粒子から鋭い発光ピークを世界で初めて観測しました。 アゾベンゼンは、代表的な光応答性有機化合物として広く知られていますが、光照射による構造変化(光異性化)にエネルギーが消費されるため、通常はほとんど発光しません。山内らはこれまでに、剛直な置換基を有す...
キーワード:スペクトル解析/スペクトル/近赤外/π共役系/光応答性/光応答/光デバイス/双極子/発光材料/ベンゼン/光照射/ナノスケール/マイクロ/レーザー/結晶化/微粒子/アゾベンゼン/光異性化/構造変化/誘導体
他の関係分野:数物系科学生物学工学医歯薬学
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発表日:2026年4月9日
42
ミトコンドリア膜中でのATP合成酵素と呼吸超複合体の超分子構造を高分解能で可視化
村井正俊 農学研究科教授、横山謙 京都産業大学教授を中心とする共同研究グループは、ウシ心臓由来ミトコンドリアから調製したサブミトコンドリア粒子を用い、クライオ電子顕微鏡による単粒子解析によって、ミトコンドリア内膜タンパク質を、膜を壊さない本来の状態(ネイティブ状態)で構造解析しました。 その結果、ATP合成酵素(FoF1)がIF1タンパク質で連結された二量体として存在し、さらにそれらが会合した四量体構造がミトコンドリア内膜中に実在することを初めて明確に示しました。この四量体は膜を強く湾曲させ、ミトコンドリアのクリステ形成に重要な役割を果たすと考えられます。また、ATP合成酵素の回転リン...
キーワード:分子構造/二量体/タンパク質構造/ATP合成/超分子複合体/界面活性剤/電子顕微鏡/分解能/構造決定/ウシ/ATP合成酵素/クライオ電子顕微鏡/機能解析/高分解能/超分子/心臓/ATP/ミトコンドリア/生体膜/培養細胞/膜タンパク質/脂質
他の関係分野:生物学工学農学医歯薬学
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発表日:2026年4月1日
43
分子を「曲げる」ことで有機半導体の光耐久性を向上
―光に強く高性能な次世代材料の開発に成功―
合成・生物化学専攻の久田雅人 博士後期課程学生、化学理工学専攻(旧 合成・生物化学専攻)の清水大貴 助教、松田建児 教授は、同専攻(旧 分子化学専攻)筒井祐介 助教、関 修平 教授、理化学研究所・Kirill Bulgarevich 博士、瀧宮和男 チームリーダー、、九州大学・宮田潔志 准教授と共同で、優れた半導体特性を持つことで知られる有機分子ルブレンの構造を改良し、骨格内に七員環を組み込んだ新しい有機半導体材料(縮環ルブレン:FR)の開発に成功しました。従来のルブレンは、炭素と水素のみから構成される有機半導体として最高クラスの性能を持つ一方で、光や酸素に弱く劣化しやすいという実用上の大き...
キーワード:有機半導体/有機分子/半導体材料/材料設計/耐久性/半導体/誘導体
他の関係分野:総合理工工学医歯薬学
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発表日:2026年4月1日
44
ナノ空間分⼦を紡いでつくる、多孔性ナノ⽷の開発
〜多孔性と柔軟性をあわせ持つ新材料〜
京都大学アイセムス(高等研究院 物質ー細胞統合システム拠点:WPI-iCeMS)の宮田彩名 工学研究科博士後期課程学生と古川修平 教授らの研究グループは、ファンデルワールス力という弱い力を利用して分子を一次元的につなぎ合わせることで、新しい多孔性材料の開発に成功しました。この技術を用いることにより、従来は脆く応用範囲が限られていた多孔性材料において、合成過程の加工性が向上し、柔軟な多孔性材料の設計が可能となりました。 2025年のノーベル賞の対象となった多孔性配位高分子(MOF)と呼ばれる多孔性材料は、精密に設計された細孔を有し、ガス貯蔵や分離材料としての応用が期待...
キーワード:多面体/弱い相互作用/金属錯体/高分子/自己集合/多孔性配位高分子/配位高分子/ファンデルワールス力/材料設計/ガス分離/ナノメートル/ナノ空間/統合システム/エアロゲル/結晶性
他の関係分野:数物系科学総合理工工学農学
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発表日:2026年3月28日
45
付加重合でポリアミドを作る
―多段階ラジカル異性化による新たな高分子合成―
高分子化学専攻の黒田啓太 博士後期課程学生、大内誠 教授のグループは、ラジカル重合中に複数の異性化反応を連続的に起こす「カスケード型ラジカル異性化重合」により、主鎖にアミド結合を周期的に含む新たな高分子を合成することに成功しました。付加重合によって得られる高分子は通常は炭素–炭素結合のみからなる主鎖構造を有しますが、今回見いだした重合はアミド結合[–CONH–]やエーテル結合[R–O–R’]を主鎖に導入できる新しい高分子合成反応であり、分子設計を工夫することで分解性の付与も可能です。本異性化重合で得られる高分子は従来の重合では得られなかった主鎖構造を有しており、機能性材料や環境調和型材料の開発...
キーワード:環境調和/アミド/ポリアミド/ラジカル重合/共重合/高分子/高分子化学/高分子合成/ポリマー/機能性材料/光分解/機能性/アミド結合/ケトン/ラジカル/分子設計
他の関係分野:工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年3月28日
46
チンパンジーが声の感情を道具音で表現
―音楽・楽器演奏による発声表現外在化の起源―
音楽の起源には、感情を伝える声が楽器演奏へと発展したという説があります。 服部裕子 ヒト行動進化研究センター助教らの研究グループは、飼育下のチンパンジー・アユム(オス、26才)が、自ら通路の床板を剥がして道具を作り、それを使って複雑で構造的な音を出すことで発声表現に類似した音生成を自発的に行うことを発見しました。この行動は、ドラミング、床板の引きずり、投げるといった複数の動作が組み合わさっており、その構成はチンパンジーの代表的な発声ディスプレイである「パント・フート」の構造と類似していました。 また、この行動中に「プレイ・フェイス(遊ぶときに見られる表情)」などのポジティブな感...
キーワード:ディスプレイ
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発表日:2026年3月25日
47
異なるカルコゲンどうしの「見えない」結合の観測に成功
―超カルコゲナイドの新しいレドックス活性―
村上一馬 農学研究科准教授、赤池孝章 東北大学国際卓越教授らの研究グループは、異なるカルコゲンどうしの不安定な結合を観測する新たな手法を開発しました。私たちの体では、酸化と還元のバランス(レドックス制御)が生命活動の維持に重要な役割を果たしています。レドックス制御には、システインの硫黄原子などが中心的な役割を担っています。近年、硫黄に加えてセレンやテルルなどのカルコゲン(Ch)が連なった分子群である「超カルコゲナイド」が注目されていますが、その構造を解析する手段は限られていました。本研究グループは、核磁気共鳴(NMR)装置を用いて、グルタチオンのトリカルコゲナイド(3つのカルコゲンを含む超カル...
キーワード:セレン/磁気共鳴/分子構造/レドックス制御/カルコゲナイド/酸化還元/システイン/レドックス/グルタチオン/核磁気共鳴/創薬
他の関係分野:環境学数物系科学生物学総合理工工学農学医歯薬学
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発表日:2026年3月25日
48
有機薄膜太陽電池の長年のジレンマを解消
〜低炭素化社会の実現に向けて、ロスなく発電する技術の開発に成功!〜
高分子化学専攻の大北英生 教授、広島大学大学院先進理工系科学研究科の尾坂格 教授、三木江翼 助教、駿河翔太 氏(R5年度博士課程前期修了)、理化学研究所の但馬敬介 チームディレクター、中野 恭兵 上級研究員、筑波大学物質工学系の石井宏幸 教授、株式会社東レリサーチセンター形態科学研究部室長の稲元 伸 博士らの共同研究チームは、有機薄膜太陽電池(OPV)のトレードオフであり、高効率化に向けて重要な課題であった「低電圧損失」と「高効率電荷生成」の両立を実証しました。今回、研究チームは、広島大学が新たに開発したポリマー半導体PTNT1-Fを発電材料に用いることで、従来のOPVに比べて電圧...
キーワード:最適化/量子化/太陽/環境調和/分子構造/量子化学/量子化学計算/高分子/高分子化学/有機薄膜太陽電池/有機半導体/トレードオフ/ペロブスカイト太陽電池/材料科学/接合界面/ペロブスカイト/有機薄膜/低炭素/分光測定/太陽電池/電池/シリコン/ポリマー/高効率化/電子顕微鏡/電子顕微鏡観察/半導体/励起子
他の関係分野:情報学数物系科学生物学総合理工工学
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発表日:2026年3月13日
49
液晶性発光色素により薄膜で実装レベルの円偏光発光を実現
-オプトエレクトロニクス分野への応用に期待-
高分子化学専攻の権正行 助教、田中一生 教授は、東京科学大学(Science Tokyo) 物質理工学院 応用化学系の飯田優斗 大学院生、小西玄一 准教授、関西学院大学 工学部の吉田浩之 准教授らの共同研究チームは、高濃度の液晶性発光色素により構成されたコレステリック液晶を用いて、液晶層の膜厚が従来の10分の1程度のデバイスに実装可能なレベルの円偏光発光を実現しました。 コレステリック液晶は、分子がらせん状に配列した液晶場であり、特定の波長域の円偏光のみを選択的に反射する「選択反射」という光学特性を示します。カナブンの美しい金属光沢もこの選択反射に由来します。近年、コレステリック液...
キーワード:情報セキュリティ/π電子/コレステリック液晶/円偏光発光/液晶/光学材料/高分子/高分子化学/円偏光/蛍光共鳴エネルギー移動/エネルギー移動/蛍光体/光通信/発光ダイオード(LED)/光学特性/センシング/FRET/凝集体/蛍光色素
他の関係分野:情報学総合理工工学医歯薬学
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発表日:2026年3月2日
50
多糖ファイバー融合スフェロイドによる筋再生
―材料が細胞機能を再設計する再生医療―
高分子化学専攻 佐々木善浩 教授は、医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科の奥山英晃 客員研究員(筆頭著者)および岸本曜 同准教授らとの医工連携により、嚥下機能改善を目指した新規幹細胞スフェロイド技術を開発しました。本研究は、カナダ・マギル大学 Nicole Y. K. Li-Jessen教授との国際共同研究として実施されたものです。本研究では、脂肪由来幹細胞と天然由来多糖ナノゲルからなる多糖マイクロファイバーを融合したハイブリッドスフェロイドを構築しました。これにより、従来の細胞スフェロイドで課題となっていた内部壊死を抑制するとともに、構造安定性の向上、細胞生存率の改善、ならびに再生関連因子の分泌...
キーワード:高分子/高分子化学/ファイバー/マイクロ/水田/筋損傷/医工連携/筋再生/脂肪由来幹細胞/スフェロイド/ラット/幹細胞/再生医療
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発表日:2026年3月2日
51
フリーNH 部位を有するキラルナノグラフェンの合成とスピン輸送特性
ナノグラフェンとは、炭素と水素から構成されるナノメートルサイズのπ共役系分子を指します。その電子状態はグラフェンに類似したものにとどまらず、ナノグラフェン特有の構造的性質を反映した興味深い性質が多数報告されています。ナノグラフェンの多様性をさらに拡張する戦略として、i)ヘテロ元素の導入、ii)曲面構造の誘起、が重要な分子設計指針として挙げられ、それぞれヘテロナノグラフェン、非平面ナノグラフェンとして分類されています。特に、ねじれた曲面構造を形成することでキラリティが生じ、円二色性(CD)や円偏光発光(CPL)といったキラル光学特性が発現します。近年では、キラリティ誘起スピン選択性(CISS)と...
キーワード:スピン偏極/輸送特性/円二色性/π共役系/円偏光発光/キラル/光学材料/ナノグラフェン/円偏光/選択性/電子状態/光学特性/グラフェン/スピン/ナノメートル/ヘテロ元素/機能性/分子設計
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発表日:2026年2月14日
52
電子のやりとりに連動した構造変化が鍵!
コレラ菌の生育に必須のナトリウムポンプのはたらく仕組みを解明
先進国ではコレラはもはや深刻な感染症ではありませんが、途上国では地域的流行(エンデミック)が散発しており、依然として深刻な感染症です。また世界的に見ても、抗菌剤の効かない薬剤耐性菌の出現は大きな社会問題となっています。新しい抗菌剤の標的となるタンパク質や、その標的に作用する化合物を探し続けることは、社会的意義の大きい基礎研究です。 石川萌 農学研究科博士課程学生(現:日本学術振興会海外特別研究員)、桝谷貴洋 同助教、村井正俊 同准教授、岸川淳一 京都工芸繊維大学准教授、関健仁 総合研究大学院大学(分子科学研究所)博士課程学生、岡崎圭一 分子科学研究所准教授らの研究グループは、Blanc...
キーワード:キノン/酸化還元反応/酸化還元酵素/還元反応/シミュレーション/酸化還元/電子顕微鏡/動力学/分子動力学/病原性/ナトリウム/ナトリウム輸送/抗菌剤/構造変化/創薬/立体構造/感染症/細菌/薬剤耐性
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発表日:2026年2月12日
53
銅酸化物高温超伝導体の電子状態の全容解明と電子の分裂現象の証拠を発見
幸坂祐生 理学研究科教授、酒井志朗 上智大学准教授、今田正俊 同客員教授、山地洋平 物質・材料研究機構グループリーダー、花栗哲郎 理化学研究所チームディレクターらの共同研究グループは、銅酸化物高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+δの電子状態について、互いに相補的な情報を与える複数の実験データを同時解析することで、全エネルギー・運動量領域にわたる電子状態を初めて解明しました。電子状態の解明は高温超伝導機構解明の土台となるとともに、理論を検証する試金石ともなります。特に、これまで実験からの情報がほとんど得ら...
