カドミウム体内動態に基づいたカドミウム腎症の発症メカニズムの解明
【研究分野】環境系薬学
【研究キーワード】
環境 / 重金属 / 腎臓 / 毒性
【研究成果の概要】
カドミウム(Cd)の腸管からの吸収には、鉄の輸送担体であるDivalent Metal Transporter 1(DMT1)が関与すると考えられているが、先行研究によりin vivoで、1ppmという低濃度でCdを投与した場合、腸管でのCd吸収にはDMT1以外の輸送系も関与していることが示唆されている。
本研究の結果、腸管Cd吸収にはDMT1以外の輸送担体も関与していることが明らかになった。この新たな輸送担体によるCd輸送は、体内の鉄状態に関係なく、低鉄食摂取によりCd取り込みの増加が観察される事から、摂取食物中の鉄量に依存して、発現ないし何らかの輸送能の調節、あるいはCdとFeの輸送における競合阻害がなされていると考えられる。従って、Cd摂取の危険性が高い集団において、鉄の同時投与等の介入が、この輸送担体によるCd輸送を抑制し、Cdによる健康被害を抑制できる可能性が示唆された。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
細山田 真 | 共立薬科大学 | 薬学部 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
木村 真規 | 共立薬科大学 | 薬学部 | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2005 - 2007
【配分額】3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)