壁面ディスプレイを用いた遠隔協調型ソフトウェア開発環境に関する研究
【研究分野】ソフトウエア
【研究キーワード】
GUI / スケッチインタフェース / 音声インタフェース / 大画面ディスプレイ / ソフトウェア開発環境 / ペン入力 / ソフトウェアコンポーネント / 音声入力 / マルチディスプレイ / ソフトウェアセキュリティ / スピーチカーソル / 制約 / 可視化 / デバッグ / TCP / IP / セッション移送
【研究成果の概要】
研究期間中に主に行ったのは,(1)大型ディスプレイを複数ユーザが共有しながら協調的な作業を行う環境に適したインタラクション技法に関する研究と(2)テスティングやセキュアなコンポーネント開発を指向した新しいソフトウェア開発環境に関する研究である.以下に概要を述べる.
1.起立した状態で大型ディスプレイの表示を見ながら協調的な設計・編集作業を行う場合,通常のマウスやキーボードは入力デバイスとして使いづらい.そこで,ペンや音声による入力方式に関する研究を行った.主な成果は,(1)2次元入力デバイスであるペンを用いた3次元形状(自由曲線や自由局面)の入力,(2)同じくペンを用いたアニメーションの動作指定,(3)音声を用いたカーソル移動の方式などである.ペンを用いる方式は,ホワイトボードサイズの大型ディスプレイを想定したものであり,主として3次元モデルやアニメーション作品などのコンテンツを共同作成する場面を対象としている.一方,音声を用いる方式は,上端までは人間の手が届かない程度に大きなディスプレイを想定したものである.なお,この最後の手法は肢体不自由者によるGUI操作の手法としても利用可能であることがわかった.また,この研究過程で得た知見は,マルチディスプレイ向けカーソル操作手法に適用する可能性もあり,今後研究を進めていく予定である.
2.ソフトウェア開発環境を高度化する研究を行った.主な成果は,(1)階層的プラグイン構造のコンポーネントモデルを対象に,プログラムの静的および動的解析に基づき,セキュアなソフトウェア構築を可能とする方式と(2)突発的に発生しうる入出力例外のもとでの再現性のあるテスティング方式の研究およびツールの開発である.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
高橋 伸 | 筑波大学 | 大学院・システム情報工学研究科 | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2003 - 2005
【配分額】14,900千円 (直接経費: 14,900千円)