キーワード:角度分解光電子分光/光電子分光/高温超伝導体/準粒子/超伝導体/銅酸化物/銅酸化物高温超伝導体/超伝導/光電子分光法/電子分光/高温超伝導/酸化物高温超伝導体/電子状態/酸化物/干渉効果
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発表日:2026年2月10日
54
ヘプタセンの「真の」励起状態ダイナミクスを解明
―室温均一希薄溶液中での蛍光と薄膜での一重項分裂を世界で初めて観測―
京都大学化学研究所 鈴木慎二郎 博士後期課程学生、山田容子 教授らの研究グループは、同研究所 廣瀬崇至 准教授、慶應義塾大学理工学部 羽曾部卓 教授、酒井隼人 専任講師、国立研究開発法人物質・材料研究機構 林宏暢 主幹研究員らとの共同研究により、炭素環が7つ連なった「ヘプタセン」の誘導体(TIPS-Hep)を新たに合成し、その光物理的性質の解明に成功しました。 ヘプタセンなどの高次アセンは、次世代の光電子材料として期待される一方、極めて不安定で溶解性が低く、その性質は謎に包まれていました。本研究では、光を利用して...
キーワード:光物性/近赤外/太陽/芳香族/励起状態/励起状態ダイナミクス/π共役系/芳香族化合物/有機半導体/有機分子/超高真空/前駆体/ペンタセン/可視光/赤外光/超高速分光/電子デバイス/発光材料/ベンゼン/材料設計/太陽電池/電池/シリコン/ダイナミクス/ピコ秒/フェムト秒/極低温/半導体/励起子/エネルギー変換/ショック/寿命/近赤外光/分子設計/誘導体
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発表日:2026年1月26日
55
有機半導体薄膜の多形進化を解明
―隠された薄膜相を実証―
京都大学化学研究所 塩谷暢貴 助教、長谷川健 教授の研究グループは、グラーツ工科大学 Roland Resel 教授、Egbert Zojer 教授らとの共同研究成果として、有機半導体が基板上でつくる厚さ数ナノメートルの「超薄膜」の構造を分子レベルで正確に解明することに成功しました。これまで、有機材料が薄い膜を形成すると、単結晶とは異なる構造が現れることは知られていましたが、その最も薄い「単分子層」の構造を直接識別することは困難であり、多くの材料で未解明のままでした。 本研究では、代表的な有機半導体であるジナフトチエノチオフェン(DNTT)を対象に、高分解赤外分光法、微小角入射X...
キーワード:量子化/X線回折/超薄膜/量子化学/赤外分光/量子化学計算/チオフェン/有機エレクトロニクス/有機半導体/赤外分光法/トランジスタ/単分子膜/半導体材料/有機材料/有機薄膜/界面構造/単結晶/センサー/ナノメートル/半導体/結晶構造
他の関係分野:数物系科学総合理工工学農学
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発表日:2026年1月23日
56
銅代謝酵素に隠された活性調節機構を解明
―酵素電極反応を駆使した反応機構解析―
足立大宜 農学研究科特定研究員、宋和慶盛 同助教、加納健司 名誉教授、竹井利忠 金沢大学博士前期課程学生、西山琢巳 同博士前期課程学生(研究当時)、山下哲 同准教授、片岡邦重 同教授らの共同研究グループは、大腸菌由来の銅排出酸化酵素(CueO)における直接電子移動型酵素電極反応(DET型反応)を解析し、銅イオンの結合が引き起こす活性調節機構を解明しました。 CueOは、細胞内の銅恒常性を維持するため、毒性の高い1価銅イオン(Cu+)を2価銅イオン(Cu2+)へと酸化する重要な役割を担っています。また本酵素は、電極から電子を受け取り、酸素を水へ...
キーワード:速度論/電子移動/反応機構/酸化還元酵素/酵素電極/酸化還元電位/生体触媒/持続可能/地球環境/電極反応/銅イオン/酸化還元/電気化学/生体内/酸化酵素/変異体/酵素反応/生理機能/大腸/分子機構/アミノ酸/代謝酵素/大腸菌/分子設計
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発表日:2026年1月15日
57
海洋下のマントルに由来する岩石中に有機物を発見
―上部マントル中での生物が関与しない有機物合成の証拠―
三津川到 理学研究科博士課程学生、三宅亮 同教授、伊神洋平 同准教授を中心とし、京都大学、広島大学、立命館大学、東北大学、高輝度光科学研究センター(JASRI)、早稲田大学、東京大学、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所のメンバーで構成される共同研究チームは、南太平洋タヒチ島で採取されたマントル捕獲岩中の包有物から、多環芳香族炭化水素を主体とする有機物を発見しました。地球のマントル内部で生物とは無関係に有機物が合成されている可能性は古くから指摘されてきましたが、海洋下のマントルに由来する天然のマントル物質からそのような有機物を検出した例は極めて限られていました。本研究では、放...
キーワード:多環芳香族炭化水素/海洋/高エネルギー/マグマ/マントル/マントル捕獲岩/加速器/上部マントル/放射光/放射光X線/硫化鉱物/芳香族/芳香族炭化水素/ラマン/X線CT/二酸化炭素/二酸化炭素/有機物/極限環境/炭化水素/ラマン分光/ラマン分光法/CT画像
他の関係分野:環境学数物系科学総合理工工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2026年1月14日
58
巨大ウイルスのmRNA翻訳戦略
―局所環境構築を構築し宿主との競合を回避か?―
ウイルスは、mRNAからタンパク質を合成するための翻訳システムを保持せず、宿主の翻訳システムに依存しています。張瑞軒 京都大学化学研究所 特定研究員、緒方博之 同教授、疋田弘之 同助教(現国立健康危機管理研究機構 主任研究員)、岩崎信太郎 理化学研究所開拓研究所 主任研究員、七野悠一 同上級研究員(研究当時、現同客員研究員、現筑波大学医学医療系 教授)、ウィーン大学Anouk Willemsen博士らの研究チームは、ウイルスが宿主の翻訳システムを細胞内の一部の区画に集積させ、その局所翻訳環境を利用することで、ウイルス遺伝子を効率的に翻訳している可能性を見出しました。 mRNAがタ...
キーワード:危機管理/突然変異/ポリペプチド/タンパク質合成/tRNA/コドン/オミクス/オミクス解析/マルチオミクス/マルチオミクス解析/mRNA/不均一性/アミノ酸/蛍光顕微鏡/ウイルス/ゲノム/遺伝子
他の関係分野:複合領域環境学生物学医歯薬学
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発表日:2026年1月9日
59
結晶中トリウム229原子核アイソマーのクエンチ機構の解明に前進
~固体原子核時計のリセットは電子が担う?~
現在、1秒の定義や衛星測位システムに用いられている原子時計をさらに超える高精度を目指し、「原子核時計」の実現に向けた研究が世界的に進展しています。トリウム229原子核は、レーザー光で直接励起できる特別な準安定な励起状態(アイソマー)を持ち、これを利用すれば、これまでにない安定な時間標準の構築が可能になると期待されています。 瀬戸誠 複合原子力科学研究所教授、北尾真司 同准教授、Ming Guan 岡山大学大学院生(研究当時)、吉村浩司 同教授、吉見彰洋 同准教授、依田芳卓 高輝度光科学研究センター(JASRI)特任研究員、永澤延元 同研究員、山口敦史 理化学研究所専任研究員、重河優大 ...
キーワード:オーストリア/暗黒物質探索/原子核/準安定/SPring-8/放射光/暗黒物質/衛星/励起状態/温度依存性/レーザー/原子力
他の関係分野:環境学数物系科学工学
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発表日:2026年1月9日
60
反強磁性体で電流による電子の液晶化を実証
―エレクトロニクス応用可能な電気抵抗変化として世界初観測―
近年、自発的な磁化を持たない反強磁性体は、耐磁場性などの利点から次世代デバイスへの応用が期待されています。現在の開発の主流は、磁化を持つ強磁性体と同様に時間反転対称性のみが破れた反強磁性体です。一方、空間反転対称性も同時に破れる特殊な反強磁性体では、強磁性体とは全く異なる電子状態となるため、新原理の電気伝導が予言されていましたが、実験的な証拠はこれまで得られていませんでした。 栁瀬陽一 理学研究科教授は、酒井英明 東北大学教授(研究開始時:大阪大学准教授)、宮本雄哉 大阪大学修士課程学生(研究当時)、木俣基 日本原子力研究開発機構研究副主幹(研究開始時:東北大学准教授)らと共同で、時間...
キーワード:フェルミ面/時間反転対称性/対称性/反強磁性/反強磁性体/磁場/液晶/空間反転対称性/磁性体/メモリ/強磁性/強磁性体/電気抵抗/電気伝導/電子状態/原子力/結晶構造
他の関係分野:数物系科学総合理工工学農学
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発表日:2026年1月9日
61
化学反応は水内部より水表面でより速く進むのか?
―気液界面の化学反応の超高速観測―
地球表面の約7割は海であり、大気中にはエアロゾルと呼ばれる微粒子や雨粒のような液滴が多数浮遊しています。こうした液体には必ず空気と接する境界である「表面(界面)」があり、特に表面に分子がある場合にはお風呂での半身浴のように分子の一部だけが水に浸った状態にあります。その結果、空気と水の境界では化学反応が水溶液の内部とは異なる速度で進む可能性があります。実際、大気科学や合成化学の研究で分野では、液体表面の反応が通常の水溶液中での反応よりも桁違いに速く進行することを示唆する例が見いだされています。ただ、反応が促進される原因として、疎水性(水を嫌う)分子が水の表面に集まりやすいために、表面の分子の濃度...
キーワード:光電子分光/水溶液/物質科学/光電子分光法/光化学/電子分光/反応制御/液体膜/固体触媒/気液界面/反応速度/レーザー/微粒子/フェノール/SPECT/インドール/合成化学
他の関係分野:数物系科学工学農学医歯薬学
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発表日:2026年1月8日
62
悪玉老化細胞を見分けて健康老化へ
―悪玉老化細胞抑止のメカニズム―
老化した細胞には、健康な状態を維持している善玉老化細胞と疾患を促す悪玉老化細胞があります。この悪玉老化細胞の抑止が健康寿命の維持に重要です。 この度、井倉毅 生命科学研究科准教授、井倉正枝 同研究員、古谷寛治 同講師らの研究グループは、アセチル化によってクロマチンから放出された動的ヒストンH2AXが、老化細胞の過剰蓄積を抑止していることを見出しました。細胞老化のマーカーであるH2AXのリン酸化によるγH2AX fociの形状のバラツキに着目した老化細胞の質を見極める機械学習解析により、この過剰な老化細胞が悪玉化していることを明らかにしました。過剰老化細胞抑制の仕組みとして、アセチル化依...
キーワード:機械学習/ゲノムDNA/ヒストン/リン酸/シャペロン/クロマチン/細胞老化/老化細胞/寿命/アセチル化/タンパク質分解/細胞核/分子シャペロン/ゲノム/健康寿命/老化
他の関係分野:情報学工学農学医歯薬学
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発表日:2025年12月26日
63
人工次元における「トポロジカル原子レーザー」を実現
―冷却原子系で「利得」を作り、励起状態への凝縮に成功―
高橋義朗 理学研究科教授、田家慎太郎 同助教、高須洋介 同准教授、津野琢士 同修士課程学生(研究当時)らの研究グループは、小澤知己 東北大学教授と共同で、極低温のルビジウム原子を用いた実験により、「トポロジカル原子レーザー」の発振に世界で初めて成功しました。 本研究では、光(レーザー)の分野で発展してきた「非エルミート量子力学(利得と損失を伴う物理学)」を原子の世界に拡張するため、原子の内部状態を人工的な空間次元(人工次元)と見なす手法を用いました。さらに、通常は原子を冷却するために用いる「蒸発冷却」のプロセスを通して、特定の高エネルギー状態(トポロジカル端状態)にある原子を集中的に増...
キーワード:高エネルギー/量子コンピュータ/量子シミュレーション/量子情報/量子情報処理/冷却原子/冷却原子系/ノイズ/ルビジウム/励起状態/トポロジカル/シミュレーション/スピン/センサー/レーザー/極低温/量子力学
他の関係分野:数物系科学総合理工工学
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発表日:2025年12月24日
64
脂質ナノ粒子で「筋肉のもと」である筋幹細胞のゲノム編集に成功
―筋損傷を繰り返しても治療効果が持続する、DMDに対する新しい治療戦略―
脂質ナノ粒子を用いて、筋肉の幹細胞(筋幹細胞)に対して効率的なゲノム編集に成功した。筋損傷を繰り返してもゲノム編集の効果が持続することを証明した。デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する長期的かつ持続可能な治療法への道を拓いた。1. 要旨  持田泰佑主任研究員(武田薬品工業株式会社ターゲットバリデーションサイエンシズ/タケダ-CiRA共同プログラム(T-CiRA))、...
キーワード:持続性/突然変異/衛星/ゲノムDNA/遺伝性疾患/筋細胞/遺伝情報/持続可能/ナノメートル/ナノ粒子/CRISPR-Cas/筋ジストロフィー/ゲノム編集技術/病原性/細胞膜/AAV/CRISPR/iPS細胞/アデノ随伴ウイルス/ウイルス感染症/ベクター/臨床応用/mRNA/トレーニング/外傷/筋線維/筋損傷/筋肉/骨格筋/新型コロナウイルス/AAVベクター/ゲノム編集/モデルマウス/筋衛星細胞/筋再生/CRISPR-Cas9/RNA/アミノ酸/ウイルスベクター/ドラッグ・デリバリー・システム/マウス/遺伝子治療/遺伝子導入/核酸医薬/幹細胞/細胞分裂/ウイルス/ゲノム/ワクチン/遺伝子/感染症/抗体/脂質/小児/新型コロナウイルス感染症/新生児/難病
他の関係分野:複合領域環境学数物系科学生物学工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2025年12月20日
65
最小のキラル置換基で集合体特性を変調
―アンチバラッハ型のp型半導体材料の構築―
分子工学専攻 Meenal Kataria博士研究員(研究当時)、信岡 正樹 博士課程学生(研究当時)、筒井 祐介 同助教、田中 隆行 同准教授、Rajendra Prasad Paitandi同博士研究員、武政 雄大 同特定助教(研究当時)、崔 旭鎮 同特定助教、 関 修平 同教授らは、ラダー型のp型半導体特性を示す分子骨格であるインダセノジチエノチオフェンに着目し、側鎖としてメチル基1つだけでキラル環境が担保された最小のキラルアルキルユニットを置換することでアンチバラッハ型の集合体が形成されることを見出し、新たな電子・光学材料としての可能性を示しました。本研究成果は、2025年1...
