音楽セッションが脳と心の健康に与える効果を検証
グループでの楽器演奏活動が健康寿命延伸に寄与の可能性
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
2025年3月12日 11:00 |プレスリリース・研究成果
研究者情報
〇東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター 助手 品田貴光ウェブサイト
発表のポイント
発表概要
世界的な高齢化の進行とともに、認知症やメンタルヘルスの問題が社会的課題となっています。認知症を予防する方法の一つとして、音楽活動が挙げられます。今までの研究において楽器演奏が認知・心理機能への効果が明らかになっていましたが、楽器未経験の健常高齢者におけるグループ音楽セッションの効果についてはこれまで十分な研究が行われていませんでした。東北大学と株式会社池部楽器店は共同研究を行い、楽器未経験の健常高齢者を16週間、グループ音楽セッションに参加するグループと参加しないグループに分けて介入を実施したときの認知・心理機能への影響を調査しました。その結果、全般的な認知機能(MMSEスコア)、言語性記憶(WMS-LMⅡスコア)、気分状態(POMS2:活気・活力スコア)が介入群において有意に改善しました (p<0.05)。
本研究結果は、グループ音楽セッションが健常高齢者の脳と心の健康の維持・向上に貢献する可能性を示唆しており、今後の効果的な認知症予防、健康寿命延伸のプログラム開発に期待がもたれます。
本成果は、2025年2月10日に科学雑誌Frontiers in Agingにオンライン掲載されました。
図1.
(A)グループ音楽セッション群におけるMMSEの改善
介入の前後(Pre-Post)において、全般的認知機能の指標であるMMSEのスコアが有意に改善した。MMSEのスコアが高いほど認知機能が高いことを示す。
(B)グループ音楽セッション群におけるWMS-LMⅡの改善
介入の前後(Pre-Post)において、言語性記憶の指標であるWMS-LMⅡのスコアが有意に改善した。WMS-LMⅡのスコアが高いほど認知機能が高いことを示す。
(C) グループ音楽セッション群におけるPOMS2(活気 - 活力)の改善
介入の前後(Pre-Post)において、気分状態の活気と活力の指標であるPOMS2のVigor-Activityスコアが有意に改善した。活気-活力のスコアが高いほど活気・活力の気分状態が良いことを示す。
用語解説
注1.耳で聞いた情報を記憶しておくこと: (言語性記憶)論文情報
タイトル:Effects of group music sessions on cognitive and psychological functions in healthy older adults著者: 品田貴光、髙橋芳雄、宇野あかり、曽我啓史、瀧靖之
*責任著者:東北大学 スマート・エイジング学際重点研究センター 助手 品田貴光
掲載誌:Frontiers in Aging
DOI:10.3389/fragi.2025.1513359
詳細(プレスリリース本文)
問い合わせ先
(研究に関すること)東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター
教授 瀧 靖之
助手 品田 貴光
TEL: 022-717-8582
Email: nmr_office*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学加齢医学研究所広報情報室
TEL: 022-717-8443
Email: ida-pr-office*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
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