情動記憶形成に影響を及ぼす概日リズムの検討
【研究分野】実験心理学
【研究キーワード】
記憶 / 情動 / 日内リズム / 唾液中コルチゾール / ストレス / 概日リズム
【研究成果の概要】
本研究は、内分泌系(コルチゾール)の日内リズムと情動を伴う出来事記憶の形成過程との関連性を明らかにするための基礎的な実験研究であった。コルチゾールの日内リズムをSlope(対数変換後のコルチゾールデータを用いて回帰分析して得た傾きの値)で評価し、その値により対象者を3群に分けて情動記憶形成の相違を検討した。その結果、従来の研究で明らかにされている、情動的な記憶は強く符号化され、想起されるという性質は、Slopeが大きい、つまりコルチゾール日内リズムが大きい者(分泌量が朝高く、夜低い)においては顕著にみられたものの、Slopeの小さい、つまりリズムの小さい者(リズムが崩れ、分泌量変化が平坦化)においては認められなかった。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2009 - 2011
【配分額】4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)