キーワード:キラル/チオフェン/光学材料/半導体材料/半導体
他の関係分野:工学
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発表日:2025年12月15日
66
細胞空間の形を“読む”アクチンの流れ
―形状に応じて自己組織化する細胞骨格系の力学機構を解明―
化学工学専攻 前多裕介 教授、九州大学理学研究院 ネギアーチット 博士課程学生、台湾・中央研究院 坂本遼太 アシスタントリサーチフェロー、本学研究科 化学工学専攻 家永竜 博士課程学生、理化学研究所生命医科学研究センター 宮﨑牧人 チームディレクター(兼務:生命機能科学研究センター 上級研究員)らの研究グループは、細胞と同じスケールのさまざまな形状を持つ半閉鎖型マイクロウェルを作製し、その内部にアクトミオシン細胞骨格を再構成して動態を観察する手法を開発しました。マイクロウェル内では境界形状に応じたアクチン流れが生じ、その流れに乗ってアクチンが集積することで、複雑な空間パターンが転写された細胞...
キーワード:自己組織/形態制御/マイクロ/モーター/化学工学/アクトミオシン/ミオシン/分子モーター/生体組織/組織化/アクチン/細胞骨格/生体材料
他の関係分野:工学農学医歯薬学
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発表日:2025年12月9日
67
がんPETのための高コントラスト診断薬を開発
―治療効果を高精度に予測可能に―
天滿敬 複合原子力科学研究所教授(兼:大阪医科薬科大学教授)、近藤直哉 関西医科大学講師、鈴木健介 ステラファーマ株式会社研究員らの研究グループは、がん細胞に高発現するアミノ酸輸送体LAT1を標的とした新しいPET用診断薬5-[18F]F-αMe-3BPAを開発し、その有効性を動物モデルで実証しました。この化合物は、同グループが以前に開発し、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)のための治療薬候補として期待される5F-αMe-3[10B]BPAと分子構造が完全に一致しており、診断と治療を一体化したセラノスティックペアとして機能します。5-[18...
キーワード:トラスト/中性子/分子構造/診断薬/選択性/原子力/ホウ素/輸送体/中性子捕捉療法/動物モデル/アミノ酸/がん細胞/バイオマーカー/個別化医療
他の関係分野:情報学数物系科学工学農学医歯薬学
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発表日:2025年12月6日
68
巨大磁歪CoFe₂O₄の謎を解明
―室温で使える磁石材料の核心に迫る―
南部雄亮 複合原子力科学研究所特定教授らの国際共同研究グループは、非希土類材料として室温で最大級の磁歪(形が変わる磁石の性質)を示す酸化物 CoFe2O4(コバルトフェライト)の内部で何が起きているのか、その根本的な仕組みを中性子散乱と理論解析により解明しました。 CoFe2O4は逆スピネル構造をもち、異なる位置にある鉄イオンとコバルトイオンがつくる「分子場」の大きさの差が非常に大きいことが特徴です。本研究では、この分子場の不均衡がマグノン(スピン波)のエネルギーを約60 meVも分裂させる「バン...
キーワード:マグノン/中性子散乱/異方性/中性子/スペクトル/磁場/分光器/環境調和/スピン波/フェライト/理論解析/スピネル/希土類/材料設計/磁性材料/アクチュエータ/コバルト/スピン/原子力/酸化物/結晶構造
他の関係分野:数物系科学工学農学
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発表日:2025年12月2日
69
あやとりの巻線技術で高性能モータを実現
―高温超電導誘導モータの実用化に貢献―
電気工学専攻 中村 武恒 特定教授,正木 藍子 同技術職員,Ren Mengyi同特定研究員(研究当時),三瓶 峻志 同修士課程学生らの研究グループは,中村研究室が先駆研究を展開している高温超電導誘導同期モータを対象として,あやとりの技術を適用した高温超電導巻線構造を提案し,電磁界解析ならびに実験によって優れた回転特性を実証しました。本方法によれば,航空機用途他の大形モータの実用の際に問題となるハンダ接合箇所が格段に低減される簡易な高温超電導巻線が実現され,大きなブレークスルーと考えられます。 本研究成果は,2025年12月4日に国際会議「38th International Sy...
キーワード:自己組織/エンジン/航空機/設計法/超電導/電磁界解析/組織化
他の関係分野:工学医歯薬学
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発表日:2025年11月23日
70
「理解」から「実践」へ:「ELSI研究プログラム」創始者ワトソン博士を偲んで
久保田唯史特定研究員と三成寿作特定准教授(京都大学CiRA上廣倫理研究部門)は、アヴィアド・ラズ教授(イスラエルのネゲヴ・ベン・グリオン大学)との共著論文において、生命医科学における倫理的・法的・社会的課題(ELSI)研究...
キーワード:らせん構造/塩基配列/制度設計/iPS細胞/ヒトゲノム/ELSI/パフォーマンス/ゲノム
他の関係分野:生物学農学医歯薬学
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発表日:2025年11月15日
71
銅酸化物の高温超伝導体で特殊な電子状態「ノード金属」を発見
~三層構造が高い超伝導を実現する仕組みの解明へ~
吉田鉄平 人間・環境学研究科教授、出田真一郎 広島大学准教授、有田将司 同技術専門職員、藤森淳 東京大学名誉教授、内田慎一 同名誉教授、藤井武則 同助教、渡辺孝夫 弘前大学教授(研究当時)、足立伸太郎 同博士課程学生(現:京都先端科学大学講師)、田中清尚 自然科学研究機構分子科学研究所准教授(兼:総合研究大学院大学准教授)、石田茂之 産業技術総合研究所主任研究員、野地尚 東北大学助教(研究当時)らと、台湾国立清華大学、米国スタンフォード大学(Stanford University)の国際共同研究チームは、銅酸化物高温超伝導体のなかでCuO2面を3枚もつ三層系銅酸化物の電子...
キーワード:角度分解光電子分光/近接効果/光電子分光/高温超伝導体/対称性/超伝導体/銅酸化物/銅酸化物高温超伝導体/放射光/超伝導/アニール/物質設計/電子分光/キャリア/高温超伝導/酸化物高温超伝導体/電子状態/酸化物/分解能/結晶構造/層構造/高分解能
他の関係分野:数物系科学総合理工工学農学医歯薬学
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発表日:2025年11月12日
72
圧力応答性高分子によるプラスチックの低温成形とリサイクル性向上
キーワード:環境汚染/相転移/高分子/高分子化学/生分解性プラスチック/成形加工/生分解/省エネ/プラスチック/リサイクル/省エネルギー/二酸化炭素/生分解性
他の関係分野:環境学数物系科学工学農学
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発表日:2025年11月5日
73
原子核スピンの新しい秩序
―あり得ない領域で実現したスピン冷却―
武田和行 理学研究科准教授と鈴木康平 同博士課程学生の研究チームは、固体核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance:NMR)において、原子核が持つ磁石(スピン)を断熱消磁冷却して局所的に揃える新たな方策を考案し、実験実証にも成功しました。このスピン冷却法は、高速試料回転下でも実行可能である点が最大の特徴です。高速回転は、原子核スピンの相互作用を消去して測定の分解能を上げることができる、化学分析としての固体NMRに欠かせない操作です。しかし、回転により消失する相互作用はスピン冷却に本質的な役割を果たします。このため、スピン冷却と高速試料回転による高分解能化学分析は両立できな...
キーワード:原子核/磁気共鳴/分光学/磁場/固体NMR/核スピン/スピン/化学分析/周波数/分解能/高分解能/核磁気共鳴
他の関係分野:数物系科学総合理工工学医歯薬学
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発表日:2025年11月1日
74
赤色光で動く有機触媒
―深赤色から近赤外光でラジカルを自在に操る、有機触媒の新たな進化―
材料化学専攻 大宮寛久 教授、村上翔 助教、同大学院薬学研究科博士後期課程3年の宮本祐輔 さん、修士課程1年の村岡寛治 さん、東和薬品株式会社の松平忠慶 研究員らの研究グループは、深赤色から近赤外光(波長600〜800 nm)で作動する有機触媒反応の開発に成功しました。本研究では、アザジピロメテン(Aza-dipyrromethene, ADP)という有機分子(触媒)がホウ素化合物と結合して形成する「光活性ボレート複合体」を設計し、この複合体が赤色光照射によって直接励起され、炭素–ホウ素結合を切断し炭素ラジカルを生成することを明らかにしました。従来の光触媒反応は高エネルギーの青色光...
キーワード:高エネルギー/近赤外/環境調和/光触媒反応/金属錯体/触媒反応/有機ホウ素化合物/青色光/有機分子/赤外光/光照射/光触媒/ホウ素/ラジカル/リガンド/医薬品合成/近赤外光/有機触媒
他の関係分野:数物系科学生物学総合理工工学農学医歯薬学
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発表日:2025年10月28日
75
“特殊な芳香族性”を示す新しいゲルマニウム化合物の合成
―中性ホモ芳香族アレンの合成とその結合変換の実証―
京都大学化学研究所 水畑吉行 准教授、内田大地 博士後期課程学生、山田容子 教授らの研究グループは、炭素と同族で、より高周期に位置するゲルマニウムを用いて“中性ホモ芳香族アレン”という新しい分子構造を創出し、これまでにない電子構造的性質を実証しました。 アレン(R2C=C=CR2)は、中央の炭素原子が2つの二重結合で両側の炭素とつながった構造を持ち、反応性や立体構造の特徴から有機化学で重要な役割を果たしています。一方、近年ではこのアレンの炭素を高周期14族元素(Si, Ge, Sn, Pb)に置き換えた「重いアレン」の化学が盛んに開拓さ...
キーワード:分子構造/芳香族/カルベン/結合状態/ゲルマニウム/電子構造/アレン/分子設計/立体構造
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発表日:2025年10月21日
76
光で分解可能な高分子を開発
―配列制御と後修飾反応によるケトン骨格の周期的導入―
高分子化学専攻の黒田啓太 博士後期課程学生、大内誠 教授のグループは、配列制御ラジカル共重合と重合後修飾反応によってケトンのカルボニル基が周期的に導入された高分子の合成手法を開発しました。得られた高分子(ポリマー)は熱的に安定でありながら紫外(UV)光で分解可能でした。プラスチックやゴムとして用いられる高分子は、安定な材料として使われる一方で、分解されにくく、環境問題の大きな要因となっています。私たちは、「ノリッシュ反応」と呼ばれる光化学反応を引き起こすケトン骨格を高分子に周期的に組み込むことで、光照射によって主鎖を分解できる「光分解性高分子」の開発を目指しました。そこでケト-エノー...
キーワード:ガラス転移/共重合体/アミド/ジエン/ブタジエン/共重合/光化学/高分子/高分子化学/材料科学/ガラス転移温度/持続可能/光照射/プラスチック/ポリマー/環境問題/高分子材料/光分解/ガラス状態/ケトン/ラジカル/分子設計
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発表日:2025年10月18日
77
層状酸化物におけるFe3+/Fe5+間での可逆的な酸化還元に成功
―安価な鉄を含んだ高エネルギー密度リチウムイオン電池の開発に向けた新展開―
本研究成果は、2025年10月15日に国際学術誌「Nature Materials」に掲載されました。  京都大学化学研究所 後藤真人 助教、島川祐一 教授と米国スタンフォード大学、オークリッジ国立研究所、SLAC国立加速器研究所、アメリカ国立標準技術研究所の共同研究チームは、層状酸化物Li4FeSbO6において、Fe3+イオンと異常高原子価...
キーワード:高エネルギー/加速器/酸化還元反応/正極材料/高原子価/リチウムイオン電池/遷移金属/電気化学反応/還元反応/固体化学/材料設計/電池/コバルト/リチウム/レアメタル/構造制御/酸化還元/酸化物/自動車/電気化学/電気自動車/リン酸/結晶構造/スマートフォン
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発表日:2025年9月29日
78
善玉コレステロール(HDL)が産生される過程を 可視化することに世界で初めて成功
世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の2拠点、①京都大学アイセムス(高等研究院 物質―細胞統合システム拠点)の植田和光特定拠点教授、小段篤史特定准教授らの研究グループと、②金沢大学ナノ生命科学研究所の古寺哲幸教授のグループは、高速原子間力顕微鏡(高速AFM)を用いて、ABCA1が新生HDLを形成する過程を可視化することに世界で初めて成功しました。 新生HDLは、数百分子のコレステロールとリン脂質の周りに2~4分子のアポリポタンパク質A-I(アポA-I)が巻き付いた構造をした円盤状粒子で、細胞膜上のタンパク質ABCA1の働きによって形成されます。次に新生HDL...
