新興市場における共創的異文化マネジメントモデルの探求
【研究分野】経営学
【研究キーワード】
異文化マネジメント / グローバル・リーダーシップ / クロスボーダー・アライアンス / ライアビリティ・オブ・フォーリンネス / レジリエンス / フォーリンネス / 戦略的提携 / 模倣的同形化 / CDEスキーマ / 新興市場 / 共創型モデル / 異文化リーダーシップ
【研究成果の概要】
29年度は28年度と比べると論文、書籍などの可視化された研究実績は少ないが、最終年度となる30年度の成果に大きく繋がる研究実績が質的に展開された年度であった。
本研究課題の最大のプロジェクトは、日産とルノーの国際戦略提携(英語ではRNA:Renault-Nissan Allianceという)におけるクロスボーダー・インテグレーションに対する異文化マネジメント分析である。過去、アライアンス研究は長きにわたり外部化と内部化の挟間に存在するグレイゾーンの扱いを受けてきたが、近年はM&Aとアライアンスをセットで捉えるべきグローバルビジネス環境が増大しており、本研究課題でRNAのケーススタディに取り組んでいるのも、そうした認識に基づく。
その導入的研究成果は既に28年度から29年度への移行時期に、日本経済新聞社から『カルロス・ゴーンの経営論』として印刷版そしてデジタル版の形式で発刊されている。他方、29年度はRNAがさらに三菱自動車を吸収してRNMA(Renault-Nissan-Mitsubishi Alliance)へと拡大された。この新展開は、本研究課題のアプローチが正しかったことを象徴するものであり歓迎すべきものである。同時に、リサーチのスコープとレベルが大きくなったため、太田、池上はRNMAのトップマネジメントに対する多重構造的なインタビューをはじめとするフィールドリサーチ活動を積極的に展開することになった。こうした29年度の研究活動から浮かび上がった最大の成果の一つは、「アライアンスはPMIの一形態である」との命題であり、その成果はすでにRNMAのコアを成すRNAの包括的なケースの叩き台として姿を現しつつあり、遅くとも30年12月までにはRNAの世界で初めての包括的かつ詳細なケースが完成する予定である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
池上 重輔 | 早稲田大学 | 商学学術院(経営管理研究科) | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2016-04-01 - 2019-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)