粘菌輸送管ネットワーク形態による適応のしくみ
【研究分野】生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
【研究キーワード】
輸送管ネットワーク / 真正粘菌 / 適応 / 最適化 / ネットワーク
【研究成果の概要】
粘菌変形体の輸送管網形態による適応戦略について、ネットワーク解析により以下の特徴を持つことが明らかとなった。誘引環境では、網目状の形態をとり、細い管が大部分を占める階層的なループ構造で構成される分散的ネットワークとなる。酸素消費の場は至る所にありエネルギー効率の点では劣るが、環境から効率良く栄養分を吸収する。忌避環境では、樹状の形態をとり、ほとんどが太い管で構成され中央集中型となる。より遠くへ探索の範囲を広げ、安全で良い環境を効率的に探すことができる。それと同時に、酸素消費の場である細い管は非常に少なく、エネルギー効率も高い。変動する環境下でもネットワーク形態による動的な適応過程が確認された。
【研究代表者】
【研究協力者】 |
渡邉 晋 | |
碇 周介 | |
山口 高輝 | |
辻 喬 | |
豊田 悟史 | |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2013-04-01 - 2016-03-31
【配分額】4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)