仏教学新知識基盤の構築―次世代人文学の先進的モデルの提示
【研究分野】中国哲学・印度哲学・仏教学
【研究キーワード】
インド学仏教学 / デジタルヒューマニティーズ / 人文情報学 / 方法論
【研究成果の概要】
デジタル技術を人文学に応用する人文情報学を導入し、複数の大規模国際プロジェクトを連携して「インド学仏教学新知識基盤」(Next-RBIB)の構築を目指す本研究は、採択後この2か月の間に、分担者会議を2回、分担者・連携研究者による会議を1回、いずれもメールを通して開催し、この4年間の計画の基本方針を周知し、合意することができた。若手研究員2名は、研究会議のフレームワークの準備、海外研究者との交渉、会議の成果のまとめをはじめとして、代表者、分担者、連携研究者が中心となって進める本事業を支えるために、貴重な役割を果たした。これによって計画の全体像を、ほぼ決定することができた。
この短期間にも、以下の注目すべき成果が得られた。第一に、ブリティッシュコロンビア大学(カナダ・バンクーバー)において進める大規模プロジェクトであるCERC (Cultural Evolution of Religion Research Consortium)プロジェクト主催のシンポジウムがモントリオール、マギル大学で開催され、その会議に、本プロジェクトの代表者下田と分担者ミュラーそれぞれ招待されて、発表したことは、現在のプロジェクトをNext-RBIB へと拡大発展させるための、重要な布石となった。第二に、京都大学で開催された井筒東洋哲学フォーラムにおいて研究代表者・下田が招待講演をなした。これは仏教研究の方法論を、東西比較哲学というアプローチによって解明するための重要な契機となり、その後、International Association for Shin Buddhist Studies(米国・バークレー), International Association for History of Religion(ドイツ・エアフルト)での発表成果の基礎をなすものとなった。
【研究代表者】