「うつ病のメタ認知トレーニング(D-MCT)」のリワーク活動における有用性検討
【研究キーワード】
うつ病 / メタ認知 / トレーニング / ワークショップ / 研修会 / 臨床研究 / 尺度 / リワーク活動 / メタ認知トレーニング / 認知行動療法 / リワーク
【研究成果の概要】
2019年2月に石垣・森重監訳/原田訳「うつ病のためのメタ認知トレーニング―解説と実施マニュアル」を金子書房より出版できた(Jelinek et al.(2014)Metakognitives Training bei Depression. Beltz)。また、同年8月には、ドイツ・ハンブルク大学より、D-MCTの開発責任者であるLena Jelinek教授を招聘して、MCT-Jネットワーク主催のワークショップと、日本認知療法・認知行動療法学会での講演会を開催することができた。D-MCT研修会は2020年にもオンラインで開催でき、D-MCTの普及とトレーナーの養成を促進することができた。
【研究の社会的意義】
本科研費により、臨床家や研究者にD-MCTを周知することができ、実践者(トレーナー)を養成することができた。一方、新型コロナウィルスの蔓延によってリワーク活動自体が縮小されたり中止されたりしたため、D-MCTの効果に関する定量的な実証研究は難しかったが、事例研究は十分可能であった。多くの参加者はおおむねD-MCTの受け入れは良好であり、比較的速やかにD-MCTの理念や方法を理解することが可能であったため、有用性は確認できた。また、特に問題となる悪影響もなく、忍容性も確認できた。この結果から、リワーク活動への導入が可能であり、再発予防にも役立つ可能性が示唆された。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)