腸内細菌が有する酵素特異的な専用シャペロンによるフォールディングメカニズムの解明
【研究キーワード】
シャペロン / 腸内細菌 / フォールディング / X線結晶構造解析 / 結晶構造解析 / ビフィズス菌 / 細胞外
【研究成果の概要】
Bifidobacterium longum由来の母乳オリゴ糖分解酵素(LnbX)に対して特異的に作用するシャペロン(LnbY)が発見されたが、相同配列が既知のシャペロンに限らず見つからないため機能を推測することができていない。そこで本研究課題では、LnbXの下流に存在し菌体外で働くと推測される専用シャペロンLnbYによるLnbXのフォールディング作用機構を明らかにすることを目的とした。
シャペロンの構造解析に関して、これまで結晶構造解析に成功していなかったLnbYのホモログであるBsaYの結晶構造を分解能2.18 Åで明らかにすることに成功した。
【研究の社会的意義】
一般的にタンパク質の折りたたみを担う分子シャペロンと呼ばれるものは、さまざまなタンパク質に作用し折りたたむ。しかし、専用のシャペロンによるタンパク質の折りたたみがどう行われるかを明らかにするために、シャペロンの結晶構造解析に成功した。構造情報をもとに相互作用するアミノ酸残基を他の残基に変えて折りたたみしなくなるかどうか確認しているところである。タンパク質の折りたたみ機構に関する新規な機構を明らかにすることで、新たな知見を提供することができる。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2018-04-01 - 2022-03-31
【配分額】4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)