キーワード:高速AFM/AFM/原子間力顕微鏡/統合システム/高速原子間力顕微鏡/細胞膜/新規治療法/ATP/リポタンパク質/リン脂質/コレステロール/脂質/脂質異常症
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発表日:2025年9月27日
79
植物の低温耐性を支える新たなメカニズムを発見
―葉緑体の活性酸素ダメージの軽減機構―
気候変動が進む中、作物の温度耐性を支えるメカニズムの解明が求められています。低温ストレスは、キュウリなどの夏作物の光合成を阻害して生育を低下させますが、その詳細なメカニズムは不明でした。 伊福健太郎 農学研究科教授、竹内航 同博士課程学生、播本慎太郎 同修士課程学生、三宅親弘 神戸大学教授らの研究グループは、葉緑体にある「NDH複合体」の分解がキュウリの低温ストレス障害のトリガーであることを明らかにしました。低温に弱いキュウリ品種では、低温ストレス時にNDHが分解され、光合成の阻害と葉の白化が起こりました。一方、低温に強いキュウリ品種ではNDHは低温でも安定で、葉緑体は活性酸素から安...
キーワード:気候変動/光化学/キュウリ/タンパク質複合体/光化学系I/光合成/葉緑体/環境ストレス/ストレス耐性/活性酸素/ストレス/生理学
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発表日:2025年9月21日
80
燃料電池や触媒などへの応用が期待されるプロトン機能性材料を発見
南部雄亮 複合原子力科学研究所特定教授は、本橋輝樹 神奈川大学教授らの研究グループ、杉本邦久 近畿大学教授、Zi Lang Goo 同研究員(研究当時)、林克郎 九州大学教授、稲田幹 同准教授、木本浩司 物質・材料研究機構センター長、Maxim Avdeev オーストラリア原子力科学技術機構(Australian Nuclear Science and Technology Organisation:ANSTO)博士との共同研究により、卓越した熱安定性を有するストロンチウム・ガリウム酸水酸化物を発見しました。本化合物は、独自開発した「気相水酸化物化反応」を用いて合成され、電子顕微鏡、X線回折、...
キーワード:X線回折/ストロンチウム/中性子/中性子回折/赤外分光/固体酸/固体酸触媒/酸触媒/電池/熱安定性/燃料電池/機能性材料/原子力/酸化物/電子顕微鏡/機能性/結晶構造/プロトン
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発表日:2025年9月21日
81
非相溶元素間の原子拡散障壁が未踏結晶相形成に及ぼす影響を解明
―未踏結晶構造の探索に向けた新たな知見―
京都大学化学研究所 精密無機合成化学研究領域 松本憲志 特定助教、佐藤良太 特定助教、髙畑遼 助教、寺西利治 教授、九州大学 工藤昌輝 学術研究員(現北海道大学特任助教)、名桜大学 立津慶幸 上級准教授の研究グループは、元素間に固有の相溶性(元素間相溶性)により安定化されるZ3型合金構造の形成過程において、非相溶な元素ペアの隣接が原子拡散の活性化障壁を大きくすることを明らかにしました。 複数の金属元素で構成される合金の化学的・物理的な特性は、その結晶構造に大きく依存することが知られています。その...
キーワード:金属元素/拡散過程/準安定/数値計算/金ナノ粒子/準安定相/熱力学/状態図/相互拡散/ナノ粒子/第一原理/第一原理計算/熱処理/量子力学/結晶構造/合成化学
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発表日:2025年9月11日
82
原子十数個というミクロスケールでの原子拡散を実証
東京科学大学(Science Tokyo)物質理工学院 応用化学系の村橋哲郎教授、重田翼助教、京都大学 アイセムス(高等研究院 物質-細胞統合システム拠点)の榊茂好特定教授、防衛大学校 山本浩二講師、理化学研究所 橋爪大輔チームリーダーらの共同研究グループは、最密充填型の金属ナノクラスター骨格を持つ有機金属錯体において、単一の原子空孔を導入することに成功するとともに、その空孔が分子中で素早く移動して金属原子が拡散することを実証しました。本成果は、分子レベルで原子空孔を精密に導入し、そのダイナミクスを観測・解析可能とする初めての化学的手法を提供するものであり、分子レベルでの原子欠陥の理解と制御に...
キーワード:ナノクラスター/金属錯体/有機金属錯体/有機金属/ダイナミクス/統合システム
他の関係分野:総合理工工学
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発表日:2025年9月2日
83
高効率 COF 光触媒
―一重項・三重項エネルギーをともに効率よく捕集する COF―
分子工学専攻のJi Sailun氏(博士課程2年)・関 修平教授は、シンガポール国立大学・Ruoyang Liu氏、Dan Zhao氏、Haipei Shao氏、Yongzhi Chen氏、Tie Wang氏、Donglin Jiang教授、南洋工科大学・Minjun Feng博士・Tze Chien Sum 教授,山西大学・Juan Li博士、シンガポール材料技術研究所・Ming Lin博士 と共同で、電子移動を最適化した共有結合性有機構造体(COF)を用いて、光の利用効率を大きく高めた光触媒活性COFの形成に成功しました。本研究成果は、英国の国際学術誌:Nature M...
キーワード:最適化/電子移動/光触媒
他の関係分野:情報学工学
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発表日:2025年8月28日
84
シリカが示すキラル光学信号増幅の起源
―シロキサン環構造がもたらす自発的キラル光学信号増幅の機構解明―
岡﨑豊 エネルギー科学研究科助教、Thierry Buffeteau フランス国立科学研究センター(Centre national de la recherche scientifique:CNRS)リサーチディレクター、小田玲子 同リサーチディレクター(兼:東北大学教授)らの国際共同研究グループは、シロキサン環構造の立体配座に着目し、シリカのキラル光学信号の発現と信号増幅の起源を明らかにしました。シリカ材料は非晶質であり分子構造評価は困難なため、シリカが赤外領域のキラル光学信号(VCD信号)を示す理由は未解明でした。本国際共同研究グループは、ゾルゲル法にて合成したヘリカルナノシリカを1000...
キーワード:量子化/分子構造/量子化学/量子化学計算/キラル/光学材料/高分子/シロキサン/非晶質/構造緩和/シリカ/高分子材料
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発表日:2025年8月28日
85
三次元クロマチン構造に基づく精子幹細胞分化制御機構の解明
― 新たなコヒーシン複合体 STAG3-cohesin の発見 ―
京都大学高等研究院 ヒト生物学高等研究拠点 (WPI-ASHBi)斎藤通紀 拠点長/主任研究者(兼:同大学院医学研究科教授)、同大学院医学研究科長野眞大 助教(研究当時、現:ASHBi連携研究員/マサチューセッツ工科大学博士研究員) 、同大学院医学研究科Bo ...
キーワード:構造形成/遺伝情報/減数分裂/生殖/質量分析/ヒストン/モーター/機能制御/コヒーシン/クロマチン構造/リンパ腫/生殖細胞/免疫系/ゲノム情報/プロモーター/精子形成/免疫沈降/クロマチン/自己複製/染色体/エンハンサー/分化制御/B細胞/アセチル化/マウス/メチル化/遺伝子発現制御/幹細胞/細胞分化/細胞分裂/精子/発現制御/免疫細胞/ゲノム/遺伝子/遺伝子発現/抗体
他の関係分野:生物学総合理工工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2025年8月27日
86
カゴメ金属における“電流の一方通行”新原理を発見
―ミクロな電流ループを活用した新しい量子的な整流効果―
田財里奈 基礎物理学研究所助教は、山川洋一 名古屋大学講師と紺谷浩 同教授、森本高裕 東京大学准教授と共に、カゴメ格子構造の金属化合物で観測された、電流が一方向のみ流れやすい整流効果を有する量子相を解明する新原理を発見しました。この系で発現するループ電流相をスイッチング磁場により「反転」させることで、整流効果の極性が反転することを見出しました。 幾何学的フラストレーションを有する新種の超伝導体であるカゴメ金属CsV3Sb5では、時間反転対称性が破れてナノスケールの永久電流が流れるループ電流相など、多彩な新奇量子相が実現します。この系で、電流...
キーワード:カイラリティ/カゴメ格子/フラストレーション/幾何学/時間反転対称性/対称性/超伝導体/磁場/超伝導/波動関数/幾何学的フラストレーション/空間反転対称性/ナノスケール
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発表日:2025年8月21日
87
マルチモーダル解析で酸素発生反応(OER)の鍵を握る“活性点”を特定:酸化イリジウム触媒の構造が高性能の秘密を握る
〜水電解によるグリーン水素社会実現へ新たな一歩〜
Neha Thakur 人間・環境学研究科特定研究員、内本喜晴 同教授らの研究グループは、田中貴金属工業株式会社、技術研究組合FC-Cubic、横浜国立大学、九州大学、奈良女子大学、島根大学、立命館大学と共同で、水を電気分解して水素を製造する水電解の鍵となる酸素発生反応(OER)において、酸化イリジウム触媒の高い活性の起源を解明しました。 再生可能エネルギー由来の電力を利用した水電解によるグリーン水素の製造は、カーボンニュートラルへ向けたエネルギーシステムの中で重要な役割を果たします。固体高分子水電解は高効率で高純度な水素製造法であり、酸素発生反応(OER)の触媒の特性がさらなる効率...
キーワード:マルチモーダル/再生可能エネルギー/関数解析/X線吸収分光/光電子分光/相関関数/X線回折/軟X線/赤外分光/高分子/エネルギーシステム/電気分解/電子分光/イリジウム/貴金属/酸素発生反応/カーボンニュートラル/分光測定/カーボン/階層構造/酸化物/水素製造/電子顕微鏡/透過電子顕微鏡/分解能/層構造/高分解能
他の関係分野:情報学環境学数物系科学総合理工工学医歯薬学
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発表日:2025年8月21日
88
超分子ピラミッドの液中創製に世界初成功!
―前駆体法と超分子重合の組み合わせで実現―
京都大学化学研究所 山内光陽 助教、村上英之 博士後期課程学生、山田容子 教授の研究グループは、量子科学技術研究開発機構 藤田貴敏 博士との共同研究成果として、逆ディールスアルダー反応を利用した熱前駆体法を超分子重合プロセスに導入することで、難溶解性のπ拡張有機化合物テトラベンゾポルフィリンから、ユニークな多層分子集合体『超分子ピラミッド』への自己組織化を液中で達成し、ナノスケールからマイクロスケールへのサイズ拡張に成功しました。有機分子系単結晶などの綺麗な構造体を液中で作るためには、粉末を...
キーワード:分子構造/自己組織/ジエン/高分子/分子集合体/有機分子/前駆体/電子デバイス/ベンゼン/単結晶/ナノスケール/ポリマー/マイクロ/エチレン/組織化/超分子/ポルフィリン/分子集合
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発表日:2025年8月9日
89
高効率 COF 光触媒
―一重項・三重項エネルギーをともに効率よく捕集する COF―
分子工学専攻 Ji Sailun 氏(博士課程2年)、関 修平 教授は、シンガポール国立大学のYongzhi Chen 氏、Tie Wang 氏、Haipei Shao 氏、Ning Yan 氏、Donglin Jiang 教授、北京郵電大学のYuanyuan Guo 博士、シンガポール材料技術研究所のMing Lin 博士と共同で、物質輸送と電子移動が協奏した共有結合性有機構造体(COF)を用いて、高い効率で光誘起化学変換を達成し、過酸化水素を製造できる物質の提案を行いました。本研究成果は、英国の国際学術誌:Nature Communications に2025年...
キーワード:電子移動/電子輸送/物質輸送/光触媒/高効率化
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発表日:2025年8月5日
90
機械学習による視床下部
-下垂体オルガノイド分化効率予測モデルの構築
機械学習を用いて、ヒトiPS細胞から下垂体オルガノイドへ分化する効率を予測するモデルを構築本モデルは、熟練実験者と比べても高い予測精度を示した予測にはオルガノイド表面の性状が重要であり、これらの違いは細胞腫の違いを反映している1. 要旨  松本 隆作 特定拠点助教(CiRA...
キーワード:画像データ/ニューラルネットワーク/プログラミング/画像認識/機械学習/畳み込みニューラルネットワーク/生細胞/初期発生/CAM/ニューラルネット/表面構造/トロホブラスト/視床/下垂体/視床下部/内分泌学/iPS細胞/遺伝子発現解析/細胞株/中枢神経/発現解析/免疫染色/膵島/ホルモン/予測モデル/オルガノイド/前駆細胞/発生学/リプログラミング/遺伝子治療/幹細胞/再生医療/神経幹細胞/神経細胞/創薬/胎盤/内分泌/分化誘導/網膜/アレルギー/ヒトiPS細胞/遺伝子/遺伝子発現/新生児/糖尿病
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発表日:2025年8月5日
91
難病・視神経脊髄炎 (NMO)の病態解明へ前進
京都大学大学院医学研究科 免疫細胞生物学上野英樹教授(兼・同高等硏究院ヒト生物学高等研究拠点(WPI―ASHBi))、臨床神経学 高橋良輔教授(研究当時、現:総合研究推進本部 特定教授)、錦織隆成 同博士課程学生(研究当時、現:医学部附属病院 特定助教)らの研究グループ...
キーワード:生細胞/神経系/前駆体/フローサイトメーター/治療標的/中枢神経/代謝産物/中枢神経系/自己抗体/病態解明/B細胞/アクアポリン/血液/抗原/細胞生物学/自己免疫/自己免疫疾患/免疫応答/免疫細胞/抗体/難病
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発表日:2025年8月5日
92
マイクロRNA-33の阻害は筋ジストロフィーを改善させる
―核酸医薬による治療応用―
筋ジストロフィーは、進行性の骨格筋変性と筋力低下を引き起こす遺伝性疾患であり、中でもデュシェンヌ型は最も重症な型とされています。栄養管理やリハビリテーションなどの支持療法によって病状の進行を抑制でき、エキソンスキッピングなどの核酸医薬が特定の遺伝子変異を有する患者さんに対する新たな治療法として開発されています。しかし、筋ジストロフィーを治癒させる治療法は、未だ確立されていません。 堀江貴裕 医学研究科准教授、尾野亘 同教授らの研究グループは、マイクロRNA(miRNA; miR)-33が骨格筋の再生に重要な働きを持っており、筋ジストロフィーの病態形成に密接に関わっていることを見出しま...
