都市気象学のグローバル展開
【研究分野】水工学
【研究キーワード】
都市気象 / グローバル展開 / 地球温暖化 / ヒートアイランド / 気候変動 / 将来予測 / メガシティ / メガシティー / 都市気候 / 将来気候予測 / 水工学 / 水文学 / 都市気象学
【研究成果の概要】
地球温暖化研究で、都市影響はノイズとして扱われてきたが、高リスクの都市に注目する必要性が指摘されている。本研究では、先進国のローカル研究として発展・成熟した都市気象学の技術体系を、グローバルに展開する汎用技術を構築し、メガシティーにおける地球・都市温暖化の全球相互比較を行った。具体的には、(1)高時空間解像度の都市のグローバルデータベースの構築、(2) 汎用的解析手法によるメガシティーにおける温暖化の相互比較と要因分析、(3) 都市の変容を考慮した将来都市気象予測・影響評価・適応策提案、を行った。得られたデータベースの世界的公開とジャーナル論文への投稿により社会還元した。
【研究の社会的意義】
構築された都市GISデータベースは、高解像度全球気候モデルや、ダウンスケーリングを行う各種都市気象予測モデルに利用可能であり、波及性がある。全球で統一的な解析手法を用いて結果を相互比較することにより、地球温暖化と分離した都市影響のみによる気温上昇量の要因(インフラ形態、地理条件、気候区分、社会経済状態)を明らかにし、都市気象のメカニズムの包括的理解を進めることができた。地球温暖化研究の文脈における、都市の変容を考慮した将来都市気象予測・影響評価・適応策提案についても、都市間の相互比較を可能とすることにより、グローバルとローカルの両者の視点を各国の政策決定支援に役立てることが可能である。
【研究代表者】