腎細胞癌の分子標的薬による治療効果の病理学的解析と耐性機構の解明
【研究分野】人体病理学
【研究キーワード】
腎細胞癌 / 浸潤 / 転移 / 分子標的治療 / 癌幹細胞 / 上皮-間葉転換 / 上皮ー間葉転換 / 予後 / 分子標的薬 / 治療耐性
【研究成果の概要】
本研究は腎細胞癌の分子標的治療効果の解析・耐性機構を解明するために行われた。腎細胞癌では腫瘍壊死因子(TNF-α)および癌幹細胞マーカーCD44発現が原発巣の進展度、遠隔転移、不良予後と相関した。TNF-αはE-cadherin発現を抑制、MMP9, CD44発現を亢進させることで遊走・浸潤を促進した(EMTおよび癌幹細胞の誘導)。分子標的薬スニチニブ治療を行った場合、CD44高発現が治療抵抗性と関連していた。また、スニチニブ治療後の転移性腎細胞癌組織は未治療癌組織に比べCD44が高発現していた。TNF-αはEMTおよび癌幹細胞を誘導により腎細胞癌の進展・治療抵抗性に関与していると考えられる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
小坂 威雄 | 慶應義塾大学 | 医学部 | 講師 | (Kakenデータベース) |
水野 隆一 | 慶應義塾大学 | 医学部 | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2013-04-01 - 2016-03-31
【配分額】5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)