細胞機能を最大限に引き出す革新的機能性界面の開発
【研究キーワード】
温度応答性高分子 / 機能性界面 / バイオ界面 / 細胞組織 / 幹細胞 / 再生医療 / 組織工学
【研究成果の概要】
本研究は、米国ユタ大学との国際共同研究により、再生医療に用いる幹細胞組織を作製するための機能性バイオ界面を開発することを目的としている。
令和三年度は、温度応答性高分子であるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)を細胞培養皿表面に修飾して作製した機能性バイオ界面、および、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミドと細胞非接着領域として親水性のポリアクリルアミドをラインパターン状に修飾して作製した機能性バイオ界面を作製した。
作製した機能性バイオ界面を用いて、臍帯由来間葉系幹細胞、骨髄由来間葉系幹細胞、脂肪由来間葉系幹細胞の細胞組織の検討を行った。ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)のみを修飾した機能性バイオ界面では、タンパク質コーティングの量や、細胞播種密度を調節することで、間葉系幹細胞組織を作製することができた。
また、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)とポリアクリルアミドをライン状にパターニングして作製した機能性バイオ界面では、幹細胞が配向して組織化されることが確認できた。また、三種類の間葉系幹細胞の比較では、骨髄由来間葉系幹細胞は配向しやすく、臍帯由来間葉系幹細胞、脂肪由来間葉系幹細胞は配向しにくい傾向が確認された。そこで、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)とポリアクリルアミドのラインパターンの間隔や、ポリアクリルアミドの修飾量を制御することで、臍帯由来間葉系幹細胞、脂肪由来間葉系幹細胞の配向性を確認することができた。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
高橋 宏信 | 東京女子医科大学 | 医学部 | 講師 | (Kakenデータベース) |
有坂 慶紀 | 東京医科歯科大学 | 生体材料工学研究所 | 助教 | (Kakenデータベース) |
山田 創太 | 慶應義塾大学 | 薬学部(芝共立) | 特任助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2021-10-07 - 2025-03-31
【配分額】19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)