サービス指向グルーピング機構を用いたユーザ主導型ネットワーク構築に関する研究
【研究分野】通信・ネットワーク工学
【研究キーワード】
ネットワーク / インターネット高度化 / 情報通信工学 / サービス指向ネットワーキング / ネットワークアーキテクチャ / ユーザ主導ネットワーク / 閉域ネットワーク / アクセス制御
【研究成果の概要】
本年度は,平成17年度の検討を推し進めるとともに,各種機構の展開・改善,テストベッド上への実装,および評価を行った.また,SIP(Session Initiation Protocol)がユーザの場所・端末・サービスなどの様々な要求に基づいて自由に構築したネットワーク上で主たるシグナリングプロトコルとなることから,それに伴うセキュリティーに関する問題点を検討し,解決法の提案,実装および評価を行った.
1.モバイル環境への拡張機構の開発
将来のコンピューティング環境は,複数のモバイル端末から構成されることになる.ここでは,携帯電話やPDAといったモバイル端末が複数のユーザ定義ネットワークに所属されることになる.このような観点から,動的環境においてスケーラビリティを実現可能な拡張機構を開発することで,平成17年度の検討結果を発展させた.具体的には,多様なプラットフォームやOS,さらには端末の移動や通信環境の変化に対応できる通信アーキテクチャを実装した.なお,計算資源や通信資源に制約のある端末が存在する環境をも考慮し,ユーザ定義ネットワーク内グループの分散的な管理・維持機構の開発を行った.
2.着信時プライバシー保護のための条件付き別名SIPアドレス生成機構および評価
汎用的なシグナリングプロトコルであるSIPを用いて,ユーザの場所・端末・サービスなどの様々な要求に基づいて自由に構築したネットワークへの参加機構をあわせて実装した.なお,SIPの導入に伴うセキュリティーの問題点を予防的見地から検討し,プライバシー情報としてのSIPアドレス保護の重要性を示し,別名アドレスを導入することで,柔軟な選択的着呼制御を実現する別名SIPアドレス生成機構を実装および評価を行った.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
青山 友紀 | 東京大学 | 大学院・情報理工学系研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】萌芽研究
【研究期間】2005 - 2007
【配分額】3,400千円 (直接経費: 3,400千円)