キーワード:人工核酸/遺伝性疾患/マイクロ/筋ジストロフィー/骨格筋/モデルマウス/リハビリ/RNA/マウス/核酸医薬/miRNA/リハビリテーション/遺伝子/遺伝子変異/脂質/脂質代謝
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発表日:2025年8月2日
93
「液体のり」の成分を利用した悪性胸膜中皮腫治療
―ホウ素中性子捕捉療法用ポリビニルアルコール製剤の実用化に向けた画期的一歩―
鈴木実 複合原子力科学研究所教授は、ポリビニルアルコール(PVA)製剤の実用化を目指し、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に使用されるホウ素薬剤や類似化合物に、液体のりに使われるPVAを加えると、腫瘍集積性・滞留性、抗腫瘍効果が劇的に向上することを発見してきた小成田翔 東京大学特別研究学生、野本貴大 同准教授ら、およびステラファーマ株式会社(BNCT用医薬品を製造販売する企業)らと共同で改良を重ねてきた結果、悪性胸膜中皮腫を模倣したマウスの胸部悪性腫瘍を、副作用を抑えながら治療し、生存率を大幅に向上することに成功しました。近年普及しつつある加速器型中性子線源と組み合わせることで、悪性胸膜中皮腫を...
キーワード:加速器/中性子/ポリビニルアルコール/原子力/ホウ素/中性子捕捉療法/アルコール/悪性腫瘍/マウス/抗腫瘍効果/副作用
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発表日:2025年7月29日
94
界面活性剤フリーの高活性電極触媒を開発
―構造生物電気化学に基づく酵素の合理的設計―
足立大宜 農学研究科特定研究員、市川小夏 同修士課程学生、宋和慶盛 同助教、宮田知子 大阪大学特任准教授、牧野文信 同招へい准教授、難波啓一 同特任教授、株式会社テクノプロの田中秀明氏らの共同研究グループは、Gluconobacter japonicusという酢酸菌由来のフルクトース脱水素酵素(FDH)の膜結合領域欠損変異体を開発し、直接電子移動型酵素電極反応(DET型反応)における活性向上を実現しました。 FDHは、酢酸菌の呼吸鎖電子伝達系を構成する酵素で、フルクトース(果糖)を酸化します。本酵素は、電極との直接的な電子移動ができるユニークな特徴を有しており、優れ...
キーワード:最適化/電子移動/電子伝達/酵素電極/電極触媒/生体触媒/脱水素/バイオエレクトロニクス/反応速度/電極反応/電池/燃料電池/界面活性剤/電気化学/電子顕微鏡/電子顕微鏡観察/生体内/エネルギー変換/変異体/酵素活性/バイオ燃料/クライオ電子顕微鏡/細胞膜/構造変化/電子伝達系/立体構造
他の関係分野:情報学生物学総合理工工学総合生物農学医歯薬学
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発表日:2025年7月29日
95
構造常識を覆すトポケミカル反応の発見
―カゴメ格子をもつ新しい二次元量子物質の創製に成功―
酸化物の性質は、金属の価数や空間配列によって大きく左右されます。中でも、結晶骨格を保ちながら特定の原子だけを選択的に出し入れする「トポケミカル反応」は、物性を制御できる手法として広く用いられてきました。しかし、従来は金属サイトの数や配置を保つ「1:1対応」が前提とされ、骨格自体の再構成は不可能と考えられてきました。 物質エネルギー化学専攻の樋口涼也 修士課程学生、石田耕大 博士課程学生(研究当時)、高津浩 准教授、陰山洋 教授らの研究グループは、京都大学理学研究科、ボルドー大学、ファインセラミックスセンター、東北大学、桂林理工大学との共同研究により、「1:1対応」を破る新しいトポケミカル反応を...
キーワード:カゴメ格子/量子コンピュータ/タンタル/アンモニア/モリブデン/電子デバイス/省エネ/酸化物/省エネルギー/構造変換/機能材料
他の関係分野:数物系科学工学総合生物農学
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発表日:2025年7月28日
96
「色の変化」で目に見えない有害物質の存在を知らせる金属材料を開発
–3d遷移金属錯体で検出できる物質の拡大に期待–
ガラス基礎科学講座の増野敦信 特定教授ら弘前大学大学院理工学研究科の村上辰成 大学院生(博士後期課程2年生)、太田俊 准教授、岡﨑雅明 教授の共同研究グループは、揮発性有機化合物(VOC)を検出する新たなメカニズムを発見しました。VOCは、常温常圧で揮発性を有し、大気中へと放出されやすい有機化合物の総称です。VOCの多くは、健康被害や大気汚染を引き起こすため、高価な分析機器を用いずにVOCを検出できる材料が求められています。そのような材料として、化合物の蒸気に応答して可逆的に色が変化する性質(ベイポクロミズム)を示す3d遷移金属錯体が注目されています。しかし、従来の3d遷移金属錯体の...
キーワード:揮発性有機化合物/カゴメ格子/アニオン/カルベン/ヘテロ環/金属錯体/遷移金属錯体/遷移金属/有害物質/メタン/金属材料/大気汚染/カチオン
他の関係分野:環境学数物系科学総合理工工学医歯薬学
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発表日:2025年7月27日
97
木材が曲がる瞬間をナノ・ミクロの世界で初めて観察
―放射光で明かされたマルチスケール構造変化―
木材を大きく曲げると、肉眼では見えないナノからミクロスケールの構造にどのような変化が起きるのでしょうか。 この度、田中聡一 生存圏研究所助教、今井友也 同教授、神代圭輔 京都府立大学准教授、堀山彰亮 産業技術総合研究所研究員らの研究グループは、大型放射光施設「SPring-8」で行った小角X線散乱(SAXS)と広角X線回折(WAXD)による「その場観察」で、木材が曲がる瞬間のナノ・ミクロ構造の変化を世界で初めて捉えました。木材を曲げると、凸側(外側)は引っ張られて伸び、凹側(内側)は圧縮されて縮みます。得られたSAXSデータを、Paavo Penttilä フィンランド・アールト大学...
キーワード:フィンランド/SPring-8/X線回折/放射光/広角X線回折/小角X線散乱/その場観察/ナノメートル/ナノ構造/ひび割れ/マルチスケール/セルロース/バイオマス/細胞壁/構造変化
他の関係分野:情報学数物系科学工学農学医歯薬学
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発表日:2025年7月27日
98
自然界の構造体はどこまで再設計できるか?
―人工タンパク質設計で細胞骨格様構造を創出―
細胞の形や動きは、アクチンやチューブリンなどのタンパク質が織りなす繊維状の「細胞骨格」によって支えられています。細胞骨格は、細胞内外の環境に応じて集合や分解を繰り返す柔軟な構造体であり、その動的な性質は生命現象の根幹をなしています。こうした複雑で変化に富んだタンパク質集合体のしくみを理解するために、タンパク質を自在に設計し、動的な構造を人工的に再現するという新たなアプローチが注目されています。 京都大学アイセムス(高等研究院 物質ー細胞統合システム拠点:WPI-iCeMS)野地真広特定研究員と鈴木雄太特定助教(JSTさきがけ研究者)を中心とする研究グループは、異なる...
キーワード:環境変化/らせん構造/電子顕微鏡/統合システム/アクチン繊維/人工タンパク質/バイオマテリアル/アミノ酸配列/アクチン/アミノ酸/チューブリン/細胞骨格
他の関係分野:複合領域工学総合生物医歯薬学
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発表日:2025年7月22日
99
超分子配位子設計による金ナノクラスター触媒の高活性化
上田恭輔 化学研究所修士課程学生(研究当時)、中村正治 同教授、磯﨑勝弘 同准教授らの研究グループは、単一組成を有する分子状の金25核ナノクラスターにおいて、保護配位子であるチオラート上の置換基として水素結合性のペプチドが樹状に分岐したペプチドデンドロンを用いることで、金ナノクラスター表面に超分子反応場が形成され、触媒活性が大きく向上することを見出しました。 これまで金属ナノクラスターにおける配位子は構造安定化のために用いられることが一般的であり、配位子上の置換基を活用した触媒特性や選択性の向上に関する知見は浅く、未だ発展途上の分野でした。本研究では、超分子反応場を活用することで、通...
キーワード:ナノクラスター/触媒反応/反応場/有機分子/選択性/反応速度/超分子/配位子/分子変換
他の関係分野:総合理工工学医歯薬学
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発表日:2025年7月11日
100
高反応性部位が協調する、新たな低配位元素化学の開拓
―2つの二価ゲルマニウム部位を炭素で架橋した分子の動的挙動と反応性―
水畑吉行 化学研究所准教授、内田大地 同博士課程学生、行本万里子 同助教(研究当時)、時任宣博 名誉教授、山内光陽 同助教、山田容子 同教授らの研究グループは、水素や二酸化炭素といった小分子の活性化で注目されるゲルミレン(R2Ge:)の化学を拡張し、炭素原子(メチレン基)で2つのゲルミレン部位を直接つないだ新しい化合物「メチレン架橋1,3-ビスゲルミレン」の合成に世界で初めて成功しました。この分子は、固体では環状の構造(二量体)を形成し、溶液中では元の解離した構造へと可逆的に変化する“動的挙動”を示すという極めてユニークな性質を持ちます。 この化合物は、従来の安...
キーワード:典型元素/芳香族/二量体/芳香族分子/ベンゼン/動的挙動/ゲルマニウム/電子構造/二酸化炭素/分子設計
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発表日:2025年7月4日
101
新たなRNA技術「スプリットRNAスイッチ」の開発
―特定の細胞を標的とした遺伝子発現制御の正確性を大幅に向上―
RNAスイッチを複数利用して1つの遺伝子の発現制御を行う技術「スプリットRNAスイッチ」を開発した。メッセンジャーRNA(mRNA)の導入のみで、標的細胞を正確に識別し純化することや、細胞種特異的にゲノム編集を誘導することに成功した。2種類以上の生体分子(マイクロRNA、タンパク質)の同時検出をmRNAの導入のみで実現した。1. 要旨 ...
キーワード:プログラミング/ゲノムDNA/タンパク質合成/マイクロ/レーザー/接合部/人工遺伝子回路/ゲノム配列/ゲノム編集技術/マイクロRNA(miRNA)/CRISPR/iPS細胞/膵島/mRNA/ゲノム編集/フローサイトメトリー/Hela細胞/RNA/スプライシング/リプログラミング/遺伝子治療/遺伝子発現制御/共培養/抗生物質/再生医療/細胞核/生体分子/発現制御/分化誘導/miRNA/ゲノム/遺伝子/遺伝子発現/糖尿病/薬剤耐性
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発表日:2025年7月4日
102
微小管の不安定化がiPS細胞由来巨核球からの血小板産生を促進
-最終分化段階における新たなメカニズムを解明-
血小板産生を促進する薬剤のスクリーニングにより、微小管阻害剤がプロプレートレット(血小板前駆体)の形成を促し、血小板の産生を促進することを見出した。乱流刺激と微小管阻害剤(ビンクリスチン)を組み合わせることで、iPS細胞由来血小板の産生数が最大で約3倍に増加した。今回の手法で産生された血小板の止血能は、無添加条件で製造された血小板と同等であることが確認された。1. 要旨  中村英美里大学院生および...
キーワード:プロトコル/二量体/前駆体/実証実験/遺伝子改変/巨核球/腎臓病/iPS細胞/マウスモデル/細胞株/薬剤スクリーニング/臨床応用/微小管/モデルマウス/前駆細胞/アルカロイド/スクリーニング/チューブリン/マウス/遺伝子治療/幹細胞/血小板/細胞骨格/細胞内輸送/細胞分裂/腎臓/阻害剤/遺伝子/抗がん剤/小児/糖尿病
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発表日:2025年7月2日
103
Ca²⁺依存性K⁺チャネルKCNN4が血小板産生に寄与する仕組みを解明
巨核球の成熟過程におけるKCNN4(KCa3.1)によるカリウムイオン(K+)の流出は、細胞内K+濃度の低下を引き金とし、血小板産生を促進する。KCNN4の阻害またはノックダウンによるK+流出の抑制は、血小板前駆体(プロプレートレット)の形成不全を伴って血小板放出量の60〜80%の減少を引き起こす。K+流出の抑制は、微小管の正常な再構築を妨げ、ミトコンドリア機能の低下および活性酸素種(ROS)の...
キーワード:プロファイル/最適化/生細胞/ライブセルイメージング/前駆体/カリウム/マグネシウム/モデリング/核分裂/新エネルギー/カルシウムイオン/細胞モデル/トロンビン/Ca2+/ナトリウム/機能解析/巨核球/iPS細胞/ROS/細胞株/治療標的/増殖因子/臨床応用/生理機能/白血球/微小管/臍帯血/フローサイトメトリー/リモデリング/造血幹細胞/HLA/RNA/アミノ酸/カルシウム/チューブリン/ミトコンドリア/遺伝子治療/遺伝子導入/活性酸素/活性酸素種/幹細胞/血液/血小板/抗原/再生医療/細胞骨格/細胞分裂/阻害剤/不整脈/膜電位/免疫細胞/薬理学/遺伝学/遺伝子/脂質/造血
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発表日:2025年6月24日
104
様々な脂肪酸含有脂質を細胞内小器官ごとに標識することに成功
―脂肪酸代謝物の細胞内動態を解析可能に―
合成・生物化学専攻の濵地格 教授、田村朋則 講師、木村天海 修士課程学生(研究当時)、川本青汰 修士課程学生らの研究グループは、生体膜の構成成分である脂肪酸含有脂質を細胞内小器官(オルガネラ)ごとに標識し、組成や分子構造、動態解析を可能にする新しい手法を開発しました。細胞内に取り込まれた脂肪酸は、リン脂質や中性脂質など様々な脂質へと変換され、生体膜の構成要素やエネルギー源となります。また、脂肪酸は鎖長や二重結合の数・位置の違いによって様々な種類が存在し、これが脂質の多様性を生み出すと同時に、脂質解析を複雑で困難なものにしています。本研究グループは、「アジド脂肪酸の代謝導...
