行動研究のモデル生物としてのミツバチの開発と利用
【研究分野】動物生理・行動
【研究キーワード】
行動生物学 / 昆虫 / 高次脳機能 / ミツバチ / ゲノム / 行動生態学 / 神経生理学 / 神経行動学
【研究成果の概要】
本研究は、ミツバチが示す多彩な社会性行動やダンスコミュニケーションなどの高次行動を解析する「分子社会生物学」や「社会遺伝学」、「社会生理学」の分野における研究活動を、従来から発展してきた昆虫に関する神経生理学、行動生態学。神経行動学などの分野における研究活動と結びつけ、ミツバチを行動生物学の新しいモデル生物として開発・利用するそのための場の提供を目的とした。具体的には主に以下の2つの活動を行なった。
(1)平成16年10月30日(土)に、東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻(理学部2号館大講堂)において、全国の国立大学法人、公立大学、市立大学、国立研究機関、公立研究機関、民間企業の約45名の関連分野の研究者に呼び掛けて「社会性昆虫コンソーシアム」の設立会議を開催した。主たる参加者(30名)には、それぞれのグループの研究紹介ののち、その研究が今後のコンソーシアムの発展にどのように寄与しうるか説明していただき、研究交流を進めた。さらに、今後メーリングリストの準備とともにHP(=社会性昆虫コンソーシアムの媒体)を開設し、関連分野の情報公開・情報交換、共同研究の場を提供することを提案し、参加者全員から了解をいただくとともに、HP管理者(東京大学大学院理学系研究科助手 竹内秀明氏)を選出した。
(2)「社会性昆虫コンソーシアム」のHP(http://www.honeybee.umin.jp/index.html)を開設し、メーリングリストを1月より稼働した。メーリングリストは既に会員により利用されている。HPは現在は仮設のものを公開しているが、管理を自動化したものを平成17年4月1日から稼働させる予定である。研究者紹介の他、関連分野をめぐる活動の情報公開、人事の案内、関連学会・雑誌へのリンク、ミツバチゲノム計画情報とのリンク等のサービスを行なう。将来的にはこのコンソーシアムの全体、あるいはその一部を母体にした共同研究や、特定領域研究の提案を視野に入れた活動を進めている。
【研究代表者】