❏特殊なアミノ酸を用いて深海生物が硫化水素を無毒化するしくみ(22380107)
【研究テーマ】水産学一般
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2010-04-01 - 2014-03-31
【研究代表者】井上 広滋 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (60323630)
【キーワード】適応 / 特殊環境 / 深海 / 熱水噴出域 / 硫化水素 (他8件)
【概要】深海の熱水噴出域固有生物の硫化水素の毒性に対する適応機構を、アミノ酸の一種ヒポタウリンを手がかりとして解明を試みた。ヒポタウリンはタウリンの前駆体であるが、硫化水素と結合して無毒なチオタウリンとなることができ、その合成機構は適応の鍵となる。本研究では、シチヨウシンカイヒバリガイより海産無脊椎動物で初めてヒポタウリンの合成経路を解明し、それらの遺伝子が飼育環境中の硫化物濃度にかかわらず硫化物に曝され...
❏深海の熱水噴出域への適応機構をアミノ酸輸送体から探る(19380110)
【研究テーマ】水産学一般
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2007 - 2009
【研究代表者】井上 広滋 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (60323630)
【キーワード】適応 / 深海 / 熱水噴出域 / アミノ酸輸送体 / 硫化水素 (他11件)
【概要】深海の熱水噴出域に生息する生物は、細胞内にヒポタウリン(HT)という物質を蓄積して環境中の硫化水素を無毒化していると考えられる。本研究では、シンカイヒバリガイ類からタウリン輸送体(TAUT)という蛋白質の遺伝子を単離し、その性質を解析した。その結果、TAUT がHT を細胞内に集める機能を担い、その遺伝子発現が環境中の硫化物濃度に応じて変化することがわかった。TAUT は細胞内のHT 量を調節する...