発展途上国での海外医療援助による口唇口蓋裂術後患者の社会適応の調査・解明
【研究キーワード】
口唇口蓋裂 / 海外医療援助 / 発展途上国 / 社会適応 / アンケート調査 / アンケート照査
【研究成果の概要】
口唇口蓋裂に対する形成術は、先進国による海外医療援助の中でも最も多く行われる手術の1つである。対象には、未治療のまま年長児や成人をむかえている患者も含まれ、この年齢では口唇鼻の形態は劇的に改善しても、言葉に関しての改善はわずかであることが多い。そのため、患者は術後完全に社会適応ができるわけではなく、ボランティア手術が単に術者の自己満足に終わってしまっている可能性も否めない。そこで、何歳くらいまでに手術すれば、社会適応しやすいのか? 社会適応を阻む要因は何か?アジア系アフリカ人が多いマダガスカルにおいて、人種によるケロイドの発生率はどうか? 等々を知ることは、今後の医療援助を考える上で重要と考え本研究を計画した。
令和3年度には、マダガスカル共和国アンチラベにあるアベマリア病院を訪問し、現地研究協力者とともに、アンケート調査を実施する予定であった。 しかし、COVID-19の世界的パンデミックとその後の変異株の台頭により、現地への渡航は不可能な状態が継続している。Facebookなどを利用して、現地と連絡を取り合ってはいるが、当初予定の調査およびその解析には至っていない。アンケート調査であっても、その精度を落とさないためには、アベマリア病院を訪問し、現地研究協力者とともに、アンケート調査を実施することが強く望まれるところである。
COVID-19の完全収束は難しいことが予想されるが、令和4年度に、令和3年度に実施予定であった研究計画も繰り越して合わせて実施する予定である。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)