古代ギリシアにおける和解と調停の比較文化史的研究
【研究分野】ヨーロッパ史・アメリカ史
【研究キーワード】
和解 / 調停 / ギリシア / ポリス / 内乱 / 他者性 / 古代 / 都市 / 民主政 / アテナイ / 紛争解決 / 社会統合 / ソロン
【研究成果の概要】
前403年におけるアテナイの寡頭・民主両派の政治的和解は、アテナイ市民のみによって達成されたのではなく、第3者としてのスパルタの仲介によってはじめて実現したものである。スパルタ王パウサニアスと10人の「仲裁委員」の和解における役割は、従来あまり評価されなかった。しかし派閥の二項対立による膠着状態を打開するため、「他者」を呼び寄せて調停にあたらせる手法は、ギリシア世界の国際政治において、むしろ伝統的なものである。このように本研究では、スタシスがギリシア都市国家の宿痾であるのと同じ程度に、「他者性」によって和解と調停を図る手法もまた、ギリシア人の伝統的解決法であったことを明らかにした。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2014-04-01 - 2017-03-31
【配分額】4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)