大気CO_2濃度上昇に対する陸上生態系応答についての実験的研究
【研究分野】環境動態解析
【研究キーワード】
地球温暖化 / 植物環境 / 高CO_2濃度 / 種間競争 / 温度勾配型ビニールハウス / CO_2・温度勾配型ビニールハウス / 植物影響 / TGC / CTGC / 気孔密度 / CO_2フラックス / 地表面湿潤度 / ガス交換法 / チトクロム経路 / シアン耐性経路 / 森林土壌O層 / 呼吸速度
【研究成果の概要】
4年前に、本学の水理実験センター内に建てた温度勾配型ビニールハウス(TGC)とCO_2・温度勾配型ビニールハウス(CTGC)内の温度とCO_2濃度を精密に制御出来るようにコンピュータの制御プログラムに各種の改良を加えて、満足できる制御方式を確立した。
TGCとCTGCを用いて、植物の栽培実験を行って地球温暖化の植物の成長に対する影響を調べた。今年度は実験材料にはスダジイ稚樹と2種の草本植物(オオウシノケグサとチガヤ)の競争実験を行った。その結果、夏の高温が植物の成長に大きな負の影響を与えるが、高温に加えて高CO_2濃度にすると成長は著しく促進されることを見いだした。
水理実験センターの草原圃場で季節別の草原バイオマスの測定を行い、これまでと同様に、7月初旬まではC3植物が優勢であるが、それ以後チガヤを主体としたC4植物が優勢になることを突き止めた。この草原に簡易OTCを春から設置して、温暖化が草原群落の成長に与える影響を実験的に解析した。
これまで4年間の研究成果をとりまとめて、成果報告書を印刷、配布した。
【研究代表者】