記憶想起後の記憶フェーズ決定機構の遺伝学的解明
【研究分野】神経科学一般
【研究キーワード】
神経科学 / 脳・神経 / 記憶再固定化 / 記憶消去 / 記憶想起 / 記憶固定化 / 海馬 / 扁桃体 / CREB / ERK
【研究成果の概要】
記憶想起後には、記憶を維持あるいは強化する再固定化と、逆に、記憶を減弱させる消去の二つの相反するプロセスが誘導される。本課題では、想起後に再固定化から消去へと記憶フェーズが移行するメカニズムの解明を目指した。転写因子CREBのリン酸化、ERKのリン酸化、プロテオソーム依存的タンパク質分解などの活性化を指標にして、再固定化ニューロンと消去ニューロンを海馬、扁桃体、前頭前野皮質において同定した。さらに、消去が誘導されると、海馬では、再固定化ニューロンが不活性化され、ERKが活性化された消去ニューロンが現れることを発見し、海馬の活性制御が想起後の記憶フェーズシフトを行う鍵となると考察した。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2011-04-01 - 2014-03-31
【配分額】15,080千円 (直接経費: 11,600千円、間接経費: 3,480千円)