膵癌における孤在性浸潤の分子機構:孤在性癌細胞に発現する分子の同定および機能解析
【研究分野】人体病理学
【研究キーワード】
人体病理学 / 弧在性浸潤 / 上皮間葉移行 / 膵癌 / 予後 / マイクロアレイ / SMAD3 / ITGB4 / 膵がん
【研究成果の概要】
本研究では、膵癌細胞が組織内に単独で浸潤する特徴的病理像、弧在性浸潤に注目した。この病理像が目立つ膵癌は悪性度が高いことが知られているが、その分子メカニズムは今まで不明であった。我々は膨大な遺伝子発現情報の中から、この現象のキーとなる重要分子二つ、SMAD3とIntegrin beta 4(ITGB4)が見出した。
本研究の結果により、これらの分子の高発現はEMTと称される特徴的浸潤様式と強く関わること、さらにSMAD3ならびにITGB4が膵癌の新規予後予測マーカーとなることが明らかとなった。本研究成果は、極めて高悪性度の膵癌に対する悪性度分子診断や新規治療ターゲット開拓に寄与すると期待される。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2012-04-01 - 2015-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)