コンピュータネットワーク中の情報流のフラクタルゆらぎ
【研究分野】物理学一般
【研究キーワード】
ネットワーク / 情報流 / フラクタル / パケット / 渋滞 / 相経路
【研究成果の概要】
コンピュータネットワーク中の情報流の変動を統計物理学の立場から解析するため、観測と数値モデルによるシミュレーションを行った。観測としては、従来の単一の目的地点へのエコー実験を精密化し、遠方の目的地に至る経路のすべてのルーターに対して同時にエコー実験を行った。その結果、各ルーター間においてパケットの渋滞の伝幡が観測された。また、パケットの輸送過程をネットワークの分岐構造を簡単化したケーリ-格子上でモデル化し、数値シミュレーションによる解析を行った。その結果、端末から入る情報流は無相関であっても、情報伝達の過程で渋滞のメカニズムによってゆらぎが増巾され、フラクタル的な巨視的ゆらぎを生じることがわかった。
【研究代表者】
【研究種目】萌芽的研究
【研究期間】1996
【配分額】1,100千円 (直接経費: 1,100千円)