超高齢者ゲノムコホートを用いたフレイル関連遺伝子探索と遺伝子リスク評価法の確立
【研究キーワード】
フレイル / 超高齢者コホート / ゲノム解析 / 高齢者コホート / 飲酒 / 超高齢者 / 相関遺伝子
【研究成果の概要】
本研究は超高齢者ゲノムコホートを用いてフレイル関連遺伝子探索と遺伝子リスク評価法の確立を目指している。Kawasaki Aging Wellbeing Cohort (KAWP)は要介護1までの比較的健康な85~89歳の集団を対象とし、追跡調査により健康な超高齢者がどのような経緯をたどり要介護や病気になり、最終期に死亡するかを主な調査目的としたコホート研究である。本研究ではKAWPの追跡調査により測定した情報をもとに参加者のフレイル状態を評価しフレイルに陥る原因解析を行う予定であったが、2020年から開始予定だった3年後追跡調査は新型コロナウイルス流行のため延期となった。追跡調査は2021年から4.5年後追跡調査として再開したが調査はまだ50人にとどまっている。そこで2021年も引き続きベースライン調査結果とマイクロアレイ-imputation解析を用いたゲノムデータを含む超高齢者ゲノムコホート相関解析を行い、コホートデータと遺伝子的因子の原因遺伝子や相関解析の同定を試みた。その結果、2020年度の飲酒行動に相関したALDH2 rs671に引き続き、血漿高分子(HMW) adiponectin濃度と相関するCDH13及びADIPOQ遺伝子のSNVsを同定した。
今後は、2021年秋からの追跡調査が再開され、222年11月までに2/3の追跡調査が終了する予定であることから、これらの「データを利用してベースライン調査でのフレイル関連の因子と調査4.5年後のフレイル状態との因果関係解析を行う。また、KAWPでは調査参加者の健康保険及び介護保険情報を神奈川県及び川崎市からデータを得る同意を得ていることから、健康保険及び介護保険情報からの病歴・投薬歴情報の抽出し認知症や骨折の疾患履歴を目的変数として利用し、病歴・投薬歴情報をもとに現在及び未来のフレイルを予測するモデルの作成を試みる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
新井 康通 | 慶應義塾大学 | 医学部(信濃町) | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)