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筑波大学 研究Discovery Saga
2025年3月27日

減量効果のある糖尿病治療薬の服用は2型糖尿病患者の転倒リスクを高める

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
工学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
持続可能/持続可能な開発/SGLT2/運動療法/骨格筋/追跡調査/受容体/内分泌/2型糖尿病/危険因子/糖尿病
医療・健康
(Image by Dragana Gordic/Shutterstock)

概要

骨格筋量の低下は転倒リスクを高めることが知られています。本研究では2型糖尿病患者471人を最長5年間追跡し、体重減少作用の強い糖尿病治療薬SGLT2阻害薬の服用が、転倒の危険因子であることを確認しました。またGLP-1受容体作動薬との併用で、転倒リスクが増加することが分かりました。

 骨格筋量が低いと転倒リスクが高まることが知られています。一部の糖尿病治療薬、特にSGLT2阻害薬(SGLT2i)とGLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)は、体重減少作用が強く、骨格筋量の減少を引き起こすことにより転倒リスクを増加させる可能性があります。そこで、本研究では、2型糖尿病患者の転倒と糖尿病治療薬との関連性について調べました。
 筑波大学附属病院内分泌代謝・糖尿病内科に入院した2型糖尿病患者471人の患者(中央値64歳)を対象に、退院後に転倒アンケートを1年ごとに行い、最長5年間の追跡調査を実施したところ、転倒は100人年あたり17.1回発生していました。
 詳細な解析の結果、転倒の有意な危険因子は、転倒歴(入院時)、SGLT2iの服用(退院時)、および年齢でした。また、GLP-1RAのみの服用では有意な影響が見られませんでしたが、SGLT2iとGLP-1RAを併用すると、SGLT2i単剤よりも転倒リスクが上昇することが分かりました。
 本研究結果は、2型糖尿病患者にこれらの薬剤を退院時に処方する際には、退院後の転倒リスクに注意し、適切な食事療法や運動療法を指導する必要性があることを示唆しています。

PDF資料

プレスリリース

研究代表者

筑波大学医学医療系
島野 仁 教授

筑波大学システム情報系
鈴木 康裕 助教

実践女子大学生活科学部
鈴木 浩明 教授

掲載論文

【題名】
Longitudinal association of SGLT2 inhibitors and GLP-1RAs on falls in persons with type 2 diabetes.
(2型糖尿病患者の転倒に対するSGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の長期的関連性)
【掲載誌】
Scientific Reports
【DOI】
10.1038/s41598-025-91101-0

関連リンク

医学医療系
システム情報系