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京都大学 研究Discovery Saga
2025年8月5日

マイクロRNA-33の阻害は筋ジストロフィーを改善させる

―核酸医薬による治療応用―

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
化学生物学工学総合生物医歯薬学
【Sagaキーワード】
人工核酸/遺伝性疾患/マイクロ/筋ジストロフィー/骨格筋/モデルマウス/リハビリ/RNA/マウス/核酸医薬/miRNA/リハビリテーション/遺伝子/遺伝子変異/脂質/脂質代謝
この研究の主な対象者
企業・研究者の方
公開日

概要

筋ジストロフィーは、進行性の骨格筋変性と筋力低下を引き起こす遺伝性疾患であり、中でもデュシェンヌ型は最も重症な型とされています。栄養管理やリハビリテーションなどの支持療法によって病状の進行を抑制でき、エキソンスキッピングなどの核酸医薬が特定の遺伝子変異を有する患者さんに対する新たな治療法として開発されています。しかし、筋ジストロフィーを治癒させる治療法は、未だ確立されていません。
 堀江貴裕 医学研究科准教授、尾野亘 同教授らの研究グループは、マイクロRNA(miRNA; miR)-33が骨格筋の再生に重要な働きを持っており、筋ジストロフィーの病態形成に密接に関わっていることを見出しました。デュシェンヌ型筋ジストロフィーのモデルマウスであるmdxマウスにおいてmiR-33を欠損させる、あるいはmiR-33を抑制する人工核酸の投与により筋ジストロフィーの病態を大きく改善させることが明らかとなりました。今後、ヒト疾患への応用についての検討を行っていく予定です。
 本研究成果は、2025年7月23日に、国際学術誌「EMBO Molecular Medicine」にオンライン掲載されました。


本研究の概要(Images were provided by Servier Medical Art, NIAID NIH BioArtSource, and TogoTV (© 2016 DBCLS TogoTV), all licensed under CC BY 4.0.)
研究者のコメント 「筋ジストロフィーは、有効な治療法がいまだ限られている疾患です。今回の研究で、脂質代謝に関わるマイクロRNAが、ある意味予想外に骨格筋の再生に重要な役割を果たしていることが明らかになりました。今後、本成果が実際の治療に応用されるよう、さらに検討を重ねていきたいと考えております。」

詳しい研究内容について

マイクロRNA-33の阻害は筋ジストロフィーを改善させる―核酸医薬による治療応用―

研究者情報

研究者名 堀江 貴裕
京都大学 教育研究活動データベース
研究者名 尾野 亘
京都大学 教育研究活動データベース

書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1038/s44321-025-00273-9

【書誌情報】
Naoya Sowa, Takahiro Horie, Yuya Ide, Osamu Baba, Kengo Kora, Takeshi Yoshida, Yujiro Nakamura, Shigenobu Matsumura, Kazuki Matsushita, Miyako Imanaka, Fuquan Zou, Eitaro Kume, Hidenori Kojima, Qiuxian Qian, Kayo Kimura, Ryotaro Otsuka, Noriko Hara, Tomohiro Yamasaki, Chiharu Otani, Yuta Tsujisaka, Tomohide Takaya, Chika Nishimura, Dai Watanabe, Koji Hasegawa, Jun Kotera, Kozo Oka, Ryo Fujita, Akihiro Takemiya, Takashi Sasaki, Yuuya Kasahara, Satoshi Obika, Takeshi Kimura, Koh Ono (2025). MicroRNA-33 inhibition ameliorates muscular dystrophy by enhancing skeletal muscle regeneration.EMBO Molecular Medicine.

関連部局

医学部・医学研究科