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大阪公立大学 研究Discovery Saga
2025年3月25日

金属有機構造体を用いてアルコールセンサーを開発

~色の変化で濃度を瞬時にスマホで検出!~

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学工学農学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
分析技術/金属有機構造体/持続可能/持続可能な開発/エタノール/センサー/ナノメートル/機能性/発酵/アルコール/スマートフォン

2025年3月25日
  • 工学研究科
  • プレスリリース
  • 発表概要

    アルコールの一種であるエタノールは、発酵食品やアルコール飲料、医薬品、燃料などさまざまな分野で使用されています。特に、食品や飲料ではエタノールの他に水も多く含まれるため、エタノール濃度の正確な検出が製品の衛生管理や品質維持に極めて重要です。
    大阪公立大学大学院工学研究科の土岐 雄人大学院生(博士前期課程1年)、岡田 健司准教授、深津 亜里紗助教、髙橋 雅英教授、九州大学の共同研究グループは、研究グループが開発してきた基板上に金属有機構造体(MOF)薄膜を形成する技術を応用し、MOFの一種であるCu-MOF-74の結晶形状を制御して作製した透明度の高い薄膜を用いて、色の変化からアルコール濃度を計測できるセンサーを開発しました(図1)。MOFに無数に存在するナノメートルサイズの小さな穴がエタノールを素早く吸着1するため、エタノール濃度が薄い場合(10%)でも検出可能です。本研究で作製した薄膜は測定可能なエタノール濃度範囲に制限はなく、スマートフォンで容易に濃度を分析できます。市販のアルコール飲料の分析も可能であり、他にも工業排ガスやアルコール呼気など幅広い場面での活用も期待されます。
    本研究成果は、2025年2月22日に国際学術誌「Small Science」のオンライン速報版に掲載されました。
    図1 MOFの模式図(左上)と、MOF薄膜によるガス分析技術(右)
    幅広い分野で応用が期待されるMOFを用いた研究に携わることができ、新たな性質の発見や機能性創出を達成できたことを光栄に思います。お酒や消毒液などに含まれるアルコールの分析をはじめ、さまざまなガス分析技術の発展に貢献できることを期待しています。
    土岐 雄人大学院生

    掲載誌情報

    【発表雑誌】Small Science
    【論文名】Solvato/Vapochromism-Based Alcohol Sensing through Metal–Organic Framework Thin Films with Coordinatively Unsaturated Metal Sites
    【著者】Yuto Toki, Kenji Okada*, Arisa Fukatsu, Yuta Tsuji, Masahide Takahashi*
    【掲載URL】https://doi.org/10.1002/smsc.202400634

    資金情報

    本研究の一部は、科学技術振興機構(JST)創発的研究支援事業(JST FOREST)(JPMJFR235Q)、JSPS科研費 基盤研究(A)(JP20H00401)、学術変革領域研究(A)超セラミックス(JP22H05142、JP22H05144、JP22H05146)からの支援を受けて行われました。

    用語解説

    ※1 吸着…ある物質(吸着質)が別の物質(吸着剤)の表面に付着する現象で、物質間の分子間力や化学結合によって起こる。

    研究紹介動画


    【衝撃】アルコール度数が色でわかる!?(大阪公立大学大学院工学研究科マテリアル工学分野ナノテク基盤材料研究グループYouTube)
    研究内容に関する問い合わせ先

    大阪公立大学大学院工学研究科
    准教授 岡田 健司(おかだ けんじ)
    TEL:072-254-9748
    E-mail:k_okada[at]omu.ac.jp
    報道に関する問い合わせ先

    大阪公立大学 広報課
    担当:竹内
    TEL:06-6967-1834
    E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp
    ※[at]を@に変更してください。
    プレスリリース全文(PDF文書:685.1KB)
    該当するSDGs