炎症性腎疾患における腎外・細胞内からの好中球制御
【研究キーワード】
好中球 / 腎臓 / 炎症 / 神経 / 血管生物学 / 白血球 / 血栓 / 腎
【研究成果の概要】
好中球は種々の炎症性腎疾患の活動期及び急性期の腎に蓄積し組織障害を助長すると考えられている.そこで,疾患活動期に注目して好中球の病的な過度の活性を腎外・細胞内から制御する手段を模索した.
腎外からの好中球制御として,一部の神経伝達物質は中枢神経ではなく末梢神経が分布する末端臓器・組織において炎症に対して保護的に作用していた.
細胞内からの好中球制御としては,DNA や RNA と結合或いはそれらによって活性化されるリン酸化酵素に着目した.これらは好中球の活性酸素産生や血管内皮接着や血管外遊走などを仲介しており,細胞の integrity を左右する細胞骨格の重合反応に必須であった.
【研究の社会的意義】
好中球は種々の炎症性腎疾患の活動期及び急性期の腎に蓄積し,脱顆粒や活性酸素放出などのメカニズムを通じて,組織障害を助長すると考えられている.そこで,疾患活動期に注目して,特に炎症性腎疾患における腎外・細胞内からの好中球制御する手段を模索してきた.
今後,好中球内の分子を標的にするような低分子化合物や上流シグナル遮断が可能になれば,炎症性腎疾患の治療手段として大いに期待できる.
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)