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三重大学 研究Discovery Saga
2025年3月26日

イルカの糞,垢,母乳の炭素・窒素安定同位体比から食性推定が可能に

~イルカに低ストレスな食性推定を目指して~

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学数物系科学農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
安定同位体比/安定同位体/同位体/同位体比/哺乳動物/安定同位体比分析/食物網/水産学/生態学/生物資源/ストレス/生理学/母乳
2025.3.26

研究の概要


三重大学大学院生物資源学研究科博士前期課程2年の塚田秋葉さん(筆頭著者)は、同研究科の指導教員である船坂徳子准教授、淀太我准教授、吉岡基教授(現・三重大学理事)、太地町立くじらの博物館の平松春香氏および稲森大樹氏とともに、鯨類の食性解析手法として一般的な炭素・窒素安定同位体比分析において,ハンドウイルカを対象に研究を行い、糞、垢、母乳から食性を調べることが可能であることを明らかにし、またどのような生物をどれくらい食べているかを推定するために必要な値である濃縮係数を算出することに成功しました。
生物の摂餌生態の解明に欠かせない安定同位体比分析ですが、海で生活している野生のイルカでは体組織を得ることが難しく、分析に用いることができる試料が限られています。糞、垢、母乳は個体に傷をつけず、低ストレスで採取できるという利点がありますが、これまで研究には用いられていませんでした。
本研究によって、糞、垢、母乳の安定同位体比からイルカの摂餌生態が解明されていくことが期待されます。
この研究成果は、2025年2月4日に「日本水産学会誌」に掲載されました。
論文タイトル: ハンドウイルカの糞、垢と母乳における炭素・窒素安定同位体比の濃縮係数
https://doi.org/10.2331/suisan.24-00008

本プレスリリースの本文は「こちら」



研究者情報



 

生物資源学研究科 生物圏生命科学専攻 博士前期課程2年
塚田 秋葉(AKIHA Tsukada)
専門分野:鯨類学、安定同位体生態学
現在の研究課題:
安定同位体比分析を用いたハクジラ類の摂餌生態の解明




生物資源学研究科 准教授
船坂 徳子(NORIKO Funasaka)
専門分野:鯨類学、繁殖生理学
現在の研究課題:
鯨類の繁殖生理に関する研究・伊勢湾三河湾や熊野灘に生息する鯨類の生態に関する研究




生物資源学研究科 准教授
淀 太我(TAIGA Yodo)
専門分野:魚類増殖学
現在の研究課題:
安定同位体比分析を用いた水圏食物網構造の解明/種苗放流によらない魚類増殖手法の開発/外来魚の生態解明・防除技術の開発、等




太地町立くじらの博物館
平松 春香(HARUKA Hiramatsu)
専門分野:鯨類学、鯨類飼育
現在の研究課題:
博物館における飼育下鯨類の行動・繁殖生理に関する研究




太地町立くじらの博物館
稲森 大樹(DAIKI Inamori)
専門分野:鯨類の飼育
現在の研究課題:
小型鯨類の飼育(特に新鯨種の飼育開発)




三重大学理事 教授
吉岡 基(MOTOI Yoshioka)
専門分野:海生哺乳動物学・繁殖生理学
現在の研究課題:
鯨類の繁殖生理機構の解明・伊勢湾に生息するスナメリの生態解明