錐最適化理論を用いた種別構成問題に対する効率的な計算手法の構築
【研究分野】数理情報学
【研究キーワード】
応用数学 / 数理最適化 / 錐最適化 / 育種学 / 種別構成問題 / 錐最適化理論 / 畜産学
【研究成果の概要】
種別構成問題は混合整数二次錐最適化問題として定式化できる。本研究では、錐最適化アプローチに基づいて効率的なアルゴリズムを構築し、高速な計算手法を開発した。二次錐分割による線形近似では、最適解が得られる理論的枠組みの中で、従来提案されてきた計算手法の10分の1程度に計算時間を短縮した。また、steep ascent method は、最適解の保証はないものの良質な解を数秒程度という短時間で得ることを可能とした。
【研究の社会的意義】
種別構成問題は、育種学などから生じる数理最適化問題である。例えば「数千種の遺伝子から割合を決めて樹木園を作るときに、遺伝子の多様性を維持できる範囲で利益を最大にする割合の算出」の計算などを数理モデル化したものである。この計算時間が短縮されることで、遺伝子のパラメータなどを変えての複数回のシミュレーションの実施が容易になる。また、混合整数二次最適化問題は種別構成問題以外にも多くの応用を持っていることが知られており、本研究で開発した高速な計算解法は、それらの応用にも適用可能な範囲があると考えられる。
【研究代表者】
【研究協力者】 |
福田 光浩 | |
小島 政和 | |
中田 和秀 | |
Kim Sunyoung | |
Mullin Tim J. | |
Safarina Sena | |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2015-04-01 - 2019-03-31
【配分額】3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)