東アジア近代文学における対欧米意識と相互認識
【研究分野】各国文学・文学論
【研究キーワード】
東アジア / 中国 / 韓国 / 留学 / 詩学 / 翻訳 / 文学 / 小説 / 江戸 / 対欧米意識 / ラフカディオ・ハーン / 小泉八雲 / ICLA
【研究成果の概要】
平成16年度においては、平成16年8月に香港で開催された国際比較文学会(ICLA)の世界大会に、菅原及び劉が参加し、個別研究発表を行うとともに、菅原が「翻訳ワークショップ」と「スペシャル・トピックWriters Who Were Considered to Have Gone Native」を主催した。発表論文集は、ICLAにより刊行される。また、東京大学大学院比較文学比較文化研究室所属の大学院生に対し、英語による研究発表の機会を提供するため、Students' Forum(のちにOhsawa Colloquiumに改称)を立ち上げ、発表論文集としてWindows on Comparative Literatureを平成18年度までに3号刊行した。
平成17年度は、平成17年7月9日に、韓国外国語大学校との協力のもとに、日韓学術交流シンポジウム「東アジア文化と留学」を開催した。また、平成17年10月14日には、アメリカのオールド・ドミニオン大学との交流プログラムと連携する形で、国際シンポジウム「詩学の愉しみPoetics in a New Key」を、英語とフランス語を使用言語として開催した。菅原は、平成17年11月25日に開催された、韓国比較文学会主催の国際シンポジウムNew Paradigms in Comparative Literatureに基調講演者として招かれ、日本現代文学に描かれた家族の問題と東アジアの倫理観について発表した。
平成18年度は、平成18年11月20日に、国際比較文学会会長(当時)であるドロシー・フィギュエラ教授を招いて「比較文学研究の最前線-南米・インド・日本」と題した研究会を行った。また、年度末の平成19年3月13日に、中国・清華大学の王中枕教授、及び国内研究者を招いての詩学ワークショップ「大正・昭和の詩誌と詩人たち」を開催した。
上記の学会、シンポジウム、ワークショップについては、それぞれについて発表論文集を刊行した。
以上の活動を通じて、中国、韓国、アメリカおよび広く海外の研究者どのネットワークの構築及び維持が図られたのは大きな成果であった。また、次代を担う大学院生の実践的な学問的訓練も推進された。
【研究代表者】