インピーダンストモグラフィ法に基づくシート型創傷モニタリングシステムの開発
【研究キーワード】
看護工学 / 看護理工学 / 静脈 / 血流 / 褥瘡 / スペクトロスコピィ / イメージング / リアルワールドデータ / 医工連携 / 看工連携
【研究成果の概要】
本研究は,在宅患者・療養型施設患者の抱える褥瘡・スキンテア等の慢性創傷の常時モニタリングを目指したシステムを開発するものである.医療プロフェッショナルが頻回に訪問できないような患者の創傷周囲から電気インピーダンスのスペクトロスコピィで逐次計測し創傷周囲取り囲み型トモグラフィにより創部の状態・深度を常時推定する技術を開発し,デバイスとして実装する.目的は,在宅あるいは療養型施設患者の抱える慢性創傷を常時モニタリングするシステムを開発することであり,1)患者の創傷周囲から創部に接触することなく取り囲むようにインピーダンススペクトロスコピィで逐次計測し,トモラフィにより創部の状態・深度を常時推定する手法実現をできるか,2)それを皮膚に貼る創傷被覆材(ドレッシング材)の周辺部に埋込・貼付可能な薄型シートデバイスとして実装することができるか.3)常に創傷状態を取得できるモニタリングデバイスとして構成することで人において安全・有効・有用に用いられるかの実証検証を目指している.初年度は,インピーダンストモグラフィ法について,電気インピーダンススペクトロスコピィにより創傷の重度・治癒度を計測可能とする設計とデバイス試作を進めた.特に実装試作デバイスを用いて,トモグラフィ技術により創面の部分毎の状態・深度のマップを推定する手法を実現した.また,計測データと手入力正解データとを対応させた教師付機械学習に基づく手法の実現のため,データ収取を進めた.さらにこの収集データを用いて,実際に,皮膚の傷の深度と重度・治癒度状態とを同時にマップ形状を粗く推定する手法を実現した.
【研究代表者】