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京都大学 研究Discovery Saga
2025年2月14日

指先からのわずかな血液で月経痛のつらさがわかる!

―新たなバイオマーカー発見で、無理な我慢をせず“次の生理痛”も予測可能に―

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
医歯薬学
【Sagaキーワード】
健康管理/日常生活/アミノ酸/血液/バイオマーカー/脂質
この研究の主な対象者 企業・研究者の方 公開日
 杉浦悠毅 医学研究科特定准教授は、佐藤惇志 ライオン株式会社マネージャーらとの共同研究で、健康な女性の血漿(血液の液体成分)を分析し、月経痛(生理痛)の重症度を客観的に示す「バイオマーカー」を特定しました。とくに、分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれるアミノ酸群と、特定のフォスファチジルイノシトール(PI)という脂質の量比が、痛みの強さと関わっていることを発見しました。また、注目すべきは、指先からのわずかな血液の採取でも、これらのバイオマーカーを測定することができることです。
 これにより、他人とは比較できない月経痛が「どれくらい痛いのかを客観的に把握」することができれば、その辛さを周囲に伝えることで、職場や学校での配慮、家族の協力を得やすくなったり、医療機関への受診や専門家からの適切な支援を受けるきっかけになる可能性があります。また、月経期の前に測定し、「次の月経痛がどのくらい強いかを予測」することも可能であり、鎮痛剤を事前に準備できたり、予期せぬ強い月経痛に対する心の負担が軽減されます。月経痛による日常生活への影響を抑え、女性の健康管理を大きくサポートする新しい取り組みとして期待が高まります。
 本研究成果は、2025年1月25日に、国際学術誌「Scientific Reports」にオンライン掲載されました。
本研究のポイントと意義
研究者のコメント 「本研究の最終目標は、女性が月経痛の辛さから解放され、より快適な生活を送るための手助けをすることです。特に強調したい成果は、BCAAと特定のPIの量比をバイオマーカーとして指先からのわずかな血液から月経痛の重症度を客観的に評価し、次の月経痛の強さを予測できる可能性を見出した点です。今後、女性の健康管理の新しい手法になるべく、引き続き研究を進めていきたいです。」(佐藤惇志)

詳しい研究内容について

指先からのわずかな血液で月経痛のつらさがわかる!―新たなバイオマーカー発見で、無理な我慢をせず“次の生理痛”も予測可能に―

研究者情報

研究者名 杉浦 悠毅 京都大学 教育研究活動データベース

書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1038/s41598-025-87415-8

【書誌情報】
Atsushi Sato, Kanako Yuyama, Yuko Ichiba, Yasushi Kakizawa, Yuki Sugiura (2025). Branched-chain amino acids and specific phosphatidylinositols are plasma metabolite pairs associated with menstrual pain severity.Scientific Reports, 15, 3194.

関連部局

医学部・医学研究科