COVID-19対策から見た国家能力の再検討:ラテンアメリカ諸国の比較研究
【研究キーワード】
COVID-19 / ラテンアメリカ / 国家能力 / 社会福祉 / 行政サービス / サーベイ
【研究成果の概要】
2021年度は、国際的な移動が困難な状況が続き、現地渡航および帰国した際のスムーズな本務復帰は望みにくい状況が続いた。こうした状況が改善したのは2022年に入ってからであった。そのため、ラテンアメリカ各国での現地渡航は困難なままであった。
こうしたことから、2021年度については昨年度と同様にリモートでの現地モニターと文献収集を続け、切り口となる問いや理論枠組みについての議論と検討を進めた。そうした取り組みは、いくつかの個別業績となっている。
また、関連文献の精査を進めながら、共同研究者との定期的なディスカッションを開始した。具体的には、2021年9月13日に全体の方針について現状と課題を確認した。続いて2021年10月24日には、研究分担者である宮地隆廣氏(東京大学)を中心に、政治体制と新型コロナウイルス感染・死亡との関連についてクロスナショナル分析を扱った先行研究を取り上げ、議論した。2022年1月7日には、それまでに調べた現地調査の可能性について共有し、いわゆるオミクロン株の影響が予測できないことを踏まえて代替プランについて議論した。
以上に加えて、本研究プロジェクトの主眼であるオンラインサーベイについて、実施可能性の検討を続けた。複数の企業にアプローチしてオンライン又は対面での調査実施可能性について打診したが、2021年度中の実査は難しいことがわかった。また、いくつかの国ではオンラインモニターの数が極めて少ないことから本プロジェクトの想定する国内複数個所でのサーベイ実施が(COVID-19に関する状況に関わらず)容易ではないことも判明した。また、研究代表者の本務校において研究倫理審査の手続きが整っていないことについて、研究科における研究倫理審査体制を新たに構築する取り組みを続けた。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
宮地 隆廣 | 東京大学 | 大学院総合文化研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
菊池 啓一 | 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 | 地域研究センターラテンアメリカ研究グループ | 研究員 | (Kakenデータベース) |
舛方 周一郎 | 東京外国語大学 | 世界言語社会教育センター | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2020-10-27 - 2026-03-31
【配分額】17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)