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京都大学 研究Discovery Saga
2025年12月9日

がんPETのための高コントラスト診断薬を開発

―治療効果を高精度に予測可能に―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
がん細胞に高発現するアミノ酸輸送体LAT1を標的とした新しいPET用診断薬5-[18F]F-αMe-3BPAを開発し、その有効性を動物モデルで実証
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
情報学数物系科学化学工学農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
トラスト/中性子/分子構造/診断薬/選択性/原子力/ホウ素/輸送体/中性子捕捉療法/動物モデル/アミノ酸/がん細胞/バイオマーカー/個別化医療
この研究の主な対象者
企業・研究者の方
公開日

概要

天滿敬 複合原子力科学研究所教授(兼:大阪医科薬科大学教授)、近藤直哉 関西医科大学講師、鈴木健介 ステラファーマ株式会社研究員らの研究グループは、がん細胞に高発現するアミノ酸輸送体LAT1を標的とした新しいPET用診断薬5-[18F]F-αMe-3BPAを開発し、その有効性を動物モデルで実証しました。この化合物は、同グループが以前に開発し、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)のための治療薬候補として期待される5F-αMe-3[10B]BPAと分子構造が完全に一致しており、診断と治療を一体化したセラノスティックペアとして機能します。5-[18F]F-αMe-3BPAは既存の[18F]FBPAよりも約5倍高い腫瘍選択性を示し、PET画像から治療薬の体内分布を高精度に予測できる可能性が明らかとなりました。この成果により、患者ごとに最適な治療条件を設定するBNCTの個別化医療・精密医療が実現に近づくと期待されます。さらに5-[18F]F-αMe-3BPAは、LAT1をバイオマーカーとした各種がんのPET診断や、LAT1を標的とした治療薬の開発にも利用できる可能性を持っています。
 本研究成果は、2025年11月18日に、国際学術誌「European Journal of Nuclear Medicine and Molecular Imaging」にオンライン掲載されました。

詳しい研究内容について

がんPETのための高コントラスト診断薬を開発―治療効果を高精度に予測可能に―

研究者情報

研究者名 天滿 敬
京都大学 教育研究活動データベース

書誌情報

【DOI】 https://doi.org/10.1007/s00259-025-07668-3
【書誌情報】
Naoya Kondo, Fuko Hirano, Yasukazu Kanai, Kensuke Suzuki, Anna Miyazaki, Takashi Temma (2025). A LAT1-selective PET tracer, 5-[¹⁸F]F-αMe-3BPA, as a companion to its structurally matched ¹⁰B analog in boron neutron capture therapy.European Journal of Nuclear Medicine and Molecular Imaging.

関連部局

複合原子力科学研究所