キーワード:分子構造/クリック反応/細胞内小器官/オルガネラ/動態解析/リン脂質/脂肪酸/生体膜/代謝物/脂質/脂質代謝
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発表日:2025年6月20日
105
海洋の窒素循環を解明する新たな研究
~アナモックスの酸素同位体分別測定に初めて成功~
大西雄二 生態学研究センター日本学術振興会特別研究員(PD)、木庭啓介 同教授は、岡部聡 北海道大学教授、小林香苗 海洋研究開発機構特任研究員らと共同で、嫌気性アンモニア酸化(アナモックス)反応における酸素同位体分別(18ε)を求めることに世界で初めて成功しました。 海洋の窒素循環は、地球環境の維持に不可なサイクルであり、その仕組みを正確に理解することにより、気候変動対策や生態系の保全に大きく寄与することができます。しかし、その中で重要な役割を果たす嫌気性アンモニア酸化(アナモックス)による窒素除去のプロセスについては、まだ...
キーワード:窒素循環/海洋/気候変動/酸素同位体/酸素同位体比/地球化学/同位体/同位体分別/同位体比/アンモニア/分子状酸素/地球環境/同位体効果/生態系/生態学/細菌
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発表日:2025年6月14日
106
生活保護世帯の子どもの入院実態とリスク因子が明らかに
―経済的な支援だけでは子どもの健康が保障されない可能性―
西岡大輔 医学研究科特定准教授らの研究グループは、日本国内の6自治体(市)における生活保護利用世帯の子どもの生活保護基本台帳データおよび医療扶助レセプトデータを活用し、生活保護利用世帯の子どものプロファイル(基本情報)を作成しました。さらに、子どもの入院の実態と健康を損なうリス因子に関する分析を行いました。 分析の結果、生活保護利用世帯の子どものうち4.6%が1年間に入院を経験し、中でも特に乳幼児(0歳児、1−4歳児)、ひとり親世帯、ひとり親世帯でなくとも親が就労している世帯、出生時点で生活保護を利用中の世帯の子どもに入院を経験しやすい傾向があることや、自治体間で入院発生率に差が見ら...
キーワード:プロファイル/保護基/健康リスク/医療費/リスク因子/レセプト/乳幼児
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発表日:2025年6月14日
107
エネルギー構造を制御した有機高分子光触媒による高効率CO2変換の実証
―貴金属に頼らない人工光合成系の実現に向けて―
物質エネルギー化学専攻の中田 明伸 講師、石原 弘太郎 修士課程学生(当時)、阿部 竜 教授らのグループは、大阪大学 佐伯 昭紀 教授、岡山大学 山方 啓 教授と共同で「高効率二酸化炭素変換を進行する錯体触媒内蔵型の有機高分子光触媒」を開発しました。緑色植物の光合成反応を模倣し、光エネルギーにより二酸化炭素(CO2)を変換する優れた光触媒の開発が期待されています。光反応の効率を示す指標の一つである反応量子収率が30%を超える値が報告されている、比較的高効率なCO2変換用光触媒には、ルテニウムやレニウムなどの希少金属が光吸収部位として用いられ...
キーワード:最適化/光エネルギー/光反応/高分子/錯体触媒/光合成/共役高分子/有機分子/電荷分離/レニウム/貴金属/可視光/光吸収/人工光合成/光触媒/CO2還元/構造制御/高効率化/二酸化炭素/二酸化炭素/有機高分子/ルテニウム
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発表日:2025年6月10日
108
海洋性の光合成細菌の窒素固定能力が炭素源の種類で変化
-持続可能な物質生産への貢献を期待-
材料化学専攻 沼田圭司 教授(理化学研究所(理研)環境資源科学研究センターバイオ高分子研究チームチームディレクター)、鈴木美紀 特定研究員、細胞生産研究チームの白井智量 上級研究員らの共同研究グループは、海洋性の紅色非硫黄光合成細菌の窒素固定化効率や固定化された窒素の代謝経路が、環境中の炭素源の種類に応じて変化し、細胞増殖速度に影響することを明らかにしました。本研究成果は、農業用肥料や漁業用飼料だけでなく、生分解性プラスチックの生産ツールとしても期待されている紅色非硫黄光合成細菌を用いた持続可能な物質生産に貢献すると期待されます。紅色非硫黄光合成細菌は、光合成と窒素固定...
キーワード:海洋/太陽/高分子/生分解性プラスチック/窒素固定/光合成/光合成細菌/太陽光/生分解/持続可能/プラスチック/二酸化炭素/物質生産/生分解性/漁業/アミノ酸/細胞増殖/細菌
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発表日:2025年6月10日
109
ツインビーム光源による新たな非線形ラマン分光法の開発
―低コスト・小型な高分解能ラマン計測装置へ―
電子工学専攻 衞藤雄二郎 准教授(研究当時、現:京都大学大学院理学研究科)、慶應義塾大学医学部 塗谷睦生 准教授、慶應義塾大学理工学部生命情報学科 加納英明 教授らの研究グループは、従来は複数の高価なフェムト秒の超短パルス光源が必要だったスペクトルフォーカシングによる非線形ラマン分光を、ナノ秒励起のツインビーム光源1台で実現することに成功しました。本成果は、実用化が進む量子光源技術を用いた新たな計測手法を提示し、低コストでコンパクト、かつ高性能な次世代の分子構造解析装置への応用展開が期待されます。本研究成果は、2025年6月6日に国際学術誌「Physical Review ...
キーワード:情報学/コヒーレント/パルス/ラマン散乱/非線形/スペクトル/分子構造/生命情報/ラマン/超短パルス/光源技術/フェムト秒/分解能/SPECT/高分解能/ラマン分光/ラマン分光法
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発表日:2025年6月6日
110
ヒト心臓への作用を評価する創薬のための培養系プラットフォーム
―人工心臓組織デバイスを低吸着素材に変えて精度向上―
薬剤を吸着しにくいポリスチレンフィルムを用いてiPS細胞由来人工心臓組織 (Engineered Heart Tissue: EHT)注1)デバイスを開発し、このデバイスを用いた心機能の解析プログラムを構築した。本研究で開発された低収着EHTデバイスを用いることで、低濃度のドキソルビシンによる心毒性を検出できる高精度な測定が可能になった。1. 要旨 ...
キーワード:画像データ/機械学習/最適化/人工知能(AI)/毒性評価/スチレン/フィルム/ポリスチレン/筋細胞/シロキサン/CVD/PDMS/ポリジメチルシロキサン/生体内/iPS細胞/心筋/心筋細胞/心筋症/人工心臓/組織構築/病理/心機能/心臓/評価法/オルガノイド/線維芽細胞/in vitro/カルシウム/ドキソルビシン/マウス/モデル動物/ラット/遺伝子治療/再生医療/阻害剤/創薬/低分子化合物/副作用/薬剤感受性/薬剤反応性/薬理学/臨床試験/スタチン/ヒトiPS細胞/遺伝子/抗がん剤/循環器疾患/標準化/薬物動態
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発表日:2025年6月4日
111
生きた動物脳内で蛍光センサーを組み立てる
―遺伝子操作不要。脳内有機合成化学の新戦略―
合成・生物化学専攻の濵地 格 教授、坂本 清志 特定准教授、白岩 和樹 同博士課程学生(研究当時)、材料化学専攻の野中 洋 准教授らの研究グループは、生きた動物脳内の特定受容体上で蛍光センサー分子を化学合成する新規手法を開発しました。生体内で天然のタンパク質を化学修飾・機能化することは、化学と生物学の境界領域における最先端研究において有用です。これまで、本研究グループでは、遺伝子操作を伴わずに動物脳内の天然に存在する受容体を化学修飾する「脳内リガンド指向性化学」の開発に成功していましたが、導入できる分子種に限りがありました。今回、「脳内リガンド指向性化学」と「クリック化学」を組み合わ...
キーワード:蛍光センサー/有機合成化学/センサー/センシング/光センサー/シナプス/生体内/遺伝子操作/可塑性/プロテアーゼ/リガンド/合成化学/受容体/脳機能/有機合成/遺伝子/神経疾患/脳神経疾患
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発表日:2025年6月3日
112
光を使って高分子を高付加価値化する手法を開発
-機能性ホスホン酸エステルの導入に成功-
材料化学専攻の大宮寛久 教授と東京科学大学(Science Tokyo) 物質理工学院 応用化学系の稲木信介 教授、玉野智大 大学院生(当時)らの研究チームは、高分子に可視光を照射することにより高分子に機能性部位を導入し、高付加価値な高分子に変換する手法を開発しました。プラスチックに代表される高分子化合物は分子変換することで、その性質を大きく変えることができます。近年、可視光の照射という穏和な条件で駆動する光酸化還元触媒を用いて、酸化還元活性エステルを導入した高分子を分子変換する方法が注目されていますが、高分子主鎖上に生成する炭素ラジカル種を利用するため、扱える反応には制約があり、...
キーワード:エステル/機能性高分子/高分子/触媒反応/リチウムイオン電池/可視光/温度応答性/電池/プラスチック/リチウム/酸化還元/添加剤/機能性/リン酸/カチオン/ラジカル/官能基/分子変換
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発表日:2025年5月24日
113
温度が変化しても安定した信号を計測できる高分子薄膜を開発
日々の健康状態をより正確に把握する次世代バイオセンサとして、生体親和性に優れ、水中でも安定して動作する有機電気化学トランジスタ(OECT)が近年注目を集めています。高分子化学専攻 山本俊介 准教授(東北大学大学院工学研究科応用化学専攻客員准教授)、東北大学大学院工学研究科の金田一修平 大学院生(研究当時)、三ツ石方也 教授らは、静岡大学工学部、米国ワシントン大学化学科と共同で、OECTの高機能化に取り組み、温度が変化しても安定して動作する素子の作製に成功しました。これは、従来用いられてきた導電性高分子に温度応答性高分子を混合し、さらに適切な架橋剤を用いることで、活性層の安定性を高めた...
キーワード:化学物質/高分子/高分子化学/高分子薄膜/導電性高分子/トランジスタ/温度応答性/電気化学/導電性/膜構造/有機電気化学/温度応答性高分子
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発表日:2025年5月21日
114
原始紅藻Galdieria sulphuraria光化学系I集光性色素タンパク質超複合体の立体構造解析
熊沢穣 農学研究科博士課程学生、伊福健太郎 同教授、長尾遼 静岡大学准教授、加藤公児 岡山大学特任准教授、沈建仁 同教授、堂前直 理化学研究所ユニットリーダーらは、極限環境に適応した原始紅藻Galdieria sulphuraria NIES-3638由来PSI-LHCIの立体構造をクライオ電子顕微鏡による単粒子構造解析により2.19Åの分解能で明らかにしました。その結果、本種のPSI-LHCIはPSI単量体と7つのLHCIサブユニット(LHCI-1~7)で構成されており、進化的に保存された結合様式を持つことが明らかになりました。また、PSIのA1電子受容体として一般的に見ら...
キーワード:キノン/光化学/光化学系I/光合成/分子系統解析/適応進化/分子系統/分子進化/電子顕微鏡/分解能/極限環境/系統解析/クライオ電子顕微鏡/受容体/立体構造/立体構造解析
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発表日:2025年5月16日
115
水素結合性有機薄膜トランジスタの開発
―真の超分子デバイスへの第一歩―
山内光陽 化学研究所助教、上野創 同博士課程学生、山本恵太郎 同助教、水畑吉行 同准教授、山田容子 同教授らの研究グループは、塩谷暢貴 同助教、松田大 同特定研究員、長谷川健 同教授との共同研究成果として、水素結合ネットワークを有する有機薄膜トランジスタを、溶液塗布プロセスを通じて開発することに成功しました。ファンデルワールス力と比較して、水素結合は結合方向が明確であり、精密な超分子構造制御を可能としますが、導入により溶媒への溶解性が著しく低下するためトランジスタへの応用例は限定されます。本研究では、高溶解性の熱前駆体を用いた 「熱前駆体法」を取り入れ、難溶性の水素結合性テトラベンゾポルフィリ...
キーワード:水素結合ネットワーク/X線解析/分子構造/超分子化学/電荷移動度/分子デバイス/分子配向/有機半導体/アモルファスシリコン/前駆体/トランジスタ/ファンデルワールス力/薄膜トランジスタ/有機薄膜/アモルファス/シリコン/移動度/構造制御/耐久性/電荷移動/半導体/超分子/ポルフィリン/分子集合
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発表日:2025年5月16日
116
PTFEのマテリアル・リサイクル法の提案
―無機塩とのメカノケミカルで、強固な分子鎖集合をゆるませることに成功―
長谷川健 化学研究所教授、大貫友椰 同修士課程学生、火原彰秀 東京科学大学教授、西村祥吾 同修士課程学生、仙波祐太 同学部学生、加納純也 東北大学教授、Li Yao 同博士課程学生らは、従来困難であったポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の新しいマテリアル・リサイクル法を提案しました。 代表的なフッ素ポリマーであるPTFEは、撥水撥油材料として日常生活器具や、半導体加工現場で利用されています。PTFEは、有機フッ素鎖の特徴である強い分子鎖集合を持つため、化学的に安定で耐摩耗性や耐腐食性があり有用ですが、加工やリサイクルが難しい特徴も持っています。本研究では、安価な材料として塩化ナト...
