インクルーシブアート教育論及び視覚障害等のためのメディア教材・カリキュラムの開発
【研究キーワード】
インクルーシブアート教育 / 視覚障害 / ワークショップ / 総合カリキュラム開発 / 教材開発 / メディア教材 / カリキュラム開発 / プロジェクト型教育 / 美術科教育 / ワークショップ&プロジェクト学習 / 視覚障害当事者 / 美術教育 / プロジェクト学習
【研究成果の概要】
見える/見えない/見えにくい子ども達がアートを基盤にして「共に学ぶ」共生社会構築を「インクルーシブアート教育/学習」(造語)と命名した。その学習の目的は子ども達のアクティブラーニングの促進であり、「分けない」をカリキュラム及び題材開発の基本理念として決定した。
今までの視覚障害美術教育の触る/触らない(言葉・言語)、表現/鑑賞などの二項対立の問題点を解消し、新しい実践的なカリキュラム論・題材論を構築した。最終的な成果物として、『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』基礎理論と教材開発』(ジアース教育新社、2021.12)発刊によってまとめた。
【研究の社会的意義】
教育のインクルーシブ化により減少する視覚障害児や1980年代以降盛んになった視覚障害アート/教育の(主に粘土造形による)実践研究の蓄積が主要な実践者の定年等によって急速に失われつつある中で、これまでの蓄積及び現在の実践研究を収集・整理し、インクルーシブ教育の時代のアート教育の役割を検討し、共生社会構築にはアート教育を基礎にすべしという理念をつくり、具体的なカリキュラム及びメディア教材開発を実施し、最終的に『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』基礎理論と教材開発』にまとめた。本書は、世界でも類例をみない視覚障害美術教育の研究の基礎(出発点)になる重要な実績として評価できる。
【研究代表者】