風土と物産から見た環ベンガル湾世界の社会経済史的研究
【研究分野】経済史
【研究キーワード】
ベンガル湾 / 南アジア / 東南アジア / 貿易 / 物産交流 / 文化伝播 / 工業化 / 海域ネットワーク / インド / バングラデシュ / スリランカ / ビルマ(ミャンマー) / インドネシア / 交易圏 / シャレマー
【研究成果の概要】
平成13年度は、平成9〜12年度の研究期間の成果のとりまとめる作業にあてられた。昨年度までの研究実績報告書に記載したように、すでにいくつもの研究発表が平成12年度までにメンバーたちによって行われているが、今年度は、作業未了であった旧オランダ領東インド(現インドネシア)と旧イギリス領インドの貿易統計の整理作業とそのとりまとめ、およびミャンマー(ビルマ)の砂糖産業についての分析結果のまとめに重点を置いた。また、正規の研究分担者以外の関係者たちの関連研究も含めて、東京大学東洋文化研究所の刊行物である『東洋文化』に「環ベンガル湾世界の諸相」と題する特集号を組み本共同研究の成果を集約することにした。
以上の成果のうち、この研究経過報告書に収録したのは次の3点である。
(1)高橋昭雄「ミャンマーの国営製糖業と耕作農民」(第1章)。これは、ミャンマーの砂糖産業についての分析結果をとりまとめたものである。
(2)加納啓良「植民地期の蘭印・英印貿易関係--蘭印側統計からの観察」(第2章)。これは旧オランダ領東インドの貿易統計の整理作業の成果のうち、対英領インドの貿易に関するデータを取り出し分析を加えたものである。
(3)加納啓良「蘭印貿易統計表 1908-1938年」(第3章)。これは、旧オランダ領東インド貿易統計の整理作業の成果全体を、数表とグラフによって表示したものである。
これ以外に、杉原薫による旧イギリス領インドの貿易統計の整理作業の成果を収録する予定であったが、時間的に間に合わなかったので見合わせた。
「研究発表」の欄に示したように、以上のうち、(1)、(2)および杉原の研究成果は2002年2月刊行予定の『東洋文化』82号に掲載される予定である。
【研究代表者】