トラフグのフグ毒センシングに関する行動・分子生物学的研究
【研究分野】水産学一般
【研究キーワード】
水産学 / 行動学 / 生理活性 / 脳・神経 / 遺伝子 / マイクロアレイ
【研究成果の概要】
フグに対するフグ毒の生態学的意義の解明の一環として,トラフグ稚魚のフグ毒の知覚・摂取と脳内作用を詳細に調べた。まず,Y字迷路水槽内でフグ毒に対する行動を調べ,毒の取り込みを免疫組織化学により調べた結果,トラフグ稚魚はフグ毒を嗅覚で感知して摂取し,取り込んだフグ毒が肝臓,皮膚,および脳と感覚器(眼,嗅覚器)に速やかに移行されることを明らかにした。フグ毒を感知した個体の脳内遺伝子発現を次世代シーケンサーで調べたところ,トラフグはフグ毒を嗅覚受容体で感知し,次に食欲が促進されてフグ毒の摂取を開始し,脳内に直接作用して報酬系が活発化されるという経路が示唆された。
【研究代表者】
【研究連携者】 |
木下 滋晴 | 東京大学 | 農学生命科学研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
高谷 智裕 | 長崎大学 | 水産・環境科学総合研究科(水産) | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2012-04-01 - 2015-03-31
【配分額】17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)