キーワード:X線回折/赤外分光/赤外分光法/メカノケミカル/フッ素/ポリマー/リサイクル/熱分解/半導体/エチレン/炭化水素/SPECT/ナトリウム/日常生活
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発表日:2025年5月2日
117
DNA塩基が見せた一瞬のねじれをとらえた
―光損傷の仕組み解明の手掛かりに―
私たちの遺伝情報はDNAに含まれる4種類の核酸塩基のならび方によって記録されていますが、なぜ核酸塩基が遺伝情報の記録に用いられるようになったのかは全くの謎です。一つの説は、核酸塩基は紫外線を吸収してもエネルギーを高速に熱として外界に放出し、光化学反応による損傷を最大限に抑制するためというものです。このような性質は、特に原始地球において強力な紫外線が地表まで到達していた時代に必須とも考えられます。しかし、核酸塩基は本当に紫外線に対して安定なのでしょうか。 鈴木俊法 理学研究科教授らの研究グループは、超高速光電子分光法と赤外分光法によって水溶液中の核酸塩基を調べ、紫外線を吸収したチミンや...
キーワード:光電子分光/水溶液/生命の起源/光電子分光法/赤外分光/光化学/遺伝情報/赤外分光法/電子分光/紫外線/RNA/核酸塩基
他の関係分野:数物系科学生物学総合理工工学医歯薬学
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発表日:2025年4月25日
118
"水に溶けない有機物"を"水により還元変換"する光触媒系の開発
―人工光合成の適用範囲拡張に向けて―
物質エネルギー化学専攻の中田 明伸 講師、板垣 廉 博士後期課程学生、阿部 竜 教授らのグループは、中央大学理工学部 応用化学科の張浩徹 教授と共同で「水に溶けない有機物を水により還元変換する光触媒系」を開発しました。緑色植物の光合成反応を模倣し、水を反応剤(電子・プロトン源)として用い、光エネルギーにより化合物を合成する「人工光合成」に関する研究は半世紀ほど前から行われてきました。人工光合成は、クリーンで豊富に存在する水を反応剤にすること、また投入した光エネルギー(理想的には太陽光エネルギー)を生成物中に蓄えることで、既存のエネルギー資源(化石資源や電力など)を必要とせず有価物を...
キーワード:光エネルギー/水素生成/水溶液/太陽/光触媒反応/金属錯体/触媒反応/反応場/光合成/太陽光/電子輸送/フェロセン/人工光合成/還元反応/電荷輸送/光触媒/二酸化炭素/半導体/有機物/光分解/プロトン/レドックス
他の関係分野:環境学数物系科学生物学総合理工工学総合生物医歯薬学
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発表日:2025年4月23日
119
植物のケイ素利用にかかる制約の解明に迫る 葉の脆さがケイ素利用のデメリット?
ガラスの主要成分であるケイ素は、植物の葉を支える細胞壁を構成するための、炭素の安価な代用品として機能すると考えられてきました。しかし、実際にケイ素を根から吸収・利用するのはイネ科の草本をはじめとする一部の種だけであり、多くの種は根でケイ素を排除して体内に取り入れないようにします。したがって、ケイ素の利用にはメリットだけでなくデメリットもあると考えられます。 小野田雄介 農学研究科教授、北島薫 同教授は、梶野浩史 東北大学特任研究員との共同研究で、落葉広葉樹33種の葉の力学特性と化学特性を比較し、「ケイ素濃度の高い葉は硬いが脆い」という新たな仮説を検証しました。葉の脆さがケイ素利用のデ...
キーワード:ケイ素/ひずみ/イネ/セルロース/細胞壁
他の関係分野:工学農学
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発表日:2025年4月23日
120
複雑な酵素反応を数理モデルで解析
―熱力学と速度論を駆使した新しい理論で酵素電極反応のメカニズムに迫る―
市川小夏 農学研究科修士課程学生、足立大宜 同特定研究員、北隅優希 同准教授、白井理 同教授、宋和慶盛 同助教らの研究グループは、Gluconobacter oxydansという酢酸菌由来のアルデヒド脱水素酵素(ALDH)およびその変異体の特性評価より、ALDHの膜結合サブユニットが触媒活性の向上に寄与することを明らかにしました。また、酵素の触媒反応を解析するための数理モデルを構築し、ALDHの膜結合サブユニット欠損変異体(ΔC_ALDH)の触媒反応に関する熱力学および速度論的パラメータを解明しました。 酸化還元酵素は、呼吸や光合成といった生体内電子移動において重要...
キーワード:自由エネルギー/速度論/キノン/触媒反応/電子移動/反応機構/酸化還元酵素/光合成/電子伝達/酵素電極/生体触媒/触媒機能/脱水素/熱力学/電極反応/モデル化/解析モデル/酸化還元/電気化学/組み換え/生体内/変異体/アルデヒド/アセトアルデヒド/酵素反応/酸化反応
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発表日:2025年4月21日
121
フッ化物イオン電池向けイオン液体電解液の開発
若宮淳志 化学研究所教授、タン・テンセイ 同博士課程学生らの研究グループは、安部武志 工学研究科教授の研究グループとの共同研究成果として、フッ化物イオン電池(FIB)が室温で安定に充放電可能なイオン液体電解液を開発しました。新たに開発したイオン液体([MNPA][TFSI]および[NPPA][TFSI])は、四級アンモニウムフッ化物塩(Np2F)をよく溶かし(>0.7 M)、得られたイオン液体電解液は、従来の電解液よりも化学安定性が高く、室温で長時間(>100 h)安定にフッ素アニオンを電極間でシャトル輸送できることも確認しました。開発したイオン液体は、電解液...
キーワード:再生可能エネルギー/太陽/アニオン/イオン液体/蓄電池/電解液/有機材料/太陽電池/電池/フッ素/自動車/新エネルギー/電解質/電気自動車
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発表日:2025年4月18日
122
2次元共役高分子を巻き上げる
―世界最高レベルのプロトン伝導性を示すチューブ状COFの合成に成功―
分子工学専攻 Li Zhuowei氏(博士課程3年)・Paitandi Rajendra氏(日本学術振興会研究員)・筒井 祐介助教・松田 若菜氏(博士研究員)・信岡 正樹氏(博士課程3年)・Chen Bin氏(博士課程3年)・鈴木 克明助教・梶 弘典教授・Samrat Ghosh氏(日本学術振興会研究員)・田中 隆行准教授・須田 理行准教授・関 修平教授は、物質エネルギー化学専攻 Zhu Tong准教授・陰山 洋教授、名古屋大学大学院工学研究科有機・高分子化学専攻 三宅 由寛准教授(現兵庫県立大学教授)・忍久保 洋教授、横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科 高木 牧人特任助教・島崎 智...
キーワード:スペクトル/ピレン/プロトン伝導/高分子/高分子化学/共役高分子/インピーダンス/超音波/電気化学/ナノチューブ/プロトン
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発表日:2025年4月16日
123
室温下でSiC中の単一スピン情報の電気的読み出しを実現
~高効率な電気的読み出しを実証し、量子デバイスの集積化に道拓く~
西川哲理 化学研究所助教、森岡直也 同准教授、水落憲和 同教授、大島武 量子科学技術研究開発機構センター長(兼:東北大学特任教授)、土田秀一 電力中央研究所研究参事らの共同研究グループは、4H型炭化ケイ素(SiC)結晶中の原子の抜け穴に存在する一つの電子スピンの情報を、光照射により発生する光電流の計測(PDMR法)によって、室温下で電気的に読み出すことに成功しました。 私たちの生活をより快適・安全・安心にするための様々な次世代技術、例えば、半導体微細化技術の限界や電力消費の増大から従来のスーパーコンピュータに代わるコンピュータ、情報セキュリティー強化から盗聴不可能な暗号通信技術が、生...
キーワード:スーパーコンピュータ/情報セキュリティ/量子情報/ケイ素/光電流/半導体材料/微細化/量子デバイス/安全・安心/光照射/SiC/シリコン/スピン/センシング/レーザー/集積回路/半導体/分解能/空間分解能
他の関係分野:情報学数物系科学総合理工工学医歯薬学
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発表日:2025年4月14日
124
木材塗装の“見えない劣化”を予測
―赤外分光と機械学習で木材を守る新技術―
寺本好邦 農学研究科准教授、山本千尋 同修士課程学生(研究当時)、西村香穂 同修士課程学生らの研究グループは、木材塗装の劣化を非破壊・早期に予測する新たな技術を開発しました。中赤外分光法と機械学習(PLS回帰)を組み合わせることで、塗膜の外観には表れない分子レベルの変化をとらえ、劣化の度合いを高精度に予測することに成功しました。これにより、従来のような目視点検に頼らず、塗膜の劣化進行を早期に察知し、木材の腐朽や建築物の劣化リスクを未然に防ぐことが可能になります。木造建築の利用が広がるなか、建物の長寿命化や点検作業の省力化、メンテナンスの効率化に大きく貢献すると期待されます。 本研究は...
キーワード:機械学習/産学連携/スペクトル/赤外スペクトル/赤外分光/中赤外/赤外分光法/持続可能/メンテナンス/長寿命化/SPECT/寿命
他の関係分野:情報学複合領域数物系科学総合理工工学医歯薬学
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発表日:2025年4月12日
125
ガラスの「見えない秩序」がテラヘルツ帯の揺らぎを決める
ガラス基礎科学講座 増野 敦信 特定教授のグループは、原子が無秩序に結びついた構造を持つガラスが、X線や中性子線を用いると、わずかな周期構造が観測される、隠れた周期性(見えない秩序)が、ガラスの物性に影響を及ぼすテラヘルツ帯の揺らぎ(振動特性)を決定する重要な要因であることを明らかにしました。本研究では、代表的なガラスであるシリカガラス(二酸化ケイ素、SiO₂)とグリセロール(Glycerol、C₃H₈O₃)について、BPを定量的に解析しました。その結果、両ガラスに共通して、BPの発生には、「弾性不均一性の空間相関長」と「弾性率の変動の大きさ」という2つの因子が重要であることが分かり...
キーワード:揺らぎ/周期性/中性子/テラヘルツ/ケイ素/弾性率/シリカ/ナノメートル/周波数/振動特性/動特性/不均一性
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発表日:2025年4月12日
126
がん免疫療法の副反応として発生する肺傷害に関わる免疫応答を解明
―PD-(L)1阻害による有害事象発生のマーカー発見―
塚本博丈 医学研究科特定准教授は、医学部附属病院、熊本大学との共同研究により、免疫チェックポイント阻害療法に伴い副反応として発生する肺傷害の要因となる免疫応答を明らかにしました。 PD-(L)1阻害療法に代表されるがん免疫療法は、がんの代表的な治療法です。この治療で活性化された免疫応答により、がんのみならず、正常自己臓器が傷害されてしまう免疫関連有害事象(irAE)が発生する場合があります。しかし、その原因となる免疫応答は未だ明らかではありません。これまで同グループでは、老齢担がんマウスにPD-(L)1阻害療法を施行すると若い担がんマウスでは観察されなかった肺傷害が発生し、その肺では...
キーワード:構造形成/生細胞/PD-1/がん免疫/がん免疫療法/免疫療法/B細胞/T細胞/マウス/免疫チェックポイント/免疫応答/免疫学/がん患者/疫学/抗体/老化
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発表日:2025年4月9日
127
複数分子からなる人工的な環状積層構造において電荷やエネルギーが周回する特異な現象を証明
自然界では、光合成を行う植物中において色素分子が環状に並んだ集合体をアンテナとして、光エネルギーを効率的に集めて利用しています。このような環状に並んだユニットの間を電荷やエネルギーが周回する現象はトロイダル共役と呼ばれ、これまで人工的な物質では1つの分子内の現象としてのみ知られていました。大阪公立大学大学院理学研究科の酒巻 大輔准教授、藤原 秀紀教授、工学研究科の松井 康哲准教授、池田 浩教授、新潟大学共用設備基盤センターの古川 貢准教授、合成・生物化学専攻の清水 大貴助教らの研究グループは、平面構造を持つ人工色素分子であるフタロシアニンの周りに、電子を受け渡しやすいユニット(電子ド...
キーワード:アンテナ/情報学/産学連携/光エネルギー/ポリビニルアルコール/X線結晶構造解析/結晶構造解析/光合成/フタロシアニン/構造制御/積層構造/X線結晶構造/ホウ素/結晶構造/層構造/アルコール/分子設計
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発表日:2025年4月9日
128
ポリビニルアルコールの多重構造制御
―ホウ素を持つモノマーの分子設計により実現―
高分子化学専攻の西川剛 助教、鈴木宏史 博士後期課程学生、大内誠 教授のグループは、一次構造が多重制御されたポリビニルアルコールの合成手法を開発しました。ポリビニルアルコール(PVA)は医療材料や偏光フィルムといった先端機能材料から身近な接着剤・洗濯のりまで様々な用途に用いられる重要な高分子であり、近年ではその分解性にも注目が集まっています。PVAは炭化水素主鎖に水酸基側鎖が直結した構造を持ち、水酸基の親水性、水素結合性などが物性や機能において重要な役割を果たします。分子量・分岐構造・立体規則性などの一次構造を多重に制御できれば、水酸基の周辺環境の違いに依存したPVA特性の変化が期待...
キーワード:産学連携/ブロックコポリマー/フィルム/ポリビニルアルコール/ボロン酸/ラジカル重合/高分子/高分子化学/立体規則性/力学物性/ポリマー/化学工学/構造制御/親水性/機能材料/ホウ素/結晶性/炭化水素/アルコール/ラジカル/分子設計
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発表日:2025年4月9日
129
薄膜生成時の枝分かれ現象を、トポロジー・物理・AIの融合で解明
〜Beyond 5Gを支える基盤技術への応用に期待〜
平岡裕章 高等研究院教授、小嗣真人 東京理科大学教授、大林一平 岡山大学教授、三俣千春 筑波大学教授らの研究グループは、トポロジーと自由エネルギーを活用した機械学習(AI)解析を実施し、薄膜結晶の電気的特性に大きな影響を与える樹枝状構造の枝分かれメカニズムを明らかにしました。これは、高品質な薄膜結晶の作製プロセスにつながる成果であり、次世代の電子デバイスへの応用が期待されます。 Beyond 5G の実現に向けて、現世代の 5Gよりも一桁以上高いテラヘルツ(THz)周波数帯で動作する電荷移動度の高いデバイスが求められています。そこで現在、次世代電子デバイスに使用する極微細なトランジス...
