運動時循環調節に関する先進的共同研究課題の探索
【研究分野】体育学
【研究キーワード】
共同研究 / 技術提携 / 加齢 / トレーニング / 血流量 / 血管
【研究成果の概要】
「運動時の循環調節」のメカニズム解明には1)中枢主体の制御,2)末梢主体の制御,3)中枢と末梢の相互影響の面から解決すべき問題点を整理する必要のあることが示されている。そこで,本企画調査においては、上記の観点から、国内外の研究者間の論議を深め,現時点で解決すべき重点課題を探索すると共に先進的な研究成果をあげるための共同研究の準備を行うことを目的とした.本企画調査では、班員全体と小テーマ毎の討論を行って問題を整理した上で、国外からの研究者を交えた総合討論を行った。解決すべき課題は1)血管および血流調節の立場から(松田、前田、宮地、狩野、前田)、2)神経系との関連の立場から(斎藤、中村、定本)、3)呼吸・筋代謝との関連から(古賀、福場、石田、久野、浜岡、三浦、篠原)、4)筋活動との関係から(森谷、西保、加賀谷)から検討された。そして、「運動時の循環調節」は血管と血流量の調節、呼吸と代謝、トレーニングと加齢に焦点をあてて検討すべきであることが明瞭になった。そこで、国外から、John R.Halliwill (Mayo Clinic and Foundation、USA)とGoran Radegran (Copenhagen Muscle Research Center, Denmark)を招聘し、運動時循環研究の展望について、前者とは"Mechanisms and clinical implications of post-exercise hypotension in humans"、後者とは"Regulation of human skeletal muscle exercise hyperaemia"に焦点を当てた意見交換を行った。そのどちらについても加齢やトレーニングを視野に入れた共同研究の重要性と技術提携の必要性が指摘された。
【研究代表者】