医用フェライト・ナノビーズの診断・治療・分析への応用展開
【研究分野】応用薬理学
【研究キーワード】
磁気ビーズ / バイオスクリーニング / バイオセンシング / MRI造影 / ハイパーサーミア / 抗ガン剤 / DNA / フェライト・ナノビーズ / 磁性ビーズ / DNA検出 / MRI造影剤 / フェライト粒子 / GMA / 抗体 / MMI造影 / フェライトナノビーズ / IgG抗体 / CEA抗体
【研究成果の概要】
1.粒径を制御したフェライト・ナノビーズの開発:10-100nmの範囲で粒径を制御したFeフェライト(Fe_3O_4-γFe_2O_3固溶体)ナノ微粒子を作製する共沈法、部分酸化法、種成長法を開発した。
2.ポリマー被覆ポリマー被覆フェライト・ナノビーズの開発:フェライト・ナノ微粒子を、たんぱく質の非特異的吸着が少ないポリGMAで被覆する共重合法および、乳化剤を用いない重合法を開発した。
3.ポリマー被覆Feナノビーズの開発:フェライトより2倍も強い磁化を持つ金属Fe微粒子(粒径7-20nm)をポリGMAで被覆して、バイオスクリーニングに適した磁性ビーズを作製した。
4.バイオスクリーニングによる分析の応用展開:ポリGMA被覆フェライト・ナノビーズ表面に、抗ガンや、タグ付きプロテインGを含む組み替えたんぱく質などを固定し、それらと相補的に結合するレセプターや抗体を高効率で単離することによって、我々のビーズが高速・高収率バイオスクリーニングに適している事を示した。
5.ホール・バイオセンシングによる診断への応用展開:ポリGMA被覆フェライト・ナノビーズ表面にNA単鎖を固定し、これをホールセンサー表面に固定した相補的DNA単鎖と結合させて検出し、我々のビーズがDNA診断に活用できる事を示した。
6.MRI造影剤による診断への応用展開:フェライト・ナノ粒子表面を多彩に修飾・加工する技術を開発した。その結果、粒径が約20nmで、表面が特定組み換えたんぱく質で被覆された新たなMRI造影剤候補物質を開発した。
7.抗ガン磁気ハイパーサーミアへの応用展開:フェライト粒子を用いて、大腸癌細胞を非侵性の周波数180Hzの交流磁界によって誘導加熱してその殺傷効果を確認し、非侵性抗がんハイパーサーミアへの応用の可能性があることを明らかにした。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
半田 宏 | 東京工業大学 | 大学院・生命理工学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
日比 紀文 | 慶応義塾大学 | 医学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2003 - 2005
【配分額】50,700千円 (直接経費: 39,000千円、間接経費: 11,700千円)