知的財産制度と技術的キャッチアップ:中国、インド、タイの比較研究
【研究キーワード】
技術キャッチアップ / 中国 / インド / タイ / 特許データ
【研究成果の概要】
中国、インド、タイ3か国の特許データ、企業データ等のデータベースの整備が終わり、それぞれの国における研究テーマに取り組んだ。具体的には、中国におけるIETF(Internet Engineering Taskforce Group)における技術標準とICT産業におけるイノベーションの研究、インドにおける医薬品、ソフトウェア分野における知財制度の改革とイノベーションへの影響に関する分析、タイにおける電気自動車を中心とした自動車産業の外資系企業動向と国内企業の技術的キャッチアップの研究等である。これらの研究を通じて、知的財産制度とイノベーションの関係は医薬品分野では顕著にみられるものの、自動車産業では影響が小さいといった業種別の違いや、急速に国内企業の技術的キャッチアップが進んだ中国と、外資系企業の活動が中心で国内企業の技術力向上につながらないタイとの違いなど、国別の違いが明らかになった。また、WTO加盟(TRIPS準拠)に従って大きな知的財産制度の改定を行ったインドについては、外資系企業の活動についてもかなり制限的な措置を設けていることから、知財制度と国内企業の技術水準について有意な関係が見られたが、中国とタイについては、外資系企業に対してオープンな政策を取ってきたため、知財制度の影響は明確に見られなかった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
インタラカムナード ピー | 政策研究大学院大学 | 政策研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
カン ビョンウ | 一橋大学 | 大学院経営管理研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2019-10-07 - 2023-03-31
【配分額】18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)