リアルとは何か? 拡張した心の理論を通した都市と身体景観の探索
【研究キーワード】
仮想空間 / 都市 / メガロポリス / バーチャルリアリティ
【研究成果の概要】
当該外国人特別研究員の研究課題は、メガロポリス(大都市)が現在において仮想的レベルおよび物理的レベルの両面で変容を遂げているという仮説を、「拡張した心」の理論を援用して、東京という都市を対象に分析・実証することを目的としている。一国の首都として考えたときに、東京という都市が、標準的というよりもむしろ突出した過剰さをもつことは、これまで多くの分野で指摘されてきた。そこから、東京を「ポスト・メガロポリス」あるいは「都市の最終段階」として位置付ける理論的言説も存在している。しかしそれらの言説のほとんどは欧米を中心とする「外からの」観察に依拠するものであり、いわゆる「オリエンタリズム」の陥穽を今なお免れていない。それに対して本研究課題は、内在的アプローチをとり、理論研究、フィールドワーク、専門家へのリサーチを通じて、東京という都市が仮想的レベルおよび物理的レベルの両面でもつポテンシャルを明らかにする。
コロナ禍に伴う入国制限により、当該外国人特別研究員の入国および研究開始が2021年11月に延期されたため、2021年度に与えられる研究期間は半年弱となった。そのため今年度は、文献調査を中心とした理論研究を進めながら、次年度以降のフィールドリサーチやインタビュー調査を設計を進めた。
このうち前者の文献調査は、京都大学、名古屋大学、立命館大学、東京大学の四大学が共催した大学院生国際ワークショップで、「物質と仮想の間の身体と都市」という題目のもと、研究成果が発表された。
【研究代表者】
【研究種目】特別研究員奨励費
【研究期間】2021-11-18 - 2024-03-31
【配分額】2,200千円 (直接経費: 2,200千円)