硬組織の連結を司る細胞群の蛍光イメージングと分子生物学的特性の解明
【研究キーワード】
腱 / 靱帯 / 細胞分化 / 幹細胞 / Scleraxis / Sox9 / 縫合部 / Sxleraxis / Enthesis / 歯根 / 靭帯 / 顎関節
【研究成果の概要】
本研究では、硬組織の連結に寄与するScx陽性細胞やScx/Sox9陽性細胞の頭蓋顎顔面形成プロセスにおける時間的・空間的局在変化を、ScxTomato;Sox9GFPマウス胚を用いて解析した。また、ScxGFP Tgマウス胚由来の線維芽細胞から樹立したScxGFP iPS細胞を用いて、in vivoの腱・靱帯分化過程を忠実に反映する分化誘導系を構築し、single cell RNA-seqを行った。そのデータセットとScx欠失マウスでのトランスクリプトームの結果から、腱・靱帯細胞分化過程でScxと関連して機能する遺伝子群を同定した。
【研究の社会的意義】
腱・靱帯は、硬組織と筋肉の連結の要となる組織である。とりわけ、硬組織と腱・靱帯の接合部は、運動機能を円滑に維持するために重要な部位である。本研究では、この接合部の形成に寄与する細胞集団の発生過程におけるダイナミックな局在変化を明らかにし、分子レベルで、その特性を解析した。これらの知見は、超高齢社会における我が国において、「寝たきりによる要介護状態」や「加齢」に伴う関節拘縮や筋萎縮等を予防・改善する治療法の確立に向けた基盤技術につながることが期待される。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
谷本 幸太郎 | 広島大学 | 医系科学研究科(歯) | 教授 | (Kakenデータベース) |
三浦 重徳 | 東京大学 | 生産技術研究所 | 特任講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)