キーワード:AI/ワークフロー/機械学習/最適化/自由エネルギー/情報学/人工知能(AI)/産学連携/ホモロジー/トポロジー/六方晶窒化ホウ素/テラヘルツ/電荷移動度/h-BN/トランジスタ/電子デバイス/半導体デバイス/エネルギーモデル/グラフェン/センサー/移動度/化学工学/周波数/多層膜/電荷移動/半導体/膜構造/ホウ素/ステント
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発表日:2025年4月7日
130
テンソルネットワークによる生成モデル
―株式騰落パターンから相関構造が発現―
原田健自 情報学研究科助教、大久保毅 東京大学特任准教授、川島直輝 同教授は、テンソルネットワーク(TN)をベースとした生成モデルの新しい構築法を提案し、その有効性を示しました。生成モデルはほとんどの場合ニューラルネットワークがベースとして使われており、ネットワーク構造の最適化についてはまだあまり研究が進んでいません。本研究では、ツリー型TNとして表現された波動関数と確率分布の対応関係を利用したボルンマシンを考え、これに対してネットワーク構造最適化を行う生成モデル構成方法(適応的テンソルツリー:ATT)を提案し、その有効性を実証しました。具体例として、株式の騰落パターンのデータからATTによっ...
キーワード:生成モデル/AI/ニューラルネットワーク/ベイジアンネットワーク/機械学習/最適化/情報学/人工知能(AI)/産学連携/テンソルネットワーク/量子情報/波動関数/ニューラルネット/ネットワーク構造/化学工学/構造最適化
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発表日:2025年3月31日
131
狂犬病ウイルスが標的とする、四量体pY-STAT1の構造を初めて解明
~STATファミリーに関する新知見の提供および狂犬病に対するワクチン開発の貢献に期待~
杉田征彦 医生物学研究所准教授、尾瀬農之 北海道大学教授、杉山葵 同博士後期課程学生、南未来 同博士後期課程学生、喜多俊介 同准教授、前仲勝実 同教授、廣瀬未果 大阪大学特任研究員らの研究グループは、転写因子STAT1の機能体である、四量体pY-STAT1のクライオ電子顕微鏡構造を世界で初めて解明し、STATが多量体で機能し、DNAを認識する分子機構を初めて提唱しました。 シグナル伝達及び転写活性化因子(STAT)は、Janus kinase(JAK)- STATシグナル伝達経路におけるシグナル伝達の中心的な役割を果たします。STATが細胞内で活性化される際、リン酸化チロシンとSrc...
キーワード:DNA結合/産学連携/ホモロジー/二量体/化学工学/電子顕微鏡/リン酸/病原性/クライオ電子顕微鏡/免疫系/JAK/STAT/Src/分子機構/オリゴマー/抗ウイルス薬/転写因子/ウイルス/ワクチン/遺伝子/生理学
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発表日:2025年3月31日
132
全身で蛍光タンパク質を発現する非ヒト霊長類を非ウイルス性の遺伝子導入手法を用いて作出することに世界で初めて成功
COVID-19のような感染症では、マウスなど小動物ではヒトの病態を再現できない問題があり、非ヒト霊長類における基礎研究の重要性が再認識されています。しかしながら、非ヒト霊長類はマウスなどと比べ、遺伝子改変技術など研究を行うにあたり必要な技術の開発は十分に進んでいません。国立大学法人滋賀医科大学の築山智之特任准教授(京都大学ヒト生物学高等研究拠点(WPI-ASHBi)霊長類ゲノム工学開発コア長)らの研究グループは、全身で蛍光タンパク質を発現する遺伝子導入トランスジェニック(Tg)動物...
キーワード:産学連携/ゲノムDNA/トランスジェニック/霊長類/遺伝子改変/トランスポゾン/遺伝子操作/ウイルス感染症/蛍光タンパク質/新型コロナウイルス/マウス/遺伝子導入/発現制御/ウイルス/ゲノム/遺伝子/感染症/新型コロナウイルス感染症
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発表日:2025年3月21日
133
ファンデルワールス力を用いた新しい多孔性材料
京都大学アイセムス(高等研究院 物質ー細胞統合システム拠点:WPI-iCeMS)の徳田駿 修士課程学生(当時・工学研究科合成・生物化学専攻、現・マックスプランク固体研究所博士課程学生)と古川修平 教授の研究グループは、「多孔性ファンデルワールスフレームワーク(van der Waals open framework: WaaF)」という新しい多孔性材料を開発しました。この技術を用いることにより、従来では困難であった繰り返しリサイクルできる安定な多孔性材料の設計が可能となりました。 気体分離・貯蔵技術はエネルギー効率向上と安全性の観点から重要であり、これまで様々な多孔...
キーワード:フレームワーク/情報学/産学連携/多面体/金属錯体/ファンデルワールス力/エネルギー効率/リサイクル/化学工学/環境負荷/統合システム
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発表日:2025年3月18日
134
アセチルコリン受容体活性化の鍵を発見
~次世代薬剤設計の可能性を拡げるGPCRメカニズム解明の新たな一歩~
岩田想 医学研究科教授、杉浦勇也 名古屋工業大学修士課程学生(研究当時)、片山耕大 同准教授、神取秀樹 同特別教授、柴田哲男 同教授、住井裕司 同准教授、清水(小林)拓也 関西医科大学教授、寿野良二 同准教授、井上飛鳥 東北大学教授、生田達也 同助教らの研究グループは、振動分光法を用いて、心拍数の調節に関与するムスカリン性アセチルコリン受容体(M2R)が内因性アゴニストであるアセチルコリンによって活性化される仕組みを解明しました。 本研究では、M2Rのリガンド結合部位を構成するアミノ酸の1つであるアスパラギン残基(Asn404)とアセチルコ...
キーワード:心拍数/産学連携/水素結合ネットワーク/水分子/振動分光/赤外分光/赤外分光法/アゴニスト/変異体/GPCR/Gタンパク質/Gタンパク質共役型受容体/アセチルコリン/アミノ酸/ヘリックス/リガンド/構造変化/受容体
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発表日:2025年3月17日
135
従来比約30倍の変換効率を示す二酸化炭素還元光触媒を共同開発
国立大学法人京都大学と住友金属鉱山株式会社は、両者が2022年6月1日付で京都大学大学院工学研究科に開設した住友金属鉱山二酸化炭素有効利用産学共同講座において、二酸化炭素(CO2)を従来比約30倍の変換効率で一酸化炭素(CO)へ還元する紫外光応答型光触媒を開発しました。両者が研究開発を進めているCO2還元光触媒を用いると、光エネルギーを利用して、CO2をプラスチックの原料となるCO等へ変換することができます。本技術確立により、温室効果ガスであるCO2を再資源化するとともに、より少ない石油資源でプラ...
キーワード:最適化/情報学/産学連携/光エネルギー/温室効果ガス/再資源化/温室効果/タンタル/光応答/二酸化炭素還元/半導体光触媒/カーボンニュートラル/光照射/光触媒/カーボン/CO2還元/ナノ粒子/プラスチック/二酸化炭素/半導体/表面処理
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発表日:2025年3月14日
136
霊長類脳でのドーパミン蛍光計測に成功
―ドーパミンの機能解明へ大きく前進―
高田昌彦 ヒト行動進化研究センター特任教授(研究当時)、網田英敏 同特定准教授、井上謙一 同助教、ヤン・ガオゲ 同博士課程学生らの研究グループは、蛍光センサーを用いた霊長類脳でのドーパミン計測に世界で初めて成功しました。中脳にあるドーパミン神経細胞は、大脳基底核の線条体にドーパミンを放出して線条体への入力を調節することで、適切な行動の獲得に貢献しています。しかし、従来の手法では、霊長類の脳内におけるドーパミン神経伝達を高精度で計測することが困難でした。そのため、線条体にどのようなドーパミン信号が入力しているかについては、十分に解明されていませんでした。本研究では、ドーパミンを高感度かつ迅速に検...
キーワード:予測誤差/情報学/産学連携/蛍光センサー/霊長類/センサー/光センサー/光計測/線条体/大脳/大脳基底核/ドーパミン/病態解明/神経細胞/神経変性/神経変性疾患
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発表日:2025年3月14日
137
ジアリールエテン縮環二量体の二閉環体の合成に成功
―光と電気化学刺激による紫外・可視・近赤外光吸収の段階的スイッチングを実現―
合成・生物化学専攻の松田 建児教授、東口 顕士講師、佐竹 来実修士課程学生、大月 直人修士課程学生(研究当時)の研究チームは、光と電気化学刺激によりジアリールエテン2個をつないだ縮環二量体の2つのユニットが共に閉環した二閉環体の合成に成功し、この化合物が紫外・可視・近赤外光を吸収する3つの状態間で段階的にスイッチングすることを示しました。本研究は米国現地時間2025年3月7日に、米国化学会が発行する学術誌『Journal of the American Chemical Society』オンライン版に掲載されました。研究詳細...
キーワード:産学連携/近赤外/二量体/光吸収/赤外光/化学工学/酸化還元/電気化学/近赤外光
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発表日:2025年3月14日
138
「放射化イメージング」でマウス体内の金ナノ粒子を可視化
~がん治療薬の長期的な動態イメージングに向けて~
高宮幸一 複合原子力科学研究所教授、越川七星 早稲田大学博士後期課程学生、片岡淳 同教授、豊嶋厚史 大阪大学教授、角永悠一郎 同特任助教、加藤弘樹 同特任教授らの研究チームは、薬剤キャリアである金ナノ粒子を直接可視化する「放射化イメージング」を提案し、実際に金ナノ粒子をマウスに投与して体内分布を可視化しました。 また、腫瘍をピンポイントで攻撃するアルファ線治療薬アスタチンAt-211を、放射化金ナノ粒子に標識することにも成功しました。これにより、これまで困難であったAt-211の長期的な動態追跡を実現しました。今後は様々な治療薬で、動態可視化への応用が期待されます。 本研究...
キーワード:産学連携/中性子/ナノマテリアル/金ナノ粒子/キャリア/ナノ粒子/化学工学/原子力/がん治療/マウス/スタチン/薬物動態
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発表日:2025年2月21日
139
核ゲノムがもつドメイン型高次構造の起源
―第三の生物群「アーキア」が鍵?―
真核生物のゲノムDNAは、トポロジカルドメイン(TAD)と呼ばれる塊状の構造ユニットを形成します。TADは、DNAを折り畳みながら移動するSMCタンパク質と、この移動をせき止めてTAD同士の境界を規定する「バリケードタンパク質」の働きによって形成され、様々なゲノム機能を制御しています。このようなTAD形成機構はこれまで原核生物には見いだされておらず、その起源は謎に包まれていました。京都大学大学院工学研究科(合成・生物化学専攻 跡見晴幸 教授、竹俣直道 助教、山浦昂大 博士課程学生ら)と同大学院理学研究科(高田彰二 教授ら)を中心とする研究グループは、SMCタンパク質とバリケードタンパ...
キーワード:産学連携/ゲノムDNA/アーキア/核ゲノム/トポロジカル/ドメイン構造/ゲノム機能/染色体/分子機構/高次構造/ゲノム
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発表日:2025年2月17日
140
水を含み湿度に応答するラメラ構造ポリマー材料
―高吸水性高分子の特性を活かした自己組織化―
高分子化学専攻の寺島崇矢 准教授、堀池優貴 修士課程学生、大内誠 教授らのグループは、アクリル酸ナトリウムをベースとする汎用的な共重合体を用いて、水を含み湿度に応答するラメラ構造をもつポリマー(高分子)材料の創出に成功しました。寺島 准教授らのグループでは、親水性と疎水性の側鎖をもつランダム共重合体が側鎖の集合により10 nm以下のミクロ相分離構造を形成することを見いだしてきました。アクリル酸ナトリウムは、紙おむつなどに使われる高吸水性高分子の原料であり、水をよく吸う親水性基としての機能が期待されます。そこで、この特徴に着目して、アクリル酸ナトリウムと疎水性アルキルアクリレートのランダム共重合体を合成し、ミクロ相分離挙動を調べたところ、この共重合体は、外部環境から効率的に水を吸収し、水を含む親水性層と油の性質をもつ疎水性層が交互に配列したラメラ構造を形成することを見いだしました...
キーワード:産学連携/高エネルギー/J-PARC/加速器/相分離/共重合体/自己組織/フィルム/ミクロ相分離/ミクロ相分離構造/共重合/高分子/高分子化学/ポリマー/化学工学/原子力/親水性/機能材料/ナトリウム/組織化
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発表日:2025年2月13日
141
光が流れるナノチェーンを開発し機構も解明
─究極の微小・超高速・省エネルギーデバイスの実現に期待─
デバイスの超小型化が進む現在、効率的な光輸送を実現するナノスケールの分子光導波路(光がほぼ漏れることなく伝わる通路)の開発と、その光伝達ダイナミクスの解明が求められています。分子材料内での詳細な励起子挙動を分析するためには、励起子が停留する各色素サイトの配向・配列・距離が規定される分子設計が求められます。しかしながら従来の研究では、これらの条件を満たす分子鎖の開発は達成されていませんでした。東北大学大学院理学研究科の豊田良順助教、谷口晴大学院生、千葉湧太大学院生、坂本良太教授の研究グループは、東京理科大学の福居直哉助教、西原寛教授ら、京都大学の浦谷浩輝特定助教(科学技術振興機構さき...
キーワード:産学連携/内部構造/検出器/金属錯体/光化学/光導波路/導波路/省エネ/シミュレーション/ダイナミクス/ナノスケール/ナノ材料/モデル化/レーザー/化学工学/機構総合/省エネルギー/励起子/分子設計
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