5D世界地図システムによる自然環境・地域文化の国際協働型知識共有環境の実現
【研究分野】マルチメディア・データベース
【研究キーワード】
情報システム / マルチメディアデータベース / 環境情報 / 時空間分析 / 可視化 / 情報検索 / 意味検索 / 文化研究
【研究成果の概要】
本研究では,海外の大学・研究機関の研究グループとの協働により,マルチメディアの分析・検索・可視化によって自然環境・地域文化の差異や類似性の比較分析を可能とするクロス・カルチュラル国際協働5Dマルチメディア世界地図システムを構築・実現した.本5Dマルチメディア世界地図システムは,環境変化や災害に関する情報の蓄積,早期発見と対応情報の共有,異文化コミュニケーションの促進に寄与することを目的として,自然環境・歴史・文化に関する多様なマルチメディアデータ(文書・画像・音楽・動画・統計データ)を対象として,各データ間の意味的・時空間的関連性について時代・地域の多様性を反映しつつ動的に計量・分析し,その変化量・差異・類似性に関する分析結果を時間軸を伴った多次元地図上に可視化するシステムである.
具体的な実績としては,(1)複数情報源からトピック関連マルチメディアデータ群を自動収集する機能,(2)メディアデータ別に意味的特徴量を抽出する機能,(3)自然環境分析に有効な特徴量やクロス・メディア特徴要素を分析する機能,(4)メディアデータ別の意味的関連性計量空間,(5)意味的メディアデータ・クエリを自動生成する機能,(5)時空間的情報の抽出・可視化機能を実現した.また,当初の計画におけるマルチメディアデータのみならず,自然環境に関する統計数値データを対象として解析し,時間情報付き地図へ解析結果を可視化する機能をも実現した.さらに,プロトタイプシステムをベースとして実証実験システムを設計・実現し,インドネシア・EEPIS,ベトナム国家大学,フィンランド・ユヴァスキュラ大学,タイ・チュラロンコーン大学,中国・北京師範大学,チェコ・カレル大学の研究者と共に各国・地域の自然環境状況と文化財を対象とした実証実験を行い,その成果を国際論文誌3件,国内・国際学会発表13件において広く発表・発信を行った.
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2013-04-01 - 2014-03-31
【配分額】4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)