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筑波大学 研究Discovery Saga
2025年3月11日

カシューナッツ副産物の脂質代謝調節作用を発見

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
工学農学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
持続可能/持続可能な開発/機能性/抵抗性/脂肪細胞分化/合併症/脂肪組織/動物モデル/脂肪細胞/インスリン/細胞分化/転写因子/インスリン抵抗性/遺伝子/遺伝子発現/危険因子/脂質/脂質代謝
医療・健康
(Image by Sanit Fuangnakhon/Shutterstock)

概要

カシューナッツの副産物である果肉と殻から抽出された成分に、脂質蓄積や脂肪新生を抑制する作用があることを見いだしました。また、この効果は、脂肪細胞の分化に関わる転写因子の下方制御によることが示唆されました。
 肥満はさまざまな代謝性疾患の主要な危険因子であり、多くの場合、異所性脂肪蓄積(本来は蓄積しない臓器への脂肪蓄積)、炎症、インスリン抵抗性につながる白色脂肪組織(余分なエネルギーを脂肪として蓄積する細胞)の機能不全と過剰な脂肪形成をもたらします。一方、カシューナッツの世界的な生産量と消費量は年々増加し、廃棄される副産物(果肉や殻など)の有効活用が課題となっています。活用の可能性の一つとして、カシューナッツの果肉や殻は、ヒトや動物モデルにおいて脂肪重量を低下させる効果が知られていることから、今回、脂肪細胞の分化におけるメカニズムの解明に取り組みました。
 本研究では、カシューナッツの果肉や殻が脂肪細胞分化に及ぼす生物学的効果を、脂肪形成転写因子と脂肪細胞マーカーの遺伝子発現、およびタンパク質レベルを評価することにより検証しました。その結果、果肉の抽出物が脂肪細胞の脂質蓄積を減少させること、また、殻の抽出物が脂肪細胞の分化を強く抑制することを見いだしました。以上のことから、カシューナッツ副産物に含まれる機能性成分が、代謝合併症や健康維持のための貴重な食薬成分として利用できると考えられます。

PDF資料

プレスリリース

研究代表者

筑波大学 生命環境系
礒田 博子 教授

バイオテクニカルクリエイト株式会社
角井 修 取締役

掲載論文

【題名】
Inhibitory effects of cashew Anacardium occidentale L. kernel, apple, and shell extracts on lipid accumulation and adipogenesis in 3T3-L1 adipocytes
(3T3-L1脂肪細胞における脂質蓄積および脂肪新生に対するカシューナッツAnacardium occidentale L. カーネル、アップルおよび殻抽出物の抑制効果)
【掲載誌】
Scientific Reports
【DOI】
10.1038/s41598-025-85727-3

関連リンク

生命環境系