硬さ可変結合組織研究の総括
【研究分野】動物生理・行動
【研究キーワード】
棘皮動物 / 結合組織 / 力学的性質 / ナマコ / 硬さ可変結合組織 / キャッチ結合組織 / 硬さ / ヒトデ / 酸素消費量 / 硬化因子 / ウニ
【研究成果の概要】
硬さ可変結合組織(CCT)の全側面について研究した。CCTは、軟S、標準M、硬Hの3つの力学的状態を示す。M→Hを起こすNSFと、M→Sを起こすソフニンという新規タンパク質をCCTから単離した。この結果と電子顕微鏡像とから、S→Mはテンシリンによるコラーゲン分子間の凝集(これはソフニンで解除される)、M→HはNSFによるコラーゲン微繊維間の橋掛けによって起こるという分子機構を提案した。
3状態の酸素消費量と硬さの測定から、CCTを用いて姿勢を維持すると、筋収縮による場合に比べ、1/70の消費エネルギーで済み、棘皮動物のきわめて低いエネルギー消費にCCTが大きく寄与していることが明らかになった。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2009-04-01 - 2014-03-31
【配分額】4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)