高解像度MRIを用いた変形性膝関節症の早期診断システムの開発
【研究分野】放射線科学
【研究キーワード】
変形性関節症 / 画像診断 / MRI / データベース
【研究成果の概要】
膝関節(大腿骨、脛骨、膝蓋骨)の関節軟骨量をMRIにて定量化し、臨床データとあわせて解析することで、膝OAの早期診断システムを確立することを目的とした以下の検討を行った。
1)関節軟骨撮影に適したMRI撮像条件の決定3D water-excitaition MTC条件下に軟骨を再現性高く撮像するgraident-echo法を検討し、撮像プロトコルを作成した。
2)膝MRI画像デジタル処理による軟骨の定量化システムの開発軟骨の中央から周辺に操作を行いながら境界を抽出して自動的に計測を行うフィルタリングシステムの開発を行った。このシステムの自動計測値と手動の計測値を比較しながら精度評価を行った。軟骨抽出領域を利用して、三次元的な構築を行い、構築したMRI画像の膝蓋骨、大腿骨、頸骨の関節軟骨コンポーネント毎の分割、さらに関節軟骨部分を膝蓋大腿関節の内外側、大腿頸骨関節の内外側分に細分割して体積計測を行うアプリケーションの開発が終了した。
3)OA臨床データベース登録患者の膝MRI画像撮影とデータベース化都市部住民コホートではベースラインデータの収集が完了し、kellgren-Lawrence分類による読影が終了した膝X線画像のデータベースが完成した。このデータベースからgrade1か2というOAの境界域から初期OAと考えられる地域住民を無作為に120名を抽出して先に設定した関節軟骨撮影に適したMRI撮影条件で、撮影を行った。
【研究代表者】