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大阪公立大学 研究Discovery Saga
2025年3月26日

ホウ素の輸送体BOR1が植物の花粉形成に及ぼす影響を明らかに

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
生物学工学農学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
ホウ酸/持続可能/持続可能な開発/ホウ素/花粉/輸送体/シロイヌナズナ/細胞壁/土壌/イミン

2025年3月26日
  • 農学研究科
  • プレスリリース
  • 発表のポイント

    ◇ホウ素の輸送体BOR1が花の葯の中で発現することを確認。
    ◇BOR1の欠損が、花粉表面の形状異常やホウ素含有量の減少に繋がることが明らかに。

    発表概要

    ホウ素は植物の必須栄養素の一つで、細胞壁のペクチンと結合することで、植物の形を作ります。これまでに多くの植物で、ホウ素が不足すると種子がつかなくなることが報告されており、農作物の生産にも大きな影響をもたらします。そのため、ホウ素が花の中でどのように運ばれ、種子の形成にどのように関わっているのかを明らかにすることは重要です。
    大阪公立大学大学院農学研究科の室 啓太博士研究員、髙野 順平教授らと、名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)の吉成 晃特任助教(高等研究院YLC教員)らの共同研究グループは、ホウ酸輸送体BOR1が若い花の葯で発現することを、シロイヌナズナを用いて確認しました。また、BOR1が種子の形成においてどのような役割を担っているのか、BOR1欠損株を用いて調べました。その結果、BOR1欠損株では、花粉表面の形状に異常が起こることが分かりました。さらに、花粉一粒ずつのホウ素濃度を測定したところ、BOR1欠損株では花粉のホウ素含有量が減少することが分かりました。以上から、BOR1は葯の中で、花粉になる細胞へホウ素を積極的に送り、花粉の形成を助けることが明らかになりました。

    本研究成果は、2025年3月19日に国際学術誌「Plant Physiology」のオンライン速報版に掲載されました。
    植物の花粉へ栄養が送られる仕組みの一端を明らかにしました。花粉が正常に作られるには、適切なタイミングで葯にホウ素が供給される必要があります。本成果は、ホウ素欠乏土壌での穀物生産を向上させる基盤となることが期待されます。
    室 啓太博士研究員

    掲載誌情報

    【発表雑誌】Plant Physiology
    【論文名】The polar-localized borate exporter BOR1 facilitates boron transport in tapetal cells to the developing pollen grains
    【著者】Keita Muro, Arisa Yamasaki, Maki Matsumoto, Yu-Ki Tanaka, Yasumitsu Ogra, Toru Fujiwara, Akira Yoshinari, Junpei Takano
    【掲載URL】https://doi.org/10.1093/plphys/kiaf100

    資金情報

    本研究は、JSPS科研費(19H05763、19H00934、19H05637)の支援を受けて実施しました。
    研究内容に関する問い合わせ先

    大阪公立大学大学院農学研究科
    教授 髙野 順平(たかの じゅんぺい)
    TEL:072-254-9406
    E-mail:jtakano[at]omu.ac.jp
    ※[at]を@に変更してください。
    報道に関する問い合わせ先

    大阪公立大学 広報課
    担当:竹内
    TEL:06-6967-1834
    E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp
    ※[at]を@に変更してください。
    プレスリリース全文(PDF文書:897.1KB)
    該当するSDGs