複数の普及型SDR受信機を用いた後付け無線測位システムの実現
【研究キーワード】
到来方向推定 / ソフトウェア無線 / 位相補償 / マルチパス / 到来方向検知 / SDR / RFID / AoA / 方向検知 / 絶対位相 / 同期 / 位相角度
【研究成果の概要】
複数の市販SDR装置を組み合わせてアレイアンテナを作成するシステムについて、制御PCとSDR装置間のバス遅延ジッタ改善、複数SDR装置の組み合わせによる三次元測位への拡張、通信プロトコルと同期したモノパルス制御の3項目に取り組んだ。通信ジッタに関しては相関係数9割以上のフレーム同期が可能であることが明らかにした。複数のSDR装置を組み合わせて様々な要素数をアレイアンテナを構成するために、市販のRFスイッチの利用が有効であることを示し、さらに入出力ポート数がスケーラブルとなる装置も考案開発した。またRFID通信プロトコルの進行と同期して、RFタグの到来方向検知を実施する装置を実現した。
【研究の社会的意義】
アレイアンテナを構成するためには、RF伝送路の位相を信号処理部で合致させる必要があるため、通常は単一のPLLを用い、クロックと位相が同期した信号をそれぞれの要素アンテナに提供する必要がある。このためどうしても用途限定で、製造コストが高くなってしまう問題が回避できない。市販SDR装置を複数組み合わせてアレイアンテナを構成し、たとえば方向検知などが実現できれば、用途や時期に合わせてアンテナ数を増やしたり減らしたりできるため便利であり、受信限定の安価なデバイスとPCによる信号処理を組み合わせれば、コスト・価格的にも有利である。こうした構成を実現する本研究の意義は大きい。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
佐藤 友紀 | 慶應義塾大学 | 政策・メディア研究科(藤沢) | 特任助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)