超複素信号処理アルゴリズムの深化と応用に関する研究
【研究分野】ソフトコンピューティング
【研究キーワード】
信号処理 / 超複素数 / 凸最適化 / 逆問題 / ニュートラルネットワーク / 代表的位相アンラップ / ニューラルネットワーク / 代数的位相アンラップ
【研究成果の概要】
これまで信号処理の分野では、多次元情報の複素(または実)ベクトル表現や複素(または実)行列(またはテンソル)表現を利用することが前提となっており、信号処理の多くの課題は事実上、実線形代数や複素線形代数の数理や最適化の数理を駆使して解決されてきた。本研究は多次元情報を「超複素数(ケーリー・ディクソン数)を成分に持つ行列やテンソル」で表現することによって実現される全く新しい信号処理の数理的基盤の確立と応用を目的としており、超複素低ランクテンソル補完問題、超複素ロバスト主成分分析問題、非負値制約付き低ランク超複素行列補完問題、および、関連する多様な最適化の課題に取り組み、多くの研究成果を得ている。
【研究の社会的意義】
複素数は1つの数で2つの実数(実部と虚部)を表現できるばかりでなく四則演算が自由に行えるため、科学技術の全域で利用されてきた。本研究プロジェクトはこれまで、データサイエンスの領域でほとんど有効に活用されてこなかったCayley-Dickson数(実部の他に複数個の虚部を持つ超複素数)を広く応用していくために、超複素行列のランクや特異値分解に関する未解決問題を解明するとともに、超複素低ランクテンソル補完問題、超複素ロバスト主成分分析問題、非負値制約付き低ランク超複素行列補完問題等に対する強力なアルゴリズムを開発している。また、関連する多様な最適化問題にも挑戦し、革新的アルゴリズムを実現している。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
湯川 正裕 | 慶應義塾大学 | 理工学部(矢上) | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2015-04-01 - 2019-03-31
【配分額】16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)