2020年東京オリンピック前後の都市マイクロバイオームの変動調査
【研究キーワード】
マイクロバイオーム / 微生物 / 細菌 / ウイルス / 都市 / 人工環境 / 建造環境 / 抗生物質耐性 / 都市マイクロバイオーム / 人工環境の微生物 / メタゲノム / 薬剤耐性 / 新型コロナウイルス感染症(COVID-19) / MetaSUB国際コンソーシアム / バッチ効果 / 微生物群集 / オリンピック / 抗菌薬耐性 / プラスミド
【研究成果の概要】
微生物による感染症の増加要因には、抗菌薬耐性などの病原体要因に加え、都市化による人口の集中、交通機関の発達による人の国際的な移動などの社会的要因が関与している。感染症の国際化に対応するためには、感染症のアウトブレイク(パンデミック)が発生する前の状態を定期的に観測する国際協力体制の構築が必要である。これまでに、国際コンソーシアム MetaSUB (Metagenomics & Metadesign of Subways & Urban Biomes; metasub.org) では、標準化されたプロトコルを用いて、都市のマイクロバイオーム urban microbiome(微生物群集とその遺伝子の総体)の共通点と相違点を明らかにしてきた。しかし、人の国際的な移動イベントに伴う都市マイクロバイオームの変動を調査した研究は前例がない。2020年は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックにより、国外からの来訪者が激減し、「緊急事態宣言」に伴い学校施設などが閉鎖された。そこで、本研究では、COVID-19パンデミック下の国際イベント(オリンピック・パラリンピック)開催前後の都市マイクロバイオーム(ウイルス・細菌・薬剤耐性遺伝子の組成)の変動を明らかにすることを目的とする。
2021年度は、東京2020オリンピック(7月23日-8月8日)・パラリンピック(8月24日-9月5日)開催期間中とその前後に定期的に、建造環境 built environment(鉄道の駅、学校施設など)表面からサンプルを採取した。サンプルは米国ニューヨーク市(Mason Lab, Weill Cornell Medicine)へドライアイス